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ご質問「大学院の面接試験対策って何をすればいいですか?」
大学院入試本番シーズンです。
出願書類を提出し、いよいよ試験本番を待つ段階になるとあれこれ不安になってきます。
「書類を提出したあと、面接試験までの時間に何をしていればいいのでしょうか?」
ちょうど先日もこういったご質問をいただきました。
確かに、出願を終えて面接までの期間というのは、手持ち無沙汰で不安になりやすい時期です。
本番まで何をどう準備すればよいのか分からず、つい時間だけが過ぎてしまう方も多いかもしれません。
小論文試験などの論述試験対策は進めやすい反面、こと面接試験対策になると「何をしたら良いかわからない」方も少なくありません。
今回は、大学院進学を想定し、「大学院入試本番に向けた面接試験対策」をどう行えばいいか解説します!

大学院の面接対策でやるべきことは2つ!
結論から言うと、やるべきことは大きく2つに整理できます。
1.想定問答集を作り、実際に声に出して答える練習をする
まず1つ目は、想定問答集を自作することです。
これは、面接の定番質問に対して「自分ならこう答える」という内容をまとめておく作業です。
私が行っている面接対策講座でも、この「想定問答シート」を使っています。
たとえば、次のような質問はほぼ確実に聞かれます。
- 研究計画書の内容を簡潔に説明してください。
- なぜこの大学院を志望したのですか?
- あなたの長所と短所を教えてください。
- 現在の仕事(または学業)と、大学院での研究をどのように結びつけますか?
- 卒業(修了)後の進路をどのように考えていますか?
こうした質問に、頭の中で答えを考えるだけでは不十分です。
まずは紙やパソコンに自分の考えを書き出し、思考を整理していくのがおすすめです。
その後、実際に声に出して話す練習をしていきましょう!
声に出してみることで表現の流れや言葉の癖、伝わりやすさを確認することができます。
また口に出して「意外と説明しづらい」「自分の考えが整理できていない」と気づくことも多いのです。

■ポイント1:録音・録画して自分の話を客観的に見る
面接試験対策に有効なのは「自撮り」です。
スマートフォンで構いませんので、練習を録音・録画してみましょう。
自撮りした内容を映像で観ていると、自分が話しているだけでは気づかない自分のクセに来づけるようになります。
「早口になっているな」「語尾に不安が現れているな」「結論がぼやけている」といった点が客観的に確認できます。
練習を重ねていくうちに、自分の言葉に芯が生まれ、自信をもって話せるようになります。
ただ、自撮り動画を見ると、最初は「うわ、自分の説明、下手すぎ…」とイヤになってしまいます。
それを乗り越えてぜひ話す練習をしていきましょう!
■ポイント2:第三者と練習する
家族や友人、または1対1大学院合格塾のような専門機関にお願いして模擬面接をしてもらうのも効果的です。
一人で練習していると、自分に都合の良い質問だけを想定してしまいがちです。
他者からの質問は思いもよらぬ角度から飛んでくるため、実戦的なトレーニングになります。
特に大学院入試では、「あなたの研究テーマはどの分野に属しますか?」「関連研究の先行論文を挙げてください」など、専門的な質問も多く出ます。
緊張感をもって練習を重ねることで、本番での対応力が格段に上がります。

2.研究計画書の内容をさらに深める
2つ目のポイントは、研究計画書に書いた内容をより深く理解しておくことです。
大学院の面接では、全体の半分以上の時間がこのテーマに費やされると考えてよいでしょう。
「大学院で何を研究したいのか」を、明確かつ論理的に説明できるかが大きな鍵となります。
面接官は、「この人は本当に自分の研究テーマを理解しているか」「2年間で修士論文をまとめきれるだけの準備があるか」を見ています。
そのため、研究計画書に書いた内容をもう一度読み返し、次の3つのポイントの観点で整理しておくと良いでしょう。
■ポイント1 引用した先行研究を読み返す
研究計画書で参考文献として挙げた論文や書籍の内容を再確認しましょう。
面接では「この論文を引用していますが、どの部分を参考にしたのですか?」と聞かれることがあります。
その際に、たとえば「〇〇という研究者の研究では○○という点を指摘しています。私の研究ではそれを□□の観点から発展させたいと考えています」などと答えられるようにしておきましょう。
■ポイント2 自分の研究テーマと関連する追加文献を探す
出願後の待ち時間を使って、新しい文献や関連論文を検索しておくのもおすすめです。
「最近の研究動向にも関心をもっている」という姿勢は、面接官に好印象を与えます。
さらに、追加文献を読んでおくことで、自分の研究テーマをより具体的に説明できるようになります。
特に、出願したときよりも自身の専門性や知識が高まっていれば面接官からの厳しい質問にも答えやすくなるはずです。

■ポイント3 自分の研究の意義を説明する
自分が研究したい内容・だいがくいんでやりたいことを明確に説明できるようになっておきましょう。
例えば次のような質問に答えられるようにしておく必要があります。
「研究を一言で言うと?」「誰の役に立つ研究か?」「社会的な意義は?」
これらは研究の社会的意義を説明する作業でもあります。
現在、大学院での研究には「公益性」が求められるようになってきています。
大学院には多くの「税金」が投入されています。
私立大学であっても私学助成金の形で投入されている他、科学研究費(科研費)の支援も受けている事が多いです。
その時に「この研究にはどういう社会的意義があるか」を説明できるかどうかが問われています。
特に重要なのは、専門家「以外」の人にも自分の研究の意義をわかりやすく説明することです。
大学院の面接試験の面接官全員が、あなたの研究テーマの専門家とは限りません。
その人達にも研究の意義が伝わるよう説明する練習を行っておきましょう!

最大のポイント!「熱意」を言葉で伝える準備をする
ここまで2点に分けて大学院の面接試験対策のポイントをお伝えしてきました。
これらに共通するのは大学院で学びたいという熱意を以下に伝えられるか、というところです。
面接官が最も重視しているのは、「この人は本当に研究をやり遂げられるだろうか?」「2年間で修士課程を終えられるだろうか?」という点です。
その判断材料となるのが、あなたの言葉です。
熱意とは、単に「頑張ります!」と言うことではありません。
これまでの経験と、大学院での研究をどのように結びつけるかを具体的に語ることが、真の熱意を伝える方法です。
研究計画に書いている文献の内容を質問するのも、大学院の志望理由を聞くのも、結局は「2年間できちんと修了できるか」を確認するための質問でもあるのです。

不安を行動に変える!
出願後、面接試験までの待ち時間は誰にとっても不安なものです。
「この研究で本当にいいのだろうか」「うまく話せるだろうか」といった不安が頭をよぎります。
ですが、不安は“行動のエネルギー”に変えられます。
想定問答を作り、研究計画書を読み直し、関連論文を調べる。
このような「準備行動」に変えることで、不安は次第に自信へと変わっていきます。
やるべきことが明確になるほど、気持ちも落ち着いていくのです。
また、面接練習を誰かに見てもらうのも非常に有効です。
第三者の目で「ここが分かりづらい」「もう少し具体例を」と指摘してもらうことで、短期間でも大きな成長が得られます。
私の運営する「1対1大学院合格塾」でも「面接試験単発講義」を行っています。
この中では今回説明した「面接の想定問答集づくり」のほか、面接時のマナーなどについてもトータルに説明をしています。
練習を重ねた方ほど、本番では落ち着いた受け答えができています。
「独学では不安」という方は、ぜひ一度ご相談くださいね!
大学院面接は「自分を語る」時間
大学院の面接は、「自分自身の学びと研究への思いを語る時間」です。
「なぜこの研究をしたいのか」「自分の経験とどうつながるのか」を真摯に語る姿勢こそが評価されます。
大学院は、あなたの人生を次のステージに進めるための場所です。
その入口である面接は、これまでの経験を見つめ直し、これからの方向性を言葉にする貴重な機会でもあります。
出願を終えた今こそ、
「自分は何を学びたいのか」
「なぜこの大学院でなければならないのか」
「どのように社会に還元したいのか」
を改めて整理してみてください。
きっとその過程で、あなた自身の研究テーマがより明確に、より自分らしいものへと進化していくはずです!
応援していますね!

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(出願書類の書き方や面接対策のやり方のほか、どの大学院を選べばいいのかというご相談にも対応しています!)
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大学院の面接試験対策で大切なのは「想定問答の練習」と「研究計画書の深掘り」です。まず、定番質問への回答を整理し、自撮りや第三者との練習で改善を重ねましょう。次に、研究計画書の内容や引用文献を再確認し、研究の意義を言葉で説明できるようにしていきます。不安を行動に変え、準備を重ねることが合格への近道ですよ!