社会人の大学院入試直結の研究計画書の書き方例!心理大学院受験 編

Summary

社会人が心理大学院を目指す研究計画書の作成法を解説します!
構成するための7つのポイントや具体例を紹介していきます。
ぜひ説得力のある志望理由を作ってください!

社会人が心理大学院を目指す際の研究計画書の書き方:具体例とポイント

「大学院に行って臨床心理士の資格を取りたい!」

「カウンセラーとして悩んでいる人の力になりたい!」

社会人の方が今後のスキルアップ・キャリアアップを考える際、心理の大学院を志望するケースが多くあります。

心理大学院は、カウンセリングや心理学の専門知識を深めたい社会人にとって魅力的な進路です。

臨床心理士の資格は大学院修士課程を出なければ取得することができません。

心理の大学院に行くことでカウンセラーとして今後活躍する方向性を開くことができます。
また、心理の視点を学ぶことは今の仕事においても働き方・人間関係を考える際に大いに役立ちます。

ですが、受験の際に課題となるのが研究計画書を作成する場合です。

どう書いたらいいか悩んでしまう人も多くいらっしゃいます。

なので今回は研究計画書の構成と具体例を紹介していきます!

研究計画書の基本構成

研究計画書は以下の7つのパートで構成するのが一般的です。

それぞれのパートで重要なポイントを確認していきましょう。

1. はじめに(研究テーマの設定)

ここでは自分が研究したい研究テーマを提示します。

研究テーマを設定する際は、自身の業務経験や心理学を学ぶ動機に基づいた課題を明確にします。


たとえば「職場におけるメンタルヘルス支援の課題と改善策」などをテーマに定めるのもいいかもしれません。

このテーマに関し、このテーマについて研究されてきた内容を分析するほか自身の職業体験を調べて書いていく必要があります。

2. 先行研究の検討

テーマに関連する既存の研究を調査し、その成果や課題を整理します。

例えば職場のメンタルヘルス対策に関する先行研究を調査し、既存の施策では従業員個人の心理的支援が不足している点を指摘するのもいいですね。

3. 研究方法

具体的な調査方法やデータ収集の手順を提示します。

  • 調査対象:職場の管理職と一般従業員
  • 調査手法
    • 質問紙調査を実施し、メンタルヘルス支援の満足度を測定
    • 管理職へのインタビューを通じて、支援体制の実態を把握

4. 倫理的配慮

調査対象者のプライバシー保護や倫理的配慮について述べます。

5. 予想される結果

研究から得られる成果と、それがどのように現実の問題解決に寄与するかを記述します。

6. スケジュール

修士課程の2年間を見据えた具体的なスケジュールを示します。

  • 1年前期:先行研究の調査、研究テーマの具体化
  • 1年後期:調査設計と予備調査の実施
  • 2年前期:本調査とデータ分析
  • 2年後期:論文執筆と発表

7. 参考文献

研究計画書を作成する際に参照した文献を挙げます。学びたい教授の論文を参考にするのも有効です。

可能であれば、自分が学びたい指導教員の論文を引用するのもオススメです。

参考文献の書き方は学問ジャンルによってすべて異なります。

そういう場合、自分が学びたい指導教員が執筆した論文を1つ選び、その先生がどのように参考文献を記載しているかを「真似する」のがオススメです!

研究計画書の例「職場のメンタルヘルス支援の課題と改善策」

それではここから実際の研究計画書の例を見ていきましょう。

なお、本文に出てくる「◯◯」というのは研究者名が当てはまります。
引用している文献はすべて架空のものですので念の為…。

(1)はじめに

 現在、職場におけるメンタルヘルス支援が求められている。これは労働者の生産性向上や離職率の低下に寄与する重要な取り組みとなっている。しかしながら中小企業では支援体制が十分に整備されていない現状が存在する。例えば、厚生労働省の調査によれば、中小企業の約50%が従業員支援プログラム(EAP)を導入していないことが報告されている(厚生労働省2023)。

 本研究は、職場のメンタルヘルス支援に関する現状と課題を分析し、中小企業における具体的かつ実現可能な改善策を提案することを目的とする。

(2)先行研究の検討

 〇〇(2018)は、職場におけるメンタルヘルス対策の導入が従業員の心理的負担軽減に寄与することを指摘している。また、佐藤(2020)は、管理職の心理的サポートに対する認識が従業員の満足度に影響を与えることを示している。
 しかしながら、これまでの研究は大企業に対する調査が中心となっており、特に中小企業における具体的な支援策の効果やその導入プロセスに関する調査が不足している。本研究では、先行研究を基に中小企業の特性を踏まえた支援策の検討を行う。

(3)研究方法

次の手順で研究を進める。

(1)調査対象

  • 中小企業の管理職および一般従業員

(2)調査手法

次の2点の調査を行う。

  • 質問紙調査:職場のメンタルヘルス支援に関する満足度や課題を把握するため、従業員を対象に実施する。
  • 半構造化インタビュー調査:管理職を対象に、支援策の実態や導入の障壁に関する詳細な情報を収集する。

(3)データ分析

  • 質問紙データを用いた統計分析(クロス集計、相関分析など)を行う。
  • インタビュー内容をKJ法で分析し、支援策の具体的な改善提案を抽出する。

(4)倫理的配慮

 調査対象者には研究の目的を説明し、書面による同意を取得する。同意はいつでも撤回可能であることを説明する。
 得られたデータは匿名化し、個人が特定されないように十分な配慮を行う。

(5)予想される結論・仮説

本研究により、以下の結論が得られることを予想している。

  1. メンタルヘルス支援策の充実は、従業員の満足度向上および離職率低下に寄与する可能性が高い。
  2. 管理職の積極的な関与が支援策の効果を高める重要な要因であると考えられる。
  3. 中小企業においては、簡便かつ低コストで実施可能な支援策が求められる。

(6)研究スケジュール

 以下の計画に基づいて研究を実施する。

  • 修士1年前期:先行研究の調査、研究テーマの具体化
  • 修士1年後期:質問紙およびインタビュー調査の設計・予備調査の実施
  • 修士2年前期:本調査の実施およびデータ分析
  • 修士2年後期:論文執筆および発表準備

(7)参考文献

  • ◯◯, 2018, 『職場のメンタルヘルス支援の課題と展望』, ○○出版.
  • ◯◯, 2020, 『管理職のサポートと従業員満足度』, △△研究所.
  • 厚生労働省, 2023, 『職場のメンタルヘルス対策に関する調査』.

まとめ!社会人経験を活かした研究計画書を作成しよう!

さあ、いかがでしたでしょうか?

心理大学院の研究計画書は、自身の経験や社会的背景を反映させることで説得力が高まります。一人で悩む場合は専門機関のサポートを活用するのもおすすめです。

この記事を参考に、心理学への熱意を研究計画書にしっかりと表現してください!

…とはいうものの研究計画書を書くのは正直一人では難しいところがあります。

そういう場合、一人で悶々と悩むよりも1対1大学院合格塾のような専門機関の助けを借りるのも有益です。

ぜひ、今回の内容をあなたの進学対策に役立ててくださいね!

☆研究計画の書き方例はこちら↓

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