どうせなら、自分の学びの場を自分で作ってしまおうという提案。読書会や勉強会、始めませんか?

 

summary

本来、学びは自ら作り出すものです。いい学校や教育サービスがないか探すのも大事ですが、それだけでは「受け身」になってしまいます。そうではなく自分で勉強会や読書会を開催することで、学ぶ楽しさを見出すことができますし、キャリアアップにもつなげられます。自分の学びや研究を広げるために、積極的に学びの場を作り出すのがおすすめです!

学びを「受け身」にしないために

「最近、勉強する機会が全然ない…」

忙しく毎日を過ごしていると、勉強する機会が減ってきます。

気付けば1冊も本を読まないまま何年も経っている…。

そういうこともあるかもしれません。

この状態をなんとかしたいと考え、大学・大学院に進学する社会人の方が多くいらっしゃいます。

もちろん、こういう機会も大事ですが、すでにある大学・大学院や教育サービスに頼るだけでなく「学びの場を自分で作る」積極性も大事なのではないでしょうか?

可能であれば自分で勉強会や読書会を開催する積極性があると自分の学習機会をさらに高めることができるのです。

(前回の記事でお伝えしたとおりです)

今の時代、教育や学習が単なるコンテンツ、いうならば「商品」になってしまっています。

学習者にできるのは良い教育コンテンツにお金を出すだけであり、自分で作り出す・自分で学びの場を作るということはともすれば忘れられがちです。

教育コンテンツを享受するのは便利で手軽ですが、それだけでは学ぶ楽しさを見出すのは難しいかもしれません。

学びを本当に自分のものにするためには、「自分で学びの場を作る」ことが大切です。

今回は「自分で学びの場を作る意義」を改めてお伝えします!

学びの場を作ることの歴史的背景

いまでこそ大学や大学院のほか各種学会や勉強イベントなど、多様な学びの機会が多く存在しています。

ですが、最初からこの状況があったわけではありません。

幕末の頃、当時の最新知識である「洋学」(蘭学)を学ぶには全国を旅して知識人のもとに出向く必要がありました。

坂本龍馬や吉田松陰について調べていて驚くのは、彼らが全国あちこちの知識人に会いに行っている事実です。

(吉田松陰。写真はWikipedia)

例えば、幕末の志士・吉田松陰は長州藩(山口県・萩)から長崎・江戸だけでなく東北地方にも旅しています。

(東北地方への移動の際は友人のためを思い、藩の許可なく出発することになり、それがもとで捕まってしまいました

こうやって自ら移動するだけではなく、同じ興味関心(志、とも言えます)を持つ仲間との勉強会・読書会も開催していました。

幕末当時も藩校や蘭学塾などの教育機関がありましたが、そこに頼るだけでなく自ら学びを求める人々が大勢いたのです。

このように、学びの場はもともと学びたい個人が自ら動いたり、興味関心を持つ者が集まったりして作られていったわけです。

いまは多くの大学・大学院があります(全国に大学は約800校あります)が、そのなかでも小規模な勉強会や塾が発展して成立したものがいくつもあります。

有名な慶應義塾ももともとは福沢諭吉の私塾ですし、津田塾大学や順天堂大学も私塾から始まっています。

ほかにも、「日本●●学会」などのような学術学会も、もともと研究者の私的な勉強会だったものが発展して学会となったケースもたくさんあります。

ここから言えるのは、学びの場や研究の場は単にお金を出して参加するだけではなく、自分から作り出せるということです。

こうやって自分から動いていくと、「受け身の学び」から脱却することができます。

そうやって自分で学びの場を作る姿勢が、研究にもキャリアアップにもつながるのです。

見ず知らずの札幌で、私も読書会を始めました。

実際、私もいま札幌で「読書会@札幌」という読書会を開催しています。

☆「読書会@札幌」の詳細はこちら→https://school-edu.net/book

この読書会、2012年から始めていますのでかれこれ13年目。

始めたきっかけは、私が仕事の初任地の都合で東京から見ず知らずの札幌に引っ越しをしたこと。

それまで東京で学生・院生生活をしていた私でしたが、札幌で仕事に追われる中「このままだと自分が何も学ばなくなりそう…」という危機感を覚えていました。

東京にいた頃は多くの勉強会や読書会に参加できましたが、札幌ではそういった場が少なく、危機感を覚えたのです。

「このままだとヤバい」と思い、教育関係の友人とともに始めたのがこの読書会です。

場所を移転したり、参加者数の増減もありましたが、10年以上も続いていることがホントありがたいと思っています。

読書会の中では岡倉天心『茶の本』や山本七平『空気の研究』といった古典から最新の新書まで多様な本を毎月1冊ずつ読んできました。

☆岡倉天心『茶の本』の詳細とお求めはこちら→https://amzn.to/4iKSyVu

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そのおかげで、社会人になってからも学び続ける姿勢を私自身が持ち続けることができましたし、参加者の方々と毎回楽しく話し合うことができています。

この学びがもととなり、自分の塾を開くことができましたし、なにより2回目の大学院生生活につながっています。

学びの場を自分で作るとりくみが、キャリアアップにもつながっているのです。

実際に学びの場を作る方法

では、どうすれば学びの場を作ることができるのでしょうか?

4点ポイントをお伝えします!

1. 実際に参加してみる

まずは自分が読書会や勉強会に参加してみるのがオススメです。

運営の仕方や進め方など、参加してみることでイメージがつきます。

参加した場所が合っていればそのまま参加し続けるとコミュニティを広げることもできます。

2. 仲間を集める

「一人でも取り組む」という思いは必要ですが、身近な友人・知人に呼びかけるなど仲間を集めるとより楽しくなります。

いまSNSなど様々なツールがあります。

「一緒に学びたい人いませんか?」と呼びかけてみましょう!

3. 開催方法を決める

今の時代はリアルで会わなくても、ZoomやGoogle Meetなどでオンラインで開催することもできます。

もちろん、貸会議室や公民館、カフェなどを借りて集まることもできます。

集まる場所を決めるのがいいですね!

ちなみに、「読書会@札幌」は現在私の教室でやっていますが、もともとは友人の塾で開催していました。

1回目の大学院生時代(早稲田大学大学院)に仲間とやっていた読書会は、大学そばのカフェでランチセットを食べながら開催していました。

人数が少ないうちはわざわざ場所を借りなくても近隣のカフェでも十分開催可能です。

4. 継続する工夫をする

読書会や勉強会は、継続することで価値が生まれます。

FacebookグループやLINEグループを作り、参加してくださる方と情報共有を続けることでモチベーションを維持できます。

まとめ!学びの場作りがあなたの未来を開く!

学びは「受け身」なものではなく、本来は自ら作るものです。

自分自身で学ぶ機会・研究する機会を作り出す事が重要であると感じています。

(…私自身が教育サービス業をやっている関係上、学びを「商品」「サービス」にしている側の人間であるので反省はしています…)

もし、今自分が学びたいことがあるなら、既存の学びの場を探すのも良いですが、なければ自分で作ることも考えてみましょう。

最初は1人でも構いません。

SNSを活用して仲間を募ったり、オンラインで開催したりすることもできます。

読書会や勉強会を行ってみることは自分の学びや研究を広げることにもつながりますし、キャリアアップにもつなげられる貴重な機会でもあります。

「学びの場を作る」という主体的な行動が、あなたの可能性を大きく広げることにつながるでしょう。

どうせなら、あなたも自分の学びの場を自分で作ってみませんか?


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