社会人にとっても重要なのは
「敬語の知識」です。
これ、実は高校入試にも出ています。
あなたはきちんと使えているでしょうか?
☆この内容は動画でも扱っています。
お忙しい方はぜひお気軽に聞き流してみてくださいね!
目次
北海道公立高校入試問題平成24年度国語問題
さっそく問題からいってみましょう。
問題 「行きたいと思っている」を、
謙譲語と丁寧語を使って
敬意を高める表現に書き換えなさい。
こんな問題も出るんですね〜。
さあ、できるでしょうか?
その前に、
「謙譲語(けんじょうご)」って何?
という声も聞かれますので、説明します。
まずは尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いから。
ちょうどいい画像があったので、
掲載しますね。
http://www.ma-support.co.jp/manner-column/honorific-language-manner/
まずは尊敬語から。
尊敬語(そんけいご)は「相手の行為」に対して使う
これは相手を自分より高める言葉です。
相手の行為に対していう言葉です。
「敬語」イメージ通りの言い方です。
尊敬語の例)
来る→「いらっしゃる」
食べる→「お召しになる」
読む→「ご覧になる」
どちらも、
「相手が」することをいいます。
そう、ポイントは
【尊敬語は相手の動作に対して言う言葉】
だということです。
続いて謙譲語。
謙譲語(けんじょうご)は自分の行為に対して使う
謙譲語は
「自分」を低めることで、
相手を結果的に敬うことになる
敬語の種類です。
自分の行為に対していいます。
謙譲語の例)
来る→「参る」
行く→「伺う」
食べる→「頂く」
もらう→「頂戴する」
読む→「拝見する」
いる→「おります」
ここも、ポイントは
【謙譲語は自分の動作に対して言う言葉】
だということです。
尊敬語は【相手の動作】、
謙譲語は【自分の動作】だということを
まずは覚えてくださいね!
さあ、ここで尊敬語と謙譲語を見てきました。
次は丁寧語です。
丁寧語(ていねいご)は簡単。「お」「ご」「です」「ます」
丁寧語は一番「敬語」っぽいものです。
基本的に、
「お」「ご」「です」「ます」を使えば丁寧語になります。
これは相手の行動でも、自分の行動でも、どちらでもOKです!
丁寧語の例)
来る→来ます
食べる→食べます
読む→お読みする
手紙→お手紙
名刺→お名刺
難しいのが次のパターンです。
尊敬語や謙譲語が
入り乱れるパターンです。
尊敬語・謙譲語がごっちゃになるのは「行為をしているのが誰か」考えていないからだ!
たま〜に、
尊敬語と謙譲語がごっちゃになっている人がいますが、
それは
「行為をしているのが誰か」
わからなくなっているのです。
「誰」の行為であるのか、
考えると簡単です!
ちなみに、応接室などで
お客さんと「会社の上司」と自分の3人がいる場合、
尊敬語・謙譲語がごっちゃになりがちです。
それでは、
お客さんに対し、
「山田部長は出張に出ていて戻るのが来週になる」
と伝える場合を考えてみましょう。
なんと言いますか?
解答例)
「部長の山田はただいま出張に出ております。次に会社に参りますのは来週になる予定です。何かご用件がございましたら、私が伺って山田にお伝えいたしますが、いかが致しましょうか」
山田部長の行為と、
山田部長に対する「私」の行為が謙譲語になっていますね(下線部)。
反対に、お客に対しては尊敬語を使っています(赤字)。
ちなみに丁寧語も書いています(青字)。
これをごっちゃにしないようにするのが、敬語をマスターする道です。
問題の解答と解説
もう一度、問題を確認しましょう。
問題 「行きたいと思っている」を、謙譲語と丁寧語を使って敬意を高める表現に書き換えなさい。
では解答から。
解答 伺(うかが)いたいと思っています。
解説
この問題は、まず行為の主体が誰かから考えます。
Q 「行きたい」のは誰ですか?
A 自分。
Q 「思う」のは誰ですか?
A 自分。
どちらも自分の行為です。
自分の行為の際は「尊敬語」「謙譲語」どちらを使うんでしたっけ?
そう、「謙譲語」ですね!
Q 「行く」を謙譲語でいうと?
A 「伺う」。
Q 「いる」を謙譲語でいうと?
A 「おります」
ただ、ここで問題文を見てください。
「謙譲語と丁寧語を使って」とあります。
「行く」と「いる」のどちらかを
謙譲語・丁寧語にする必要があります。
その場合、
絶対に「謙譲語」にしないといけない方を謙譲語、
そうでない方を「丁寧語」に変えます。
Q この場合、絶対に「謙譲語」でないといけないのは?
A 「行く」。
そんなわけで、
「伺う」が書けました。
そして残りの「いる」を
「います」に直せば答えが出ます。
解答)伺いたいと思っています。
さて、問題文に
「謙譲語と丁寧語を使って」とありました。
この指示がなくても、
実は解答は「伺いたいと思っています」になります。
「伺いたいと思っております」はダメなのです。
何故でしょう?
それは
二重敬語になるからです。
敬語にさらに敬語を足すと、
かえって失礼になります。
だから、
「伺いたいと思っております」はアウト!なのです。
気をつけてみてくださいね!
なお、今日のような話は
『秘書検定』の勉強をするとすっごく身につきます。
特に面接のある
「秘書検定準1級」をやると、
そんじょそこらの
「ワタシ、敬語がキチンと使えます」層より
圧倒的に上に行くことが出来るのです。
本格的に学ぶのも楽しいですよ!
ではまた!
☆上司・お客様からモテる敬語術の基本は
こちらもお読みください。
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