前編はこちら。
目次
「大変すぎて死んじゃうかも」なCNSコースの実習
――:大学院でのCNSコースの実習、大変だという話をよく聞きます。
実際、実習中の生活って、どんな感じだったんですか?
B:大変すぎて
死んじゃうかも、と思っていました(笑)。
睡眠時間を削ってとりくんでいました。
実習中は普通にフルで8時から4時半まで実習先にいて、そのあと記録を書いて、翌日に備えて寝る、というサイクルです。
CNSって役割が6つあるので、それに沿って記録を書く必要があります。
通常の看護だと対象は患者さんだけですけど、CNSになると、そこにいる人みんなが対象になるんですよね。
たとえば知識が足りない看護師さんがいたとき、その人に見せるのか教えるのか、環境に介入するのか、そういうことも必要になります。
「そういう状況があるから、こういうことをやったよ」というのを記録にしていく必要がある。
なので記録を書くのに2〜3時間はかかります。
記録を書くだけで時間が溶けます。
しかも、自分の考えが正しいことを示すために理論を書かないといけないから、文献を探す必要がある。
それを記録に書いたりすると全然終わらない…。
書いているとだんだん分からなくなるので、一回間を空けて見直すと、4〜5時間かかることもあります。
4時半や5時まで実習して、そのあと4〜5時間……なので夜中に起きて書く、みたいなこともありました。

注 CNS6つの役割について
日本看護協会では「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」の
6つを上げています。
この6つ、面接対策として暗記する必要があります。
1対1大学院合格塾では「ジソウチョウ・リンキョウケン」と
何度も口に出して覚える勉強法をご紹介しています。
蕁麻疹が出る…。
――:ホント、大変そうですね…。
B:体調面への影響も大きかったです。
蕁麻疹(じんましん)が毎回出たりして、日勤で蕁麻疹が出て、朝起きると引く、というのを8週間続けました。
――:蕁麻疹ですか…!
実習、大変なんですね…。
看護師になるときにも実習があると思うんですけど、CNSの実習とどちらが大変でしたか?
B:CNSのほうが圧倒的にハードでした。
看護学校の実習はまだ答えがあるんですよね。
病態生理には正解があるし、「こういう支援が必要」というのもだいたい一般化されている。
でもCNSはこういう正解があるわけでないので本当に大変でした。

「わからない」は早めに言う/言える人が強い
――:実習の中で気づいたことはありますか。
B:「わからないことは早めに、わからないって聞いたほうがいい」ということです。本当に身にしみて分かりました。
経験があるほど、聞けなくなるんです。
私の世代って、いっかい見たら「できるよね」と言われて育った世代で、「わからない」と言っちゃダメ、みたいに言われた時代なんですよね。
今はそういう時代じゃなくなっているとはいえ、「わからない」も「教えて」も言い慣れていない。
でもその状態だと課題や研究が進まなくなる。
なのでわからないので教えて下さい、と言えることが大事だと学びました。
「わからない」と言える人は強いと思います。
CNSコースのやりがいは仲間ができること
――:CNSコースのやりがいはどういうところでしょうか。
B:職場だと「そこに通える人が集まる」って感じで、職業上、気が合うも合わないも関係なく、ごった煮みたいになります。
でも修士課程に来ている人たちは、分野が違っても同じ視点でものが言えたり、意見交換できる人ばかりでした。
CNSくらい明確なものがそれぞれあると、会話がラクなんです。
わかってほしいことがお互い分かりますし、価値観が近いので仲間ができる所が良いです。
この歳になって新しい友達ができる、っていうのは大きいですね。
卒業が決まったときの気持ち
――:卒業が決まったとき、どんな気持ちでしたか。
B:「やっと終わった」って感じでした。開放感です。
でも「卒業しても10月に試験があるから本当に大丈夫かな」という思いもありました。
それに向けて対策しないといけない。
なので「終わった」けど「始まった」みたいな感覚でした。
修了して終わりじゃなく、資格取得までが一区切りなんです。
そのうえで「資格を取った後どうするのか」を施設長から求められます。
ずっと背中が燃えている感じですね。
――:本当に大変ですね…!
B:本当に大変でした。
「行かないと後悔する」が原動力。
――:大変な大学院生活だったことが伝わってきました。
その中で、続ける原動力は何だったんでしょう。
B:始まっちゃったら出るしかない、引き返せない、というところがありました。
入るまでも大変だったし、そこに至るまで数年かかっているんですよね。
でも、いくら大変でも、入ったら出るしかない。
大学院を出たら試験を受けるしかない。
冷静に考えたら、行かない選択もありますけど、一度行こうと思ったら、「いかないと後悔する」って思いはありました。
実際、大学院に行ってよかった、と思いました。
ものすごくたくさん傷がつきましたけど(笑)。
大学院を出て認定試験を受けてやっと落ち着いて寝れるようになった、というのがあります。
CNSを取ったからの今後の展望
――:CNSを取ったいま、今後の展望についても、聞かせてもらえますか。
B:すごく長期的なもので言うと、女性の健康管理の大変さ・大切さを当たり前にみんなが理解できるようにしたいです。
いま女性の健康をポジティブに語れる場が少ないんです。
普通のことなのに、語る場が少ない。
語る場がなかったので、これからよくしていきたいと思っています。
教授が授業の中で「性教育は人権教育だ」と教えてくれました。
そこまで考えていなかったんですけど、その人たらしめるものなんだと思いました。
ジェンダーのことも入るし、妊娠・出産のことも含むし。
性教育がままならないのは、人権が守られていないことと同じ。
なのでこのままではいかん、と思う次第です。
直近の目標!
――:直近のキャリア目標は、どう考えていますか。
B:今のところ、新しく何か研究を、というのはしていないですが、CNSは5年更新なので、それをクリアするために「5年間で100点」というポイントを取る必要があります。
学会参加3点、学会発表10点、みたいな形です。

――:資格を取った後もいろいろ大変なんですね…!
B:そうです。いろいろやらないといけない。
そのなかで、大学院の課題研究でやっていたことを自施設で使える形にしたいというのも思っています。
CNSや看護大学院を目指す人へのメッセージ
――:これからCNSや看護大学院を目指す方へ、メッセージをお願いします。
B:行きたいけれど「自分も行けるのかな」と思っていました。
なので「大学院に行けるのかな」と思っている人には、まず行ける方法を考えてみたら、と思います。
そうすると意外に実現の可能性が上がると思っています。
――:今回、貴重なお話をありがとうございます!
インタビューを終えて
Bさんは気さくな性格で、インタビュー中も楽しくお話を聞かせていただきました。
Bさんと初めてお会いしたのは看護大学院受験の際。
「女性の健康管理の大事さをもっと伝えていきたい」という思いを初回講義の際からアツくお伝えくださいました。
(講義の中でも、その重要性を何度も教えていただき私も勉強になりました!)
大学院合格後、2年間でCNSコースを終え、無事CNSの資格を取られたBさん。
「大変すぎて死んじゃうかも」という思いをしながらもCNS資格取得まで到達なさったのは、まさにBさんの熱意の賜物(たまもの)だと実感しています。
やはり、社会人の大学院進学にはこういうアツい情熱が原動力になるのだと実感しました。
まだまだCNS資格を持つ看護師は少数派であるからこそ、今後Bさんの活躍の舞台は無限に広がっていると言えます。
Bさん、今後も応援しています!!!
「社会人大学院生インタビュー」はこちら!































大学院を経て専門職大学院(CNS)資格を取得したBさんへのインタビュー後編。大学院での実習は「大変すぎて死んじゃうかも」と感じるほど過酷だったからこそ「わからない」と早めに言える事が大事だと話されました。「行かないと後悔する」という思いを原動力に修了と資格取得をしたBさん、今後も応援しています!