小論文はパーツの組み合わせ。適切に並べればそれで完成する!〜小論文試験必勝シリーズ8

今回のポイント

本論に「具材」を挟み込む!
するとパーツの組み合わせだけで
小論文が完成する!

知りたい!小論文のラクな書き方



「小論文って、どう書いたらいいか分からない…」

そんなお悩みにお応えする
小論文の書き方シリーズ第8弾を
お届けいたします!


前回までは小論文の本論で使う
「具材」についてを紹介してきました。

 ▼具材1)譲歩構文
 「確かに〜〜。しかし〜〜」
 「もちろん〜〜。しかし〜〜」


  
▼具材2)背景提示
 「そもそも〜〜」
 「〜〜の背景には〜〜がある」



 ▼具材3)代案提示
 「思うに〜」




今回はこれら3つの具材と
「3点法」「PREP法」などをどう組み合わせるかを
お届けしていきます!



復習 3点法とPREP法


これまで小論文の「本論」部分の書き方について
2つのパターンを紹介してきました。

その1つが「3点法」です。



3点法は次のように使うことを
お伝えしてきました。

《序論》
 〜〜〜について〜〜〜と考える。
 理由を3点にわけて述べる。

《本論》
 1点目の理由は〜〜である。
 2点目の理由は〜〜である。
 3点目の理由は〜〜である。

《結論》
 以上3つの理由から
 私は〜〜と考える。


序論で述べた内容を
3点に分けて論じるのが
3点法の特徴です。

  ▼3点法



  

「PREP(プレップ)法」は
序論で述べた内容を元に

【理由・根拠】の部分と
【具体例・エピソード】の部分に分けて論じることを
観てきました。


  ▼PREP法


 

【理由・根拠】と【具体例・エピソード】を挟み込んでいる、
というお話も差し上げてきました。

示すと次のようになります。

《序論》
 私は〜〜〜と考える(結論)。

《本論》
 なぜなら〜〜〜からだ(理由・根拠)。

 たとえば〜〜(事例・エピソード)。

《結論》
 このような理由から〜〜〜と考える(結論)。


序論はある意味で全体の結論や論点の先取りをしている点で
結論に近いものです。

なので

 結論
 理由・根拠
 具体例・エピソード
 結論

…という構成として書くことが出来ます。


PREP法のような小論文(エッセイ)の書き方を
「ハンバーガー・エッセイ」と呼んでいます。

ハンバーガーがパンとパンで挟まれているように
結論と結論で他の説明を挟んでいるとも言えます。


その点で、
アメリカでは「ハンバーガー・エッセイ」と
呼ばれているわけですね。

この「ハンバーガー」に対し、
これまでの「譲歩構文」や「背景提示」・「代案提示」といった
具材を適切に挟み込む。




それだけで小論文が完成します。


チーム医療における看護師の役割 論述例


「チーム医療における看護師の役割」を
テーマに小論文を書いてみましょう。



【「チーム医療における看護師の役割」論述例】

《序論(結論)》
  チーム医療における看護師の役割は
 患者の思いを実現できるよう、
 多職種と密に連携を行っていくことであると考える。

《理由・根拠》
  なぜなら看護師は患者や家族に
 最も近い存在であるからだ(理由・根拠)。

《事例・エピソード》
  たとえば私が担当した事例でも
 在宅で治療を進めていく上で
 看護師の役割が重要となっていた。

 患者に最も近い存在として
 患者の思いを日常的に聞いていたからこそ
 在宅看護に切り替える際もスムーズに多職種と
 連携を行うことができた。

《結論》
  このような理由から
 チーム医療における看護師の役割は
 患者の思いを実現できるよう、
 多職種と密に連携を行っていくことであると考える。

この小論文を例に考えてみます。

各種具材、どう入れる?

「譲歩構文」を入れるとすれば
次のようなパーツを描くことができるでしょう。

《譲歩構文の例》
  確かにこのような役割を行っていくことについて
 看護師に多大な負担がかかるという側面もあるだろう。
 しかしながら一人ひとりと密接に関わり続けることが
 患者のQOLにつながっていくことが予想されるため
 できる範囲で行っていくことが求められるといえる。


続いて「背景提示」の例を見てみましょう。


《背景提示の例》
  チーム医療が求められる背景として
 医療においてこれまで
 患者の想いがないがしろにされやすい傾向が
 あったことがあげられる。

 以前はパターナリズムにもとづき
 医者が患者の代わりに意思決定をすることも
 多く行われていた。

 患者の意思決定支援はその反省の上に
 行われているものであることを
 忘れてはならないだろう。

最後に「代案提示」を考えてみます。


《代案提示の例》
  思うに、より良い意思決定を行うためには
 単に患者の話を聞くだけでは不足があるのではないか。

 患者がなぜ在宅での治療を希望するのか、
 どういう点に不安を抱えているのか、
 家族との意思共有はできているのかなど
 検討すべきことは数多くある。

 そのため単に話を聞くだけではなく
 患者の価値観まで踏み込んで検討していくことが
 求められているといえる。



これら3つの要素を
全体の流れを見ながら
適切な場所に入れてみましょう。



私が入れるとすると
次の場所に挿入することになるでしょう。

いま一度
【「チーム医療における看護師の役割」論述例】をもとに
説明していきます。



【「チーム医療における看護師の役割」論述例】

《序論(結論)》
  チーム医療における看護師の役割は
 患者の思いを実現できるよう、
 多職種と密に連携を行っていくことであると考える。

《理由・根拠》
  なぜなら看護師は患者や家族に
 最も近い存在であるからだ。

《譲歩構文》
  確かにこのような役割を行っていくことについて
 看護師に多大な負担がかかるという側面もあるだろう。
 しかしながら一人ひとりと密接に関わり続けることが
 できる範囲で行っていくことが求められるといえる。

《事例・エピソード》
  たとえば私が担当した事例でも
 在宅で治療を進めていく上で
 看護師の役割が重要となっていた。

 患者に最も近い存在として
 患者の思いを日常的に聞いていたからこそ
 在宅看護に切り替える際もスムーズに多職種と
 連携を行うことができた。

《背景提示》
  チーム医療が求められる背景として
 医療においてこれまで
 患者の想いがないがしろにされやすい傾向があったことがあげられる。

 以前はパターナリズムにもとづき
 医者が患者の代わりに意思決定をすることも
 多く行われていた。

 患者の意思決定支援はその反省の上に
 行われているものであることを
 忘れてはならないだろう。

《代案提示》
  思うに、より良い意思決定を行うためには
 単に患者の話を聞くだけでは不足があるのではないか。

 患者がなぜ在宅での治療を希望するのか、
 どういう点に不安を抱えているのか、
 家族との意思共有はできているのかなど
 検討すべきことは数多くある。

 そのため単に話を聞くだけではなく
 患者の価値観まで踏み込んで検討していくことが
 求められているといえる。

《結論》
  このような理由から
 チーム医療における看護師の役割は
 患者の思いを実現できるよう、
 多職種と密に連携を行っていくことであると考える。

いかがでしょうか?

一つひとつのパーツは短くとも
組み合わせるとそれなりの字数になりますね!


(ちなみに約600文字となっています)



PREP法で流れを作り、
「結論」と「結論」というパンの間に
具材を挟み込む。

それによって小論文を完成させることが
簡単にできるのです。



(文章の流れを見ながら挟み込むことになりますが
 「代案提示」だけは
 最後の「結論」の直前に入れるほうが
 キレイにまとまることが多いです)


もちろん、3点法で書く場合も
3つそれぞれの部分に
各種具材を入れていけば小論文を
完成させることが出来ますので
試してみてください。

今回のポイント


本論に「具材」を挟み込む!
するとパーツの組み合わせだけで
小論文が完成する!

小論文はパーツの組み合わせ

単に「具材」というパーツを組み合わせるだけでは
日本語として文章がおかしいことがあります。

その場合、文章を微修正することは必要です。


でも基本的にはやるべき作業は
その程度で済む、

とも言えます。


小論文のパーツを適切に並べれば
それで小論文を完成させられるのですね。



大事なのは最初の設計図です。

この作業は小論文の清書をする前に
設計図の形で行うといいでしょう。

解答用紙の余白に
「理由・根拠の後に
 【譲歩構文】を入れたほうがいいかな…?」
などとメモしながら考えていくのをおすすめします!


ぜひ、具材を組み合わせて
あなたの小論文を
より良いものに仕上げてみてくださいね!


ではまた!


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