偉い人に「よろしく伝えてほしい」と上司から頼まれるケース
こんにちは、
作文・論文アドバイザーの
藤本研一です。
社会人の方の講座で
「スピード敬語法」
というものをお伝えしています。
難しい日本語の「敬語」を、
速攻で使うためのコツを
お伝えする講座です。
(☆文末の商工会議所セミナーでも
お伝えする予定です!)
すでにブログでも、
敬語の基本の記事を書きましたね。
ちょうど先日も
受講生の方に
「スピード敬語法」について
お伝えしました。
その折、
こんな質問をいただきました。
「先生、では
こういう場合の敬語って
どうなるんですか?」
なかなか
ややこしいものだったので、
ちょっとここで、
考えてみたいと思います。
会社の上司である山本課長から、
関わりのある大学教授の伊藤先生に対し、
「くれぐれもよろしく」と伝えることをメールする場合の文面です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2018/06/computer_email.png)
送り先は伊藤先生になります。
受講者の方は
こういう文面を書いていらっしゃいました。
山本が、伊藤先生にくれぐれも
よろしくお伝えくださいと
申しておりました。
この文面が
正しいかどうか、
という質問でした。
さあ、この文章、
正しいかわかりますか?
結論から言うと、
いろいろ問題があります。
では、どう書けばいいのでしょうか?
「スピード敬語法」!「 」を使う法
「スピード敬語法」的には、
ほとんど考えずにこのように
書き直します。
時間は
一瞬です。
山本より
「伊藤先生にくれぐれも
よろしくお伝えください」
とのことでした。
いかがでしょうか?
「 」で山本課長のセリフに
することで、
敬語問題がほぼほぼクリアされるのです!
これで問題ないのですが、
「 」を使わない場合をどうするか、
です。
面倒ですが、
次の流れで行います。
まずは敬意の対象の整理を行おう
敬語を考える場合、
まずは「敬意の対象」の整理を
行う必要があります。
「スピード敬語法」で
使っている表をまず出します↓。
![](http://nomad-edu.main.jp/www.school-edu.net/wp-content/uploads/2017/05/2-18.38.28.png)
今回のケースを当てはめてみます↓
![](http://nomad-edu.main.jp/www.school-edu.net/wp-content/uploads/2017/05/23r3.jpg)
敬意を払うべき相手は誰でしょうか?
当然、伊藤先生ですね。
敬意の対象も入れ込んでみます↓
![](http://nomad-edu.main.jp/www.school-edu.net/wp-content/uploads/2017/05/928.jpg)
ここでは「D」と「B」に敬意を
表わせば良いことがわかります。
「 」を使わないで書き直したのが
こちらです。
山本が伊藤先生に
どうぞよろしくお伝えくださいと
申していました。
細かな、解説!
解説1)
「くれぐれも」は、山本課長から
「私」(書き手)に言っている
「念押し」の言葉です。
単なる「念押し」を、
そのまま伊藤先生にお伝えするのは
おかしいです。
そのため「どうぞ」に直します。
☆「 」を使う場合は
あくまで山本課長が「私」に言った、
という流れになるので
直す必要性はないのです。
解説2)
「申しておりました」は
「申す」(謙譲語)に
「おる」(謙譲語)を付けています。
二重敬語なので誤りです。
そのため、
「申していました」にします。
解説3)
「伝えてほしい」は敬語でないので
「お伝え下さい」になる。
・・・いかがでしたでしょうか。
日本語の敬語って、
ホント難しいですね〜!
でも
「スピード敬語法」の1つである
「 」を使う法を使うことで
細かい問題を考えずに済みます。
それこそ
一瞬で悩まずに文章が
書けるのです。
こっちのほうがいいですよね!!!
大事なのは
「すぐ使える」
ことですよね!
☆上司・お客様からモテる敬語術の基本は
こちらもお読みください。
弊社で開催しているビジネスマナー&敬語講座でも、
このような「スピード敬語法」、お伝えしています!!!
ではまた!
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