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居場所と聞いてイメージする場所は?
突然ですが、「居場所」という言葉を聞いたとき、
あなたはどんな場所を思い浮かべますか?
ほっと一息つける場所。
自分が自分に戻れる場所。
無理をしなくていい場所。
多くの方にとって、居場所とはそうした安心感と結びついたものだと思います。

実はこの「居場所」には、
大きく分けて2つのタイプがあります。
それがベース性の居場所とクエスト性の居場所です。
今回はこの考え方をテーマに、
自分を成長させる居場所はどういうものかを考えていきます。
ベース性とクエスト性とは
ベース性とクエスト性。
この考え方は、働き方やキャリアを研究している
リクルートワークス研究所が2020年に出した
『マルチリレーション社会』という報告書に描かれています。

この報告書、
仕事だけでなく、人生全体を考えるうえでも
学びが多い内容です。
☆リクルートワークス研究所の
『マルチリレーション社会ー多様なつながりを尊重し、関係性の質を重視する社会ー』は
こちらから読めます→https://www.works-i.com/research/report/multi_03.html

人との「つながり」や関係性を説明する概念として
ベース性とクエスト性が説明されています。
ベース性とは
「ありのままでいることができ、
困ったときに頼ることが出来る安全基地としての性質」
を持つ「つながり」のことを言います。
一方、クエスト性とは
「ともに実現したい共通の目標がある、
目的共通の仲間としての性質」
を持つ「つながり」のことを意味します。
ここではこのベース性・クエスト性の概念を元に、
「居場所」というコミュニティが2つに分けられることを
みていきます。
ベース性の居場所とは何か
まず、ベース性の居場所についてです。
ベース性とは、
「今の自分のままでいられる」
「一緒にいて楽しい」
「特別な成果を求められない」
そうした安心感や安定感をもたらす性質を指します。

たとえば、小中学校や高校の友人と集まる同窓会や
実家および地元の友人との集まり、
気心の知れた仲間との雑談の時間などが
ベース性の居場所だと言えます。
ここだと、気が休まりますし、
ありのままの自分を出しやすくなります。
「頑張らなくていい」
「評価されなくていい」
「何者かにならなくていい」
こういう感覚を持てる居場所です。
日々の仕事や社会生活の中では、
どうしても何らかの役割を演じたり、
期待に応えなければならなかったりする場面が多くあります。
そんな環境の中でベース性の居場所を持っていることは
自分をリセットし、エネルギーを回復させるために
重要な役割を持っています。
クエスト性の居場所とは何か
一方で、クエスト性をもつ居場所も存在します。
クエスト性とは、
「ここから何かに挑戦する」
「一緒に目標を目指す」
「成長や成果を求める」
そうした前進的な要素を持つ居場所のことです。

具体的には
職場のプロジェクトチームや
ともに起業を目指す仲間、
地域のイベント・お祭りの実行委員会、
資格試験や受験を目指す勉強仲間などの集まりが
クエスト性の居場所と言えるでしょう。
大学院のゼミや研究室の仲間との集まりも
同じ目標を目指すという意味でクエスト性の居場所と
言えるかも知れません。
クエスト性の居場所では、
「何を達成するのか」
「どうやって前に進むのか」
という問いが問われます。
同じ目標に取り組むということで
責任や役割が与えられ大変なこともありますが、
一緒に何かに取り組むことで
大きな喜び・達成感を得ることが出来ます。
協力し合うことで
自分の能力を伸ばせたり
視野を広げられたりすることも出来ます。
大事なのは両方持つこと
リクルートワークス研究所の報告書では
ベース性とクエスト性両方のつながりを持つことを
提唱しています。
それは片方だけだと偏ってしまうからです。
それではそれぞれ見ていきましょう!
ベース性だけでは成長しにくい…
ベース性の居場所は、とても居心地が良いものです。
心の土台となりますし、
疲れているときはこういうベース性の居場所があることで
エネルギーを回復する事ができます。
ですがベース性だけに偏ってしまうと
変化や成長が起こりにくくなってしまうのです。
昔の仲間と集まる時間は楽しいものですが、
話題がいつも同じだったり、
「昔はこうだったよね」という話ばかりになったりすることも
少なくありません。
もちろん、それ自体が悪いわけではありませんが、
そこから新しい挑戦や学びが生まれにくいのも事実です。
「なんとなく楽しい」
「なんとなく続いている」
それだけの関係性では
人生の次のステージに進むきっかけは生まれにくいのです。
クエスト性だけでもしんどくなる…
では、クエスト性の居場所だけを持てば良いのでしょうか。
それもまた違います。
クエスト性の居場所は、目標や成果が重視されます。
協力し合える側面もありますが、
どうしても比較が生まれやすかったり
うまくいかないときに心が疲れたりしてしまうことがあります。
たとえば、
予備校や大学院・資格試験の勉強仲間、
昇進や成果を競う職場の関係などは
強いクエスト性を持っています。
同じ方向を目指す仲間がいることは心強い一方で、
「結果を出さなければならない」
「置いていかれるかもしれない」
というプレッシャーもあります。
無意識のうちに他者と比較してしまい
心が疲弊することもあります。
さらには
人間関係自体がぎくしゃくしてしまうこともあるのです。

クエスト性のある居場所は成長につながりやすい反面、
それしかないと心が疲れてしまう傾向もあるのです。
本当に大切なのは「両方」を持つこと
ここまで見てきたように、
ベース性にもクエスト性にもそれぞれ役割があります。
だからこそ大切なのは、
どちらか一方ではなく、両方の居場所を持つことです。

疲れたときに戻れるベース性の居場所と
前に進む力をくれるクエスト性の居場所。
この2つがあることで
安心しながら挑戦することができます。
ベース性があるからこそ、
失敗しても立ち直れます。
クエスト性があるからこそ、
現状にとどまらず成長できます。
このバランスが、長期のキャリア形成を考える際の
土台となるのです。
藤本のケース
私自身、いま自分で塾を経営しながら
北大の公共政策大学院に通っています。
仕事や大学院でのつながりは
どうしてもクエスト性が大きくなります。
これは成長につながる反面、
役割・責任というプレッシャーがあります。
だからこそ家族・実家の関係や高校・大学の同窓会、
地域での集まりなどのベース性ある居場所があることで
エネルギーを回復できているように思います。
両方の居場所を持てるよう努力を!
ぜひあなた自身の居場所を振り返り、
ベース性・クエスト性 どういう居場所を持っているか
振り返ってみるのをおすすめします!
ベース性が足りなければ
家族・実家や昔からの友人を大切にするのも大事でしょうし、
クエスト性が足りなければ
何かの勉強会などに参加するのも大事でしょう。
大事なのは両方の居場所を持つこと。
ぜひ考えてみてくださいね!

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居場所には安心してありのままでいられる〈ベース性〉の居場所と、目標に向かって挑戦し成長を促す〈クエスト性〉の居場所の2つがあります。どちらか一方だけでは偏りが生まれ、疲れや停滞につながります。回復できる場所と前進できる場所、その両方を持つことが、長期的なキャリアと人生を支える土台になりますよ!