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勝ち組ってどんな人?
突然ですが、あなたは「勝ち組」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?
年収1,000万円を超えている人でしょうか?
有名企業でバリバリ働いている人でしょうか?
それとも、郊外に一軒家を建てた人でしょうか?
ITバブルやヒルズ族が流行った20年ほど前によく使われた「勝ち組」「負け組」という言葉。
当時は「お金を持っている人」「伸びる業種にいる人」「成り金的にイケイケな人」が勝ち組だとされてきました。

でも、果たして本当にそうなのでしょうか?
今回は令和の時代における「勝ち組」とはどういうものなのかを考えていきます。
「家の前にポストがある」=勝ち組?
「勝ち組」という言葉を私が久々に聞いたのは友人と話している時。
ちょうど住んでいるマンションについて話をしていたときでした。
友人が会話の中でこういったんです。
「僕の家って、玄関を出た眼の前にポストがあるんですよ。これって勝ち組ですよね」
聞いていて「確かに!」と思ったので非常に印象に残っています。

いま、街の中からポストが減りつつあります。
郵便集荷数も減っているので仕方ないことなのですが、いざ封筒やハガキを出そうと思って家や職場を出ても、近くにポストがないことが多いのです。
「あとで出そう」と思って上着の内ポケットに入れていたのに、家に帰ってから「あ、ポストに出していなかった…」と気づく。
こういうことが多いのです。
その点、家の目の前にポストがあると100%確実に郵便を出せます。
封筒やハガキって出す機会が減った割に、公的な申請にはまだまだ現役です。
いざ出そうというときに限ってポストが見つからないとけっこうイライラします。
それを考えると「家の目の前にポストがある」のは現代における「勝ち組」と言ってもいいのではないか、と思うのです。
ちなみに、最近ではローソン店内にポストが設置されるようになりました。
なので「家のそばにローソンがある=勝ち組」という見方もできるでしょう。
(私が北海道の帯広市に住んでいた時はマンションの1階がローソンでした)
真の勝ち組とは「価値をつくれる人」
…とまあ、ここまではジョークなのでここからが本題です。
今の時代における「勝ち組」の定義とは「他者に価値を提供できるかどうか」にあります。

「勝ち組」というと、どうしても自分個人の勝ち負けを考えてしまいます。
ですがこれは非常に「小さい」考え方であると言えるでしょう。
というのは、勝ち負けで考えれば相手を騙したり落とし込めたりすることも「勝つ」ことになってしまうからです。
そうではなく、自分以外の他者にどれだけ価値を提供できるかが真の勝ち組の定義だといえるでしょう。
つまり「勝ち組」とは「価値組」である、ということです。
自分だけがうまくいっている状態は、自己満足でしかありません。
誰かに影響を与え、誰かを成長させ、誰かの問題を解決できる人──その人こそが、他者からも社会からも認められる「勝ち組」なのです。
言い方を変えれば、自分が他者に「勝つ」ことが勝ち組の定義ではありません。
他者を「勝たせられる」人こそ真の勝ち組だと言えるのです。
キャリアアップは「誰かのため」から始まる
さて、ある企業の入社式でこういったスピーチがなされたと聞いたことがあります。
「これからのみなさんのキャリアの中で、
『追いかけるもの』と『ついてくるもの』を
間違えないようにしてほしい。お金や地位は追いかけてはいけない。
みなさんが追いかけるのはお客様の成功であり、
そのための自身のスキル開発だ。
それさえ間違えなければ、
お金や地位は後からついてくるものだ」河野英太郎, 2021, 『社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ』,
ディスカヴァー・トゥエンティワン, Kindle版40ページ/220ページ.
自分の仕事において大事なのはお金や地位を求めることではありません。
そうではなく「お客様(=他者)の成功」なのです。
まさにこれは「他者を勝たせる」発想と同じです。

私たちが働くのは「自分」のためではなく「他者」のためであります。
「働く」ことが「傍(はた)を楽にする」ことだと説明されるのは、仕事は基本的に誰かのためになされる行為だからです。
誰かに商品やサービスを買ってもらえるからこそ自分の給料がもらえることになります。
だからこそ、「どうやったら相手を勝たせることができるか」という視点が何よりも重要なのです。
学びは、自分のためだけではない!
「相手を勝たせられる人が勝ち組」という考えはキャリア形成においても役立つ発想です。
キャリアアップのために勉強するのも努力するのも、自分がトクするために行うのではなく、お客様(=他者)が「勝つ」(=成功)するために取り組むべきことだからです。

この視点で大学院進学を考えると、見えてくるものがあります。
社会人が大学院に通うことで得られるものは多いです。
知識、自信、誇り、人脈、そしてキャリアアップ…。
多くのものを得ることができます。
ですが、これを「自分が勝つため」だけに使うのはもったいないのです。
そうではなく、「他者が勝てるようにするため」「他者の貢献のため」に使うのが必要なのです。
大学・大学院には税金が大量投入されている事実を受け止めよう!
日本の大学や大学院には、税金という公的資金が投入されています。
これは国公立大学だけでなく私立大学も同じです。
いうならば、大学・大学院で学ぶ際、税金(=社会)からの恩恵を受けているわけです。
自分だけが学費を出しているだけでなく、税金の形で社会全体の人たちから支えてもらっているわけなのです。

であれば、大学院で自分が学んだ知識や経験を、誰かの役に立てることが筋ではないでしょうか。
自分のためだけではなく、「社会にどう還元するか」「誰に貢献できるか」を考えて学ぶ──。
それこそが真の大学院進学の意義であり、税金からの支出を受けるにふさわしい人の姿です。
志望理由書にも「貢献の視点」を!
この考え方は、大学院の志望理由書を書くときにも役立ちます。
「私はこうなりたい」「この分野を極めたい」と書くだけでは評価されません。
そうではなく、「学んだことを使って社会にこう貢献したい」「会社やお客様にこのような価値を返したい」「学問の世界にこういう貢献をしたい」という姿勢を書くことではじめて評価されます。
こういう「貢献」視点を書くことで、志望動機はぐっと説得力を持つのです。
大学院での学びを通じて、誰を喜ばせたいのか。
どんな課題を解決したいのか。
どんな貢献をしたいのか。
そこにリアリティがあればあるほど、あなたの言葉は強く、重く、届くようになります。

まとめ!「勝ち組」とは、価値を創造し還元できる人
さあ、ここまで現代における「勝ち組」の定義を見てきました。
結局のところ、「勝ち組」ってどういう人のことでしょう?
それは家の前にポストがある人でも、ローソンの近くに住んでいる人でもありません。
誰かのために、価値を創り、価値を届け、価値を還元できる人──それこそが、令和の「勝ち組」なのではないでしょうか。
学びは、自分を磨くためだけでなく、誰かの未来を照らすためにあるのです。

この思いをわかったうえで大学院進学をすることが、真の「勝ち組」(=価値組)になるための条件だと思います。
…まずは私自身も受講生の方を「勝たせられる」(=合格)よう貢献していきたいと思います…!
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「勝ち組」とは単にお金や地位を得た人ではありません。他者に価値を提供し、相手を成功に導ける人こそが真の勝ち組。言うならば「他者を勝たせられる人」こそ「価値組」であり「勝ち組」であると言えるのです。学びやキャリアも「誰かのため」に活かしてこそ意味があります。その観点で大学院進学を考えてみましょう!