目次
計画だけを考えすぎないほうがうまくいく?
「将来のため、もっと計画的に準備をしないと…」
今後の自分のキャリアアップのため、あれこれ計画を立てる。
これってすごく大事だと思われています。
「10年後につながる行動を今日行う!」というアドバイスもあるように、計画に基づいた取り組みって重要だと言われています。

実際、計画を立ててキャリア形成を目指すのは極めて重要です。
…ですが、あまりに「計画を立てるのが大事」と言われすぎると
「計画通りにできない自分はだめな人間だ…」
「計画も立てずに過ごしている自分は無意味だ…」
と自分を責める方向に考えてしまう人もいます。

そうではなく今回は「偶然を活かすキャリア形成」の大事さをお伝えします!!!
偶然を活かしたキャリア形成を!
「計画的偶発性理論」(けいかくてき ぐうはつせい りろん)について聞いたことはありますか??
近年、キャリア形成において「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」が注目を集めています。
この理論は、アメリカの心理学者ジョン・D・クランボルツ教授によって提唱されたもので、個人のキャリアの多くが予期せぬ偶然の出来事によって形成されることを前提としています。
従来のキャリア設計は、明確な目標を定め、それに向かって計画的に行動することが基本とされています。
ですが、現在のように変化の激しい社会では計画通りに進むことが難しい場面が増えています。
そのため、「計画的偶発性理論」では「偶然の出来事」をチャンスと捉え、それを活かす柔軟な考え方が重要視されています。
計画的偶発性理論の基本
計画的偶発性理論では、以下のような考え方が重要視されます。
(1)予期せぬ出来事がキャリアを左右する
- 成功したキャリアの多くは、偶然の出会いや出来事によって形成されます。
そのため、偶然を受け入れ、それを活かすことが重要です。
(2)行動や努力が新たなキャリアにつながる
- 偶然を活かすと言っても、ただ偶然を待つのではなく、行動を起こし続けることで新しいチャンスを引き寄せることが重要です。
(3)偶然を得るため意図的に行動しチャンスを増やす
- ただ待っているだけでは偶然は得られません。
なので新しい経験を積んだり、人との交流を広げたりすることで、予期せぬチャンスに巡り会う確率を高めることが求められます。
☆こちらを参考にしました↓
計画的偶発性理論の具体例
計画的偶発性理論の具体例を見てみましょう。
具体例 急遽の人事異動での出会いで独立を果たす
これまで本社で長年経理を担当していたAさんが、急遽 地方での営業所設立メンバーに抜擢され、新たな営業所の事務経理を担当することになったとします。

これまでは経理しかしていなかったものの、新規の営業所では経理以外にも事務作業全般、さらには営業職のためのプレゼン資料作成も行う必要が出てきました。
最初はイヤイヤやっていたAさんでしたが、次第にプレゼン資料が楽しくなってきて「自分も営業を行いたい」と思い、営業に同行するように。
するとどんどん営業が決まるようになってきて自分に自信をつけ「営業代行の仕事をはじめよう」と思い独立・開業を果たすことになりました。

この場合、新規の営業所設立という偶然をもとに計画を立ててキャリアを形成する事となっています。
ポイントはこれまで経理の仕事を担当していて、経理の専門性があったからこそ新規の営業所設立メンバーになるというチャンスを得られたということ。
これまでの取り組みがあったからこそ偶然を活かすことができたわけです。
私自身のこれまでのキャリア形成も偶然に基づいています。
もともと関東圏で仕事をしたいと思って関東の私立高校教員になったところ、いきなり「初任地は札幌校ね」と言われ、行ったこともない北海道での勤務がスタートしたからです。
北海道で仕事をしたことや教員の業務を経験したという偶然をもとに自分で塾を開き、今に至っています。
計画的偶発性理論を活かすには?
さあ、いかがでしょうか?
人事異動や人との出会いなど、こういう偶然性(偶発性)によってキャリアが開けることは多くあります。
計画的偶発性理論を活かすには次の5つが重要です。
1. 興味のある分野に積極的に関わる
興味を持った分野には積極的に関わることが大切です。
例えば、セミナーや勉強会に参加することで、思いがけない出会いや情報を得ることができることでしょう。

2. ネットワークを広げる
人とのつながりが新しいチャンスを生みます。
異業種交流会やオンラインコミュニティを活用し、多様な人々と関わることで、予期せぬキャリアの可能性が広がります。
3. 新しいスキルを習得する
学び続けることで、自分の市場価値を高めることができます。
例えば、新しい言語を学んだり、プログラミングやマーケティングのスキルを身につけたりすることで、思いがけないキャリアチャンスにつながる可能性があります。
4. 失敗を恐れずに挑戦する
計画的偶発性を活かす上で失敗を恐れないことは重要です。
新しい仕事やプロジェクトに挑戦することで、今まで考えもしなかったキャリアの道が開けることがあります。
5. 偶然の出来事を前向きに受け入れる
偶然の出来事に対して柔軟に対応し、それをポジティブに受け入れることで、新たなチャンスを生み出すことができます。
だからこそ偶然を拒否するのではなく「楽しむ」ことが重要でしょう。
さきほどのAさんの例も人事異動という偶然を前向きに活かしたからこそチャンスを得られた、ということができるのです。
大学院進学を通じて偶然性のチャンスを増やす
計画的偶発性理論に基づくキャリア形成において、大学院進学は偶然性のチャンスを増やす有効な手段です。

大学院で専門知識を深めることは新しいキャリアの可能性を広げる基盤となります。
また、大学院には、さまざまなバックグラウンドを持つ学生や教授が集まっています。
こうした人々との関わりを持つことで、予期せぬキャリアのチャンスが生まれやすくなります。
さらには大学院で研究やプロジェクトに取り組むことで、実践的なスキルを身につけることができます。
ほかにも大学院での学際的な学びによって異なる視点を得ることで、より多様なキャリアの選択肢が生まれます。
このように大学院では、多様な偶然性を得ることができ、それをもとにキャリアを開いていけるのです。
まとめ!
計画的偶発性理論を活かすことで、キャリア形成の可能性は大きく広がります。
偶然の出来事をチャンスとして受け入れ、それを活かすための行動を取ることが重要です。
特に、大学院進学は偶然のチャンスを増やす有力な手段です。
専門知識の習得、ネットワークの構築、実践的な経験を積むことで、キャリアの可能性を広げることができます。
これからのキャリアを考える際には、計画的偶発性理論を取り入れ、予測不可能な未来を前向きに受け入れる姿勢を持つことが重要です。

偶然の出来事を最大限に活用し、自分だけのキャリアを築いていきましょう!
「大学院受験の対策方法をもっと詳しく知りたい…」
そういうあなたのために、
「本当に知りたかった!社会人が大学院進学をめざす際、知っておくべき25の原則」という小冊子を無料プレゼントしています!
こちらからメルマガをご登録いただけますともれなく無料でプレゼントが届きます。
データ入手後、メルマガを解除いただいても構いませんのでお気軽にお申し込みください。
なお、私ども1対1大学院合格塾は東京大学大学院・早稲田大学大学院・明治大学大学院・北海道大学大学院など有名大学院・難関大学院への合格実績を豊富に持っています。
体験授業を随時実施していますのでまずはお気軽にご相談ください。
(出願書類の書き方や面接対策のやり方のほか、どの大学院を選べばいいのかというご相談にも対応しています!)
お問い合わせはこちらからどうぞ!
今後のキャリアを考えるとき、計画だけをひたすら追求することがありますが、これって徒労に終わることもあります。そうではなく「計画的偶発性理論」では予期せぬ出来事をキャリア形成のチャンスと捉えていきます。人事異動や大学院進学など偶然の出来事を積極的に利用することで、キャリアの可能性を広げることが可能ですよ!