敬語の「お・ご」に注意せよ!
なぜなら、3つの敬語ルールが混ざっているから。
「次の電車にはご乗車できません」
こんなセリフ、駅や電車内で聞くことは無いでしょうか?
私もたまに聞くことがあります。
この言い方、
「敬語」的に正しいでしょうか、
それとも間違っているでしょうか?
どう思います?
正解は「間違っている」んです!
駅や電車を運営する側が
「次の電車にはご乗車できません」
というのは、
【ものすごく上から目線】の言葉なのです。
「次の電車にはご乗車できません」を
【翻訳】すると、こうなります。
「次に来るわらわの電車には
(お前らのような下々の奴は)
乗ることなんか無理なのだぞ」
…どうでしょう、
【ものすごく上から目線】の
言葉ですね!
では、
「次の電車にはご乗車できません」を
どのように直すといいのでしょうか?
こんな内容もふくんだ研修を
11/24(金)、開催しました。
第3回となる
「ビジネスマナー講座」です。
今回の講座は1対1でしたので
じっくりと理解を深めていただくことができました。
さて、
冒頭の問題に戻りましょう。
「次の電車にはご乗車できません」。
これを直すには
「お・ご」のルールを知る必要があります。
「敬語が難しい」理由の
最大のものに「お・ご」問題があります。
実は敬語の「お・ご」は
3つの全く別の敬語ルールに則っているのです!
「お・ご」は次の3つの敬語からできています。
目次
▼敬語の種類1)尊敬語の「お・ご〜になる・なさる」
これは目上の人の行動に対して使います。
具体的には
「お・ご〜になる・なさる」という言い方です。
例を見ましょう。
例)社長がお越しになる(お〜になる)
▼敬語の種類2)謙譲語の「お・ご〜する・いたす」
これは自分の行動に対して使います。
へりくだって言う言葉です。
具体的には
「お・ご〜する・いたす」という言い方です。
例)社長にご一緒する(ご〜する)・ご紹介する
▼敬語の種類3)美化語の「お・ご」
これは相手・自分の動作関係なく、
ただ言葉を「きれいに」する言葉です。
たとえば、
社長と話す際
「便所」とはいいませんよね。
「お手洗い」と言い換えますよね。
また、「メシ」ともいいません。
「ご飯」といいますよね。
例)お水・おひや
さて、ここで見てきましたが
日本語の「間違い敬語」は
3つの種類の敬語である「お・ご」から
できているのです。
これを踏まえて、
「次の電車にはご乗車できません」を
見てみます。
まず、「ご乗車できません」は
「お・ご〜する」という謙譲語で
書かれています。
謙譲語は「自分」の行動に対して使うもの。
だからお客様に対して使っているため「失礼」なのです。
「ご乗車する」の否定形で
「ご乗車できない」と言っているのです。
問題点は「謙譲語」を
お客に対して言っている点が
間違いだったのです。
では、どうすればいいでしょうか?
2つの方法があります。
▼方法1)尊敬語「お・ご〜なさる」に変換する
「ご乗車できません」を
尊敬語「お・ご〜なさる」に変換します。
「次の電車にはご乗車になれません」
こうすると、
きちんとした敬語になります。
▼方法2)謙譲語「お・ご〜する」を消す
「ご乗車できません」から
謙譲語「お・ご〜する」の部分を削除します。
「ご乗車できません」を、
「乗車できません」にします。
すると、こうなります。
「次の電車には乗車できません」
いかがでしょうか?
こう変えることで正しい敬語になりました!
ぜひ今回の講座の内容を活用していってくださいね!
受講者の方からも良い感想をいただきました!
ご参加、ありがとうございます!
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