退職後の大学院進学。
社会保険料の重さを考えてから決断を!
目次
退職して進学する場合の落とし穴。
「働きながら大学院に行くのは
正直キツそう。だから思い切って仕事をやめて
大学院に専念することにしよう!」
大学院進学を考えるのにあたり、
仕事をやめてからの進学を決意する。
そんな人も多いかもしれません。
向学心に燃えるこういう決意、
本当に素晴らしいと思っています。
ただ、このとき
ちょっとした「落とし穴」があります。
…端的に言えば
「お金」の問題です。
バカにできない「住民税」と「社会保険料」
実は退職した直後って
「住民税」や「社会保険」の負担が
めちゃくちゃ大きいのです。
なぜかと言うと住民税や社会保険料って
「前年度の所得」に応じてかかってくるからです。
給料が減少しているのにも関わらず、
退職前の所得に応じて
住民税・社会保険料の金額が決まります。
…退職後、所得ゼロなのに
けっこうな額の支払いが求められるのです。
(しかも5〜6月に
突然1年分の納付書が
封筒入りで送られてきます…)
いまの給与水準だけを見ての決断はキケンです!
社会保険料って
勤務中は会社が半分負担してくれています。
また、住民税は
会社の給料から「天引き」されています。
そのため、
正直言っていくら負担をしているか
よくわからない、という人も多いのです。
なので現在の給与水準だけを観て
「大学院に行っても
しばらくは貯金を取り崩せば大丈夫そうだし、
最小限のアルバイトで生活はなんとかなりそうだ!」
と考えて決断すると痛い目を見ます。
ホント、
想像以上の金額の支払いが
必要となるケースもあるからです。
(フジモトの「苦い経験談」は
後段に続きます…)
定年後「直後」に進学する場合。
なお、このことは
「定年後、大学院に通いたい」
と考えている方にとっても重要な視点となります。
社会保険料の負担などの理由から考えますと、
定年「直後」ではなく
「1年後」に挑戦するのもオススメなのです。
定年「直後」だと
所得もかなり高く、
それに応じた住民税・社会保険料負担が
求められるケースもあるからです。
なのでこの場合は
定年1年目にはあえて進学せずに
研究計画執筆や研究テーマ策定を行い、
大学院進学対策に専念するのも良いでしょう。
じっくり対策すれば合格も見えてくるはずです。
(うちの塾がお力になりますよ!)
その上で合格を勝ち取ることができれば
定年2年目に晴れて大学院生活を
スタートさせることもできるはずです。
(このときは前年所得がそうとう下がっている関係で
住民税・健康保険料負担も軽減しています。
仮に健康保険の「任意継続」制度を利用していても
住民税負担が減る分、ラクに通学可能となります)
あるいは再任用制度などがある間は勤務を続け、
それが終わるタイミングで大学院を目指すのも
選択肢としてアリかもしれません。
☆定年後の社会保険料などについては
こちらのサイトを参考にしました↓
定年退職すると、健康保険や住民税はどうなるの?
知っておきたい定年後のお金の話
いずれにせよ、
進学にかかるお金を考える上で
「社会保険料負担」は意外とバカになりませんので
ご注意を!
今回のポイント
退職後の大学院進学。
社会保険料の重さを考えてから決断を!
社会保険料で失敗!フジモトの経験談
さて、
ここからは壮大な「余談」になります。
ここまで「社会保険料」について
見てきたわけですが、
私自身 社会保険料で苦い経験を持っています。
2016年に学校教員をやめて
自分の塾を開いた私。
学校教員時代は
「私学共済」に入っていました。
厚生年金や健康保険の
支払いを行う団体と捉えていただければ
だいたいアタリです。
何のアテもなくいきあたりばったりで
起業した私は
企業後半年間「売上ゼロ・お客ゼロ」に
遭遇することになりました。
それほど給料は高くなかったといえども、
勤務先が社会保険料や年金の半額を払ってくれていた分を
自分で支払う必要があります。
しかも、退職して収入がゼロなのに、です。
なので「私学共済」の
「任意継続」という制度を使うことにしました。
これは2年の間、
退職後も勤務先の健康保険に2年間継続加入できる
制度です。
☆こちらを参考にしました↓
任意継続とは?健康保険の任意継続のメリットとデメリットや手続き方法を解説
(この場合、あくまで健康保険が対象となり、
年金については各自で国民年金の支払いが必要となります)
任意継続を使った結果、
国民健康保険を自分で全額払うよりは負担が減りました。
でも、それでも毎月2万円ほど
必要になります。
…あまり大きな声では言えないのですが、
この金額が支払えなくて
未納となった期間がありました。
運の悪いことにそのとき妻が
急な発熱で「夜間急病センター」に行くことに。
案の定、健康保険未払いのため
金額がバカ高かったのを覚えています。
(社会保険料の納付って大事ですよ…)
払えないときは早期に相談を!
なお、このときの反省から、
社会保険料の支払いについて
窓口まで相談に行ってきました。
先方も鬼ではないので、
相談すれば「月に払える金額での分割」をする選択肢を
出してくれました。
かろうじて月5,000円ずつの分割で
勘弁してもらったように覚えています。
なので、進学後
万が一 社会保険料の支払いで本当に困った時、
窓口まで相談に行くか電話をするほうがいいですね。
すると「なんとかする方法」も
教えてくれることもあるのです。
同様に、進学後学費支払いがキツくなった際も
大学にもよりますが
相談に乗ってくれるケースもあるようです。
お金に関しても、
困ったときは直接相談する!
これを大事になさってくださいね!
ではまた!
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