大学院に行っても給料は変わらない?!それは過去の常識です!

今回のポイント

大学院は10倍になる投資!
院進学の経済的メリットにも注目を!

大学院に行っても給料は変わらない?



「大学院にいっても、
 どうせ給料って変わらないから
 意味がないのでは…?」


ときおり、こういった声を伺うことがあります。

確かに、以前の日本では
就職において大学院の経験が
評価されるケースは(理系を除けば)
あまりありませんでした。

 

「行っても意味がない」と言う人も
かなり存在してます。


大学院進学、海外ではさかん!


ただ、この状況は
若干過去の話になっているようです。


日本以外の国では
ビジネスパーソンや看護師の大学院進学は
どんどん進んでいます。

大学院進学することで
キャリアアップも可能となっています。

コロナ禍前は
日本の大学院に
中国からの留学生が多く来ていましたが、

あれは大学院卒のほうが
純粋に本国でお金になるからでもあります。

(中国国内の大学院や
 アメリカの大学院などに不足があるので
 わざわざ日本の大学院に来ているのです)


大学院進学のほうが経済的メリットは高い!

この状況は海外だけではありません。



実はいまの日本においても
「大学院」に行っていたほうが
経済的にもメリットがあることの研究がなされています。

「大学院進学の経済的収益
 -就業構造基本調査を用いた
 賃金プレミアムと内部収益率の推計-」

という研究があります。

「就業構造基本調査」のデータを分析し、
大学卒・大学院卒の人の賃金の比較を
統計的に行った研究です。

気になる大学院をめぐるお金の話。

データを見てみるとなかなかおもしろいです。

たとえば
大学卒の人と大学院卒の賃金の違い(格差)を見てみましょう。


なんと、思われているのと違い
平均で大学院卒の方が
約3割(29.7%)賃金が高い、

というデータが出ています。

分野別で見ると、
医療・福祉の分野で
42.7%、

(医者が入るので、考えると当たり前ですが…)

教育・学習支援業だと
24.5%分賃金が高くなっています。


いずれの業種でも
大学院卒の方が賃金が高くなっているわけです。

大学院進学の投資効果は◯倍!


「でも、大学院って
 お金もかかるし…」


そういう思いを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、
この論文の凄さは

「大学院の投資効果」

を出しているところです。

修士課程は基本的に2年間です。


その期間の
学費や生活費・交通費などを
年150万円、

2年で300万円と仮定しての研究です。


大学院進学を
「300万円の投資」と考えると、
生涯でいくら回収できるか、という計算。


これ、なんと
3,113万円となっています。

300万円の投資が
実に10倍以上になるという計算。



…よく考えれば驚異的ですね!

(厳密には
 進学によって失われる賃金もありますが)

この論文、統計の部分はじゃっかん読みにくいですが
表を見るだけでも参考になるので
ぜひ見てみてください。

  【引用文献】

  下山朗・村田治, 2019,「大学院進学の経済的収益
  -就業構造基本調査を用いた賃金プレミアムと内部収益率の推計-」
  『生活経済学研究』50, 1-17頁


今回のポイント


大学院は10倍になる投資!
院進学の経済的メリットにも注目を!

大学院にいく意味は本当にあるか?

大学院に行く意味は
本当にあるか。

大学院を目指すときに
けっこう迷うのは

「大学院に行く意味があるか」

という悩みです。


もちろん、進学すると勉強になる側面も多いですが、

「わざわざ数年かけて行く意味があるか」
「数百万円払ってまで行く意味があるか」

を考えると
心のなかでストッパーがかかってしまう人も多いかもしれません。


だからこそ、
こんかい紹介した論文のような研究成果を知ると
自信を持って進学できるようになるのではないでしょうか。


今後も私のブログで
引き続きこういった研究を紹介していきますので
どうぞよろしくお願いいたします。



ではまた!


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