こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。
作文教室ゆうでは
経営学者・ドラッカーの読書会を
毎月定期的に開催しています。
これまで6回に渡り
『明日を支配するもの』という、
ドラッカーが21世紀の経済について
予言をしている書を読んできました。
次回からは『プロフェッショナルの条件』を
読んでいきます。
3/16(金)13:00-15:00に開催します。
希望する方、
ぜひお気軽にご参加ください。
ドラッカー『プロフェッショナルの条件』読書会vol.1
【日時】平成30年3月16日(金)13:00-15
【場所】作文教室ゆう札幌駅前校
〒060-0807
北海道札幌市北区北7条西5丁目6-1
ストーク札幌201
JR札幌駅北口徒歩1分。
☆ヨドバシカメラ様 道向かい。
ミアボッカ札幌駅北口店様 上。
【内容】
・ドラッカー『プロフェッショナルの条件』Part3を元にした読書会
・内容の解説
・意見・感想・ディスカッション
お申込み・お問い合わせはこちら、
またはFacebookイベントからどうぞ!
★これまでのレジュメはこちら!
本文中の「☆」マーク部分は
私・藤本のコメントです。
目次
『プロフェッショナルの条件』ってどんな本?
ドラッカーの著作から
「人と組織との関わり」についての
【おいしい部分】を抜粋したもの。
「はじめて読むドラッカー」シリーズの
【自己実現編】です。
サブタイトルにもあるように
【いかに成果をあげ、成長するか】を
見ていく本です。
要は
【自分の仕事の成果を上げたい】
人にオススメの本です!
Part3 自らをマネジメントする
1章 私の人生を変えた七つの経験(97-)
☆『ドラッカー・中内往復書簡 創生の時』(日本版『挑戦の時』)からの抜粋
▼私の青年時代(97-)
・知識労働者はいかにして成果をあげられるか。
いかにして変化を乗り越え、
キャリアを通じ、成果を上げ続けるようになるか。
→これはひとりひとりの人間にとって最大の問題
・ドラッカー自身の経験:成果を上げられるようにし、
成長と変化を続けられるようにしてくれた教訓である7つの経験を
伝えていく。
・18歳、ハンブルクで綿製品の商社の見習いに。
一応、ハンブルク大学の法学部に入った。
▼目標とビジョンをもって行動する ヴェルディの教訓(98)
・ヴェルディの『ファルスタッフ』を聴き、
80歳でも挑戦する姿に感銘を受けた。
ヴェルディ「いつも失敗してきた。だから、もう一度挑戦する必要があった」
・「いつまでも諦めずに、目標とビジョンをもって自分の道をあるき続けよう、
失敗し続けるに違いなくとも完全を求めていこうと決心した」
▼神々が見ている フェイディアスの教訓(100)
・ギリシャのパンテオン神殿屋根の彫刻を作ったフェイディアス
→見えない背中まで彫刻を作った。
「神々が見ている」からである。
・「神々しか見ていなくとも、完全を求めていかなければならないということを、
そのとき以来、肝に銘じている」
▼一つのことに集中する 記者時代の決心(100)
・20歳の時、フランクフルト最大の新聞社に記者として勤める
→フランクフルト大学法学部に籍を移す
・仕事の空き時間に勉強に取り組む
→「一時に一つのことに集中して勉強するという自分なりの方法を身に着けた。
今でもこの方法を守っている」
▼定期的に検証と反省を行う 編集長の教訓(101)
・記者時代、編集長と半年に一度 振り返りの場を持った
→最後の2時間に「集中すべきことは何か」
「改善すべきことは何か」
「勉強すべきことは何か」を話し合った。
・アメリカでこのことを思い出した後は
毎年夏に2週間ほど時間を作り、
それまでの1年を反省し、次の1年の優先順位を決める
▼新しい仕事が要求するものを考える シニアパートナーの教訓(103)
・ロンドンで証券アナリストや投資銀行の行員となる
→転職時に注意されたことで学んだこと。
「このとき以来、私は新しい仕事を始めるたびに、
「新しい仕事で成果をあげるには何をしなければならないか」を
自問している」(104)
→コンサルトとして会社を見ている際も、
失敗している人事はこのことを自覚していないためであった。
・「新しい任務が要求するものについて、徹底的に考え抜く」ことの大事さ
・「新しい任務で成功するうえで必要なことは、
卓越した知識や卓越した才能ではない。
それは、新しい任務が要求するもの、
新しい挑戦、仕事、課題において重要なことに集中することである」(105)
☆トルーマンの例を思い出す。
▼書きとめておく イエズス会とカルヴァン派の教訓(105)
・1937年にイギリスからアメリカへ。
・イエズス会とカルヴァン派のやっていた習慣:
「何か重要な決定をする際に、
その期待する結果を書きとめておかなければならないことになっていた。
一定期間の後、たとえば9ヶ月後、実際の結果と
その期待を見比べなければならなかった」(106)
→ドラッカー自身50年以上続けている。
自分の「強みは何か」を知ること、
「何について改善が必要か」も明らかになる。
「自分が行おうとしてはならないこと」も教えてくれる
☆フィードバック分析である(『明日を支配するもの』)
▼何によって知られたいか シュンペーターの教訓(106)
・1950年、父のむかしからの友人であるシュンペーターに会いに行った。
・何によって知られたいか?
■シュンペーター30歳の頃の回答:
「ヨーロッパ一の美人を愛人にし、
ヨーロッパ一の馬術家として、
そしておそらくは、
世界一の経済学者として知られたい」
■シュンペーター晩年の回答:
「むかしとは考えが変わった。
今は一人でも多く優秀な学生を一流の経済学者に
育てた教師として知られたいと思っている」
・シュンペーターの会話から学んだ3つのこと
①「人は、何によって人に知られたいかを自問しなければならない」
②①の答えは歳を取るにつれて変わっていかなければならない
③「本当に知られるに値することは、人を素晴らしい人に変えることである」
▼成長と自己変革を続けるために(108)
・多くの人に「成果をあげるにはどうしたらよいか」聞いてきてわかったこと:
いくつか簡単なことを実行すること
①ヴェルディの話:ビジョンを持つこと
→努力を続けることこそ、老いることなく成熟するコツである
②フェイディアスの話:仕事において真摯さを重視する。
→誇りを持ち、完全を求める
③日常の中に継続学習を取り組む
④自らを生き生きとさせ、成長を続けている人は、
自らの仕事ぶりの評価を、仕事そのものの中に組み込んでいる
(☆どういうことか?)
⑤イエズス会・カルヴァン派の話:
行動や意思決定がもたらすべきものについての期待を
あらかじめ記録し、後日、実際の結果と比較する。
→自分の強み・弱みを知る
⑥新しい仕事が要求するものについて徹底的に考え、実行する
・これらすべての前提となる最も重要なこと:
「成果をあげ続け、成長と自己変革を続けるには、
自らの啓発と配属に自らが責任を持つということ」(109)
・「一人ひとりの人間の啓発は本人の責任としなければならない。
配属の責任も、本人の責任としなければならない」(100)
→☆まずは自分の「勉強」に自分で責任をもつことが必要だろう。
2章 自らの強みを知る
☆『明日を支配するもの』6章からの抜粋
▼生き生きと働くための方法(111)
・「これからは、誰もが自らをマネジメントしなければならない。
自らをもっとも貢献できる場所に置き、成長していかなければならない」
・「知識労働者は自らの組織よりも長く生きる。
したがって、他の仕事を準備しておかなければならない」(111)
▼強みは何か(112)
・「何ごとかをなし遂げるのは、強みによってである」
・「自らの属する場所がどこであるかを知るために、
自らの強みを知ることが不可欠となっている」
→強みを知る唯一の方法:フィードバック分析
▼フィードバック分析から分かること(113)
・フィードバック分析から分かる「行なうべきこと」
①明らかになった強みに集中すること
②強みをさらに伸ばすこと
③無知の元凶ともいうべき知的な傲慢を正すこと
④自らの悪弊を改めること
⑤人への接し方を改めること
⑥行っても成果の上がらないことは行わないこと
⑦努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないこと
▼仕事の仕方に着目する(114)
・自らがいかなる仕事の仕方を得意とするかは、
強みと同じように重要である
・読む人間か、聞く人間か:理解の仕方
・仕事の学び方も知っておくべきこと:学び方は何種類もある
▼人と組むか、ひとりでやるか(116)
・仕事の仕方として、
人と組むか、ひとりのほうがよいかも知るべき:
→どのように組んだときにうまくいくか。どういう役割ならうまくいくか。
・大きな組織がいいか、小さな組織がいいか
・意思決定者か、補佐役か
・「今更自らを変えようとしてはならない。
うまくいくわけがない。それよりも、
自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである」(117)
▼価値観を優先する(117)
・自らのマネジメントには、自らの価値観を知っておかなければならない
・働く者の価値観が組織の価値観になじまなければならない
・優先すべきは自らの価値観である
▼ところをうる(118)
・「大組織では成果をあげられないことがわかったならば、
いかによい地位が約束されていても断らなければならならない」(118)
・「最高のキャリアは、あらかじめ計画して手にできるものではない。
自らの強み、仕事の仕方、価値観を知り、
機会をつかむよう用意された者だけが手にできる。
なぜならば、自らの得るべきところを知ることによって、
普通の人、単に有用なだけの働き者が、
卓越した仕事を行うようになるからである」(118)
3章 時間を管理する(119)
☆『経営者の条件』第2章「汝の時間を知れ」からの抜粋
▼自分の時間をどのように使っているか(119)
「成果をあげる者は仕事からスタートしない。
時間からスタートする。
計画からもスタートしない。
何に時間がとられているかを明らかにすることから
スタートする」(119)
↓
「時間を管理すべく、
自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける」
↓
「結果得られた時間を大きくまとめる」
まとめ:「時間を記録し、管理し、まとめるという
3つの段階が、成果をあげるための時間管理の基本となる」(119)
・もっとも欠乏した資源が時間である
→「ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を
当たり前のように扱う」
→「しかし一般に、人は時間を管理する用意ができていない」
・時間を管理するには
記憶ではなく記録を付けていくこと!
▼時間を無駄にする仕事(121)
・時間を無駄に使わせる圧力は常に働いている:
何の成果ももたらさない仕事が時間の大半を奪っていく
・「仕事の多くは、たとえごくわずかの成果をあげるためであっても、
まとまった時間を必要とする。
こま切れでは、まったく意味がない。
何もできず、やり直さなければならなくなる」
☆「この仕事は〜〜分かかる」と
いうリストを作っておき、
空いた時間に応じて取り組んでいく。
▼時間をまとめる(123)
・時間は大きなまとまりにする必要がある
→何かを伝えるためにはまとまった時間が必要である
→何らかの人間関係を築くためには、
はるかに多くの時間を必要とする
・知識労働者に対しては
「何をなぜ行わなければならないかについて、
腰を据えて一緒に考えなければならない。
ここでもまた、時間が必要となる」
→方向付け・期待・仕事などを理解させるために
多くの情報や対話・指導が必要となる。
ここでも時間が必要となる
・成果をあげるには自分の目を
「外の世界」へ向けるための時間を必要とする
・話し合いが必要である:なければ熱意を失ったり、専門のタコ壺に入る
・働く人が多いほど、相互作用だけで多くの時間が費やされる
・「組織が大きくなるほど、実際に使える時間は少なくなる。
自らの時間がどのように使われているかを知り、
自由にできるわずかな時間を管理することが、
それだけ重要になる」(124)
・「創造と変革は、時間に対して膨大な要求を突きつける。
短時間のうちに考えたり、行ったりすることのできるのは、
すでに知っていることを考えるか、
すでに行っていることを行なうときだけである」
▼時間の使い方を記録する(125)
・まずは時間を記録する!
・知識労働者においては
時間の活用と浪費の違いこそ、
成果と業績に直接関わる重大な記録である
・継続して記録をとり、その結果を毎日みていなければならない
(最低でも年2回ほど3〜4週間)
▼仕事を整理する(126)
・仕事を整理する方法
①する必要のない仕事、いかなる成果もうまない仕事は捨てていく
②他の人間でもやれることは何かを考える
③自らがコントロールし、自らが取り除くことのできる時間浪費の原因を排除する
→自らが他人の時間を浪費しているケース
→まずはいらなそうな仕事を削っていく。
「整理しすぎれば、すぐに分かる」(129)から。
▼マネジメントの欠陥がもたらす時間の浪費(130)
・個人の浪費以外にマネジメント上の欠陥に起因する時間の浪費がある
①システムの欠陥や先見性の欠如から来る時間の浪費
→予防するか、事務的に処理できる日常の仕事にルーティーン化する。
ルーティーン化:有能な人間が経験から学んだことを、
体系的かつ段階的なプロセスにまとめてしまうこと
・繰り返し起こる混乱は、ずさんさと怠慢の兆候である
②人員過剰からくる時間の浪費
③組織構造の欠陥からくる時間の浪費
→兆候:会議の過剰
「人は、仕事をするか、会議に出るかである。
同時に両方を行うことはできない」
→「会議は原則ではなく、例外にしなければならない」
→時間の浪費を招くマネジメント上の問題は
ただちに改善する必要がある
▼汝の時間を知れ(133)
・時間を記録して分析し、
仕事を整理するならば、
重要な仕事に割ける時間を把握できる
・成果をあげるためには、
自由に使える時間を大きくまとめる必要がある
→時間の管理は継続的に行なう
→重要な仕事に関しては、
締め切りを自ら設定しなければならない
・「時間は希少な資源である。
時間を管理できなければ、何も管理できない」(135)
→「汝の時間を知れとの命題には、誰でも従えるはずである。
その結果、誰でも成果と貢献への道を歩める」(135)
☆手帳に今週1週間の時間の使い方を記録してみよう!
4章 もっとも重要なことに集中せよ
☆『経営者の条件』第5章「もっとも重要なことから始めよ」の抜粋
▼時間を無駄にしているヒマはない(137)
・成果をあげるための秘訣を1つだけあげるならば、
それは集中である。
成果をあげる人は、もっとも重要なことから始め、
しかも、一度に一つのことしかしない」(137)
・上方への貢献に焦点を合わせるほど、
まとまった時間が必要になる。
忙しさに身を任せるのではなく、
成果をあげることに力を入れるためには、
継続的な努力が必要となる。
・自らの強みを生かそうとすれば、
その強みを重要な機会に集中する必要を認識する
→多様な才能を生産的に使うには、
多様な能力を一つの仕事に集中することが不可欠である
・一度に一つのことを行なうことによってのみ、
早く仕事ができるからである。
時間と労力と資源を集中するほど、
実際にやれる仕事の数や種類は多くなる
・「成果をあげる人は、
多くのこととをなさなければならないこと、
しかも成果をあげなければならないことを知っている。
したがって、自らの時間とエネルギー、
そして組織全体の時間とエネルギーを、
一つのことに集中する。
もっとも重要なことを最初に行なうべく、
集中する」(139)
▼古くなったものを整理する(139)
・集中するための第一の原則:
生産的でなくなった過去のものを捨てること
→「過去からの継承たる活動や仕事のうち、
成果を期待し得なくなったものを捨てることによって、
そのような過去への奉仕は減らしていくことができる」(140)
→「自らが成果をあげることを望み、
組織が成果をあげることを望む者は、
常に計画、活動、仕事を点検する。
「これは価値があるか」を自問する」(140)
→「成果をあげる者は、
新しい活動を始める前にかならず古い活動を捨てる」(140)
「みなが、昨日の仕事に忙しすぎる」(141)ため。
▼劣後順位の決定が重要(141)
・優先順位よりも劣後順位の決定が重要
→「取り組むべきでない仕事の決定と、
その決定の遵守が至難だからである」(142)
▼必要なのは勇気だ(143)
・優先順位・劣後順位の決定には、
分析でなく勇気が重要
①過去ではなく未来を選ぶ
②問題ではなく機会に焦点を当てる
③横並びではなく自らの方向性を持つ
④無難で容易なものではなく、
変革をもたらすものに
照準を合わせることである
・「大きな業績をあげる者は、
機会を中心に研究の優先順位を決め、
他の要素は、
決定要因ではなく制約要因にすぎないと見る」(143)
→イノベーションを目指す!
・「集中とは、「真に意味あることは何か」
「もっとも重要なことは何か」という観点から、
時間と仕事について、
自ら意思決定をする勇気のことである。
この集中こそ、時間や仕事の従者となることなく、
逆にそれらの主人となるための唯一の方法である」(144)
☆いままでのドラッカーの本のほうが
内容が分かりやすかったように思う。
なんか「はしょりすぎ」な気がしてしまう。
おまけ
Part2 3章 貢献を重視する(83-)
▼権限に焦点を合わせてはならない(83)
・「成果をあげるためには、貢献に焦点を合わせなければならない」
→目標に目を向ける
→「組織の成果に影響をあたえる貢献は何か」を
自らに問わなければならない
→自らの責任を中心に据えなけれなならない
・ところがほとんどの人が
成果ではなく権限に焦点を合わせるため
本当の成果をあげられない。
・貢献に焦点を合わせ、結果に責任を持つ。
この人こそ、厳格な意味で「トップマネジメント」である。
組織全体の業績に責任を持とうとしているからである。
・貢献に焦点を合わせると、
組織全体の成果に注意を向けるようになる
→成果が存在する唯一の場所である外の世界に注意を向けるようになる
→仕事や仕事の仕方が大きく変わっていく。
・「「どのような貢献ができるか」を自問することは、
自らの仕事の可能性を追求することでもある」(85)
→こうしなければ目標を低く設定してしまったり、
間違った目標を設定したりしてしまう
▼三つの領域における貢献(85-)
・あらゆる組織は次の3つの領域における成果を必要とする
①直接の成果
②価値への取り組み
③人材の育成
この3つの領域で成果を出さなければ
組織は腐り、やがては死んでしまう。
①直接の成果:売上・利益など(病院だと患者の治癒率)
→「直接的な成果が何であるべきかが
混乱している状態では、成果は期待してない」
②価値への取り組み:組織は常に明確な目的を持たなければならない
(☆ビジョン)
→複数の価値があるとどっちつかずになる恐れもある
③人材の育成:組織は、死という生身の人間の限界を乗り越える手段である
→次の世代の人材を育成していく
「人間社会において、唯一確実なものは変化である。
自らを変革できない組織は、
明日の変化に生き残ることはできない」(87)
→「貢献に焦点を合わせるということは、
人材を育成するということである。
人は、課された要求水準に適応する。
貢献に照準を当てる人は、
ともに働くすべての人間の視点と水準を高める」(87)
→「貢献に焦点を合わせるということは、
責任をもって成果をあげるということである。
貢献に焦点を合わせることなくしては、
やがて自らをごまかし、組織を壊し、
ともに働く人たちを欺くことになる」(88)
・時代は変化する。
変化に応じて貢献の中身も変えていく!
▼知識ある者の責任(88-)
・知識労働者が貢献に焦点を合わせることは必須である。
・「知識ある者は、常に理解されるように
努力する責任がある」
・「貢献に責任をもつためには、
自らの生産物すなわち知識の有用性に強い関心を
もたなければならない」(89)
→まわりをみて
「あなたが組織に貢献するためには、
私はあなたにどのような貢献をしなければならないか」
聞けるようになる
・「ゼネラリストについての意味ある唯一の定義は、
自らの狭い専門知識を、
知識の全領域の中に正しく位置づけられる人のことである」(89)
→「自らの貢献に責任をもつ人は、
その狭い専門分野を真の全体に関係づけることができる」(90)
▼よい人間関係をもつ秘訣(90)
・人間関係は才能ではない。
「自らの仕事や人との関係において、
貢献に焦点を合わせることにより、
初めてよい人間関係がもてるのである」(90)
→こうして人間関係が生産的になる
→「われわれは、貢献に焦点を合わせることによって、
コミュニケーション、チームワーク、自己啓発及び人材育成という、
成果をあげるうえで必要な人間関係に関わる
基本条件を満たすことができる」(90-91)
●貢献に焦点をあわせることによる3つの変化
変化①コミュニケーションの仕方も変わる
→「上から下」へのコミュニケーションだけでは危険。
誤解される、伝わらない
→「仕事において貢献する者は、部下たちが貢献すべきことを要求する」(91)
こうすることで初めてコミュニケーションが可能となり、容易に行われるようになる
部下が「自分はどのような貢献を期待されるべきか」考えるようになる
→「私の経験によれば、部下が設定する目標は、
ほとんど常に、上司が考えているものとは違う」
変化②チームワークの仕方も変わる
・横へのコミュニケーションがチームワークであるため、
連携が必要な人と協力し合うようになる
変化③自己啓発と人材育成の成果が変わる
・属人的な基準ではなく、
仕事のニーズに根ざした基準を設定することになる。
すなわち、卓越性の要求である。
強い意志と、野心的な目標と、大きな影響のある仕事の追求である。
・「知識労働者は、自らに課される要求に応じて成長する」
→「自らが自らに求めることが少なければ、成長しない。
だが多くを求めるならば、何も達成しない者と同じ程度の努力で、
巨人にまで成長する」(93)
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