意外と知られていない転職のジレンマ。中原淳・小林祐児『転職学』を読む!

 

今回のポイント
進学・転職のスタートは「ネガティブ回避」で
あっても構わないが、
すぐに「ポジティブな目標設定」するのを忘れずに!

 

「一刻も早くいまの職場を辞めたい」ときに知っておくべきこと。

「いまの職場、
一刻も早く辞めたい…!」

「ちょっとでもマシな会社があれば
もう今日からでも入社したい…!」

社会人の方の中には
日々こういう思いで
仕事をしている方もいらっしゃるかも知れません。

 

 

 

かくいう私も高校教員時代、
時折こういう思いに至っていました。

 

 

…実はこの思いのせいで、
いざ転職活動をしようとしても
うまくいかないケースがあるのを
ご存知でしょうか?

 

 

『働くみんなの必修講義 転職学』を読んでいます

 

 

いま私は
『働くみんなの必修講義 転職学』という本を
読んでいます。

 

 

これ、ホント面白い本です。

 

 

ふだんなかなか知ることができない
「転職」のリアリティを知ることができる本です。

 

「本書は、離職、転職、
そして新たな組織への定着という
「転職にまつわる一連のプロセス」を
一気通貫で探求した、
とてもめずらしい本です。

「このまま自分は、
いまの会社で仕事を続けていても
よいのだろうか」

「どのように転職活動を行えばよいのか」

「新たな組織に定着し、
活躍するためにはどう行動したらよいのか」
という一連の問いに、
「科学的」にアプローチすることをめざしました」
(Kindle版15-19/3316)。

 

転職して「かえって待遇が悪くなる」ケースも。

 

市販されている転職に関わる本は
「いかに転職を成功させるか」だけに
注目している事が多いです。

 

 

 

そのため、転職した「後」のことは
あまり注目されていません。

 

 

たとえば転職後に
かえって待遇が悪化してしまい、
再度転職を行わざるを得ない人が
多く存在していることはあまり知られていないのです。

 

 

この本は1万人以上もの社会人に対し調査した
「科学的」な転職の方法を教えてくれる本となっています。

 

 

転職を考えたら
読んでみると楽しくなる本ですよ!

 

 

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転職のジレンマ。

 

さて、本書を読んでいて
たいへん興味深かったところがありました。

 

 

それは転職の
「ジレンマ」とも言うべきポイントです。

 

 

日本人の場合、
「いまの職場への不満」が理由で
転職活動を始め人が多いです。

 

逆に言えば、
いまの職場に不満がなければ
ずっと居続ける傾向が強い、といえます。

 

(諸外国だと
「給料アップ」や「キャリアアップ」のため
けっこう気軽に転職にチャレンジしていく傾向が強いのです)

 

日本人に多い
「いまの職場への不満」からの転職。

 

実はこの状態だけでは
理想の転職は実現しない、
と本書は指摘しています。

 

 

「日本の多くの転職は
不満(※)をベースとしている、
と述べました。

しかし、この転職動機についての調査結果が、
不満だけをベースとした後ろ向きの転職は
幸福感に繋がりにくい、
ということを示しているのであれば、

そこから浮かび上がってくるのは、
多くの人は不満をベースに転職を考え始めるけれども、
たんに不満の解消「だけ」を
動機としていたのでは、
ハッピーな転職はなかなか実現しない、
ということではないでしょうか」
(Kindle版NO.1175-1179/3316)

※ 実際はアルファベットで書かれているので
分かりやすく日本語表記に改めました

 

「いまの職場への不満」だけを理由に転職活動をしても、
なかなか理想の転職は実現しない。

 

非常に厳しい指摘をしている箇所ですね。

 

 

たとえば

「一刻も早く辞めたい!」

「ちょっとでもマシな職場に
転職したい!」

という「ネガティブ」な理由を全面に出していると
手っ取り早く内定が得られる職場に
「安易」に転職してしまうことになります。

 

結果、ミスマッチが生じたり、
「転職する前とあまり状況が変わらない…」という
悲劇を感じることもあるかもしれません。

 

それだけではなく、
「ネガティブ回避」目的で転職活動をしていると、
転職試験の面接者にもその思いが「見透かされる」ところが
あります。

 

 

結果、
いつまで経っても内定が得られないという
苦痛を経験し続けることになるのです。

 

「ネガティブ回避」だけでなく「ポジティブな目標設定」を忘れずに!

 

 

ではどうしたら良いのでしょうか?

 

それは「ポジティブな目標設定」を
行うことが大事だ、ということです。

 

 

〈自身の能力を伸ばせる職場〉であるとか、
〈人の役に立っているやりがいを感じられる職場〉、
〈責任が求められる分
報酬が高い職場〉など

「ポジティブ」な転職理由を持たないと
いけないわけですね。

 

 

(ちなみに、「ネガティブ回避」と
「ポジティブな目標設定」は
本書の言葉ではなく
フジモトの持論として言っていることですので
あしからず)

 

 

今回のポイント

 

今回のポイントです。

 

進学・転職のスタートは「ネガティブ回避」で
あっても構わないが、
すぐに「ポジティブな目標設定」するのを忘れずに! 

 

 

「苦痛回避」で大学院に行くと後悔する!

 

これ、大学院進学でも
同じだなあ、と思います。

 

 

現役学生の場合、

「今年は就職活動が厳しいから
大学院に行って就活時期を
2年ずらそう」

という思いで進学する人がたまにいます。

 

 

かくいう私も
この「思い」から大学院進学を行った
側面も無くはないです。

 

(当時はリーマンショックがありましたし)

 

でも、こういう
「ネガティブ回避」目的で進学すると
たちまち「目的意識喪失」に襲われることになります。

 

 

実際、私が早稲田の大学院で目にしたのは
一部の「めちゃくちゃ優秀で熱心な院生」と、
「途中で講義に来なくなる院生」との
著しいギャップの存在でした。

 

単に「ネガティブ回避」だけで進学しても、
大学院の学習自体がけっこうキツいので
ついていけなくなるケースがあるのです。

 

「ああ、進学なんてするんじゃなかった…」

そう後悔する人は
時折いるのです。

 

 

進学にも「ポジティブな目標設定」をお忘れなく!

 

だからこそ、大事なのは
進学における「ポジティブな目標設定」なのですね。

 

 

たとえば、

「○○を研究することで、
長年の自分の疑問を解消させたい!」

という知的好奇心に関するものでもいいですし、

「大学院を出てMBAを取得する!」

「専門看護師の資格を取って、
もっと自分が救える患者さんを増やしたい」

という資格・仕事に関するものでも良いわけです。

 

 

「ネガティブ回避」の思いよりも
「ポジティブな目標設定」を強めることが
重要だと言えるわけですね。

 

スタートを切ったら「ポジティブな目標設定」を!

 

 

「ネガティブ回避」は人間の本能でもあります。

 

だからこそ、
スタートは「ネガティブ回避」の思いであっても、
進路を決めたら
「ポジティブな目標設定」をすることが
必要になるのですね。

 

 

スタート地点では
「ネガティブ回避」であっても構わないので、

「ポジティブな目標設定」を
忘れずに行っていきたいですね!

 

ではまた!

 

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