「知っている」のと
「説明できる」のとは違う!
人に「説明できる」レベルまで理解を深めていますか?
目次
「知っている」と「説明できる」は天と地ほど違う!
☆本日の内容は動画でもお伝えしています。
ぜひ気軽に聞き流してみてくださいね!
「うん、それ、もう知っているよ」。
前職の高校教員時代のこと。
生徒に授業をするとき、
こういうことばっかり言っている生徒がいました。
「うん、それ、もう知っているよ」
その度、
軽くイラッとしていました。
なぜかというと、
この生徒は単に「知っているだけ」であり、
きちんと理解していないことが
多かったからです。
「鎌倉時代についてなら
もうだいたい知っているよ」
そんな言い方をしていたんです。
この生徒は教科書を読むと
「この内容、見たことがある」
という思いになるそうです。
ですが。
テストでは全く答えられないんですね。
「1192年に源頼朝は何に就任したか」
という問題には
「征夷大将軍」などと
解答することができます。
ですが、
それだけなんですね。
「征夷大将軍とは
もともと何を目的として設置された役職だったか」
などの「説明する問題」には
ちっとも解答できないのです。
「知っている」のと「説明できる」のは雲泥の差!
「知っている」のと「説明できる」のとは
全く違う段階です。
この生徒に限らず、
社会人の方でも
「知っている」段階で理解が
止まっている人が多いです。
「知っている」段階で満足してしまい、
「説明できる」段階まで達さない人が多いのです。
私は商工会議所をはじめ
各団体でビジネス研修や講演を行っています。
(2/27の札幌商工会議所主催
「今日から使える!伝わるビジネス文書&
メールの書き方講座」の様子です↑)
研修や講演の中で私が
受講生の方に時折お伝えしているのも、
「知っている」のと「説明できる」のは違う
ということなのです。
何かの説明を聞いた時、
「うん、それ、もう知っているよ」
と反応するのは
あくまで「知っている」レベルです。
「説明できる」レベルではありません。
TPPを説明できますか?
例えば、TPPというものがあります。
TPPと言われて
「環太平洋パートナーシップ協定の略だ」
と答えるのは、
TPPを「知っている」レベルです。
でも、このレベルでは
本質について何もわかりません。
単にTPPを「知っている」だけでは
本質を理解できていません。
TPPを「説明できる」のとは
大きく違います。
TPPを「説明できる」というのは
TPPの加盟国や
TPPの狙い、
TPP発効後の「結果」についても
一通り話せることを意味します。
☆ちなみにTPP発効により、
2019年1月の牛肉輸入量が
前年同月比1.5倍に増えたそうです。
国内では安い外国産牛肉との競争が
激化していきます。
TPPで食料品の輸入が増えるというのは
本当のようです。
このように、
TPPを「知っている」レベルと
「説明できる」レベルは
大きく違います。
社会人がキャリアアップのために
勉強する時は、
「説明できる」レベルまで
高めていくべきなのです。
人に「説明できる」レベルまでいかないと、結局役立たない
例えば、
キャリアアップのために
「ビジネス法務検定」という試験を
受ける人がいます。
☆ビジネス法務検定
仕事に必要な
法律知識を学ぶことのできる
検定です。
この際も、
単に法律用語を「知っている」レベルと
「説明できる」レベルとは大きく異なっています。
法律、たとえば商法に出てくる言葉を
「知っている」だけでは
試験だけでなく、実際の業務の役に立ちません。
例えば法律用語における
「契約」の意味は
世間一般で言っている「契約」の意味とは
異なっています。
にもかかわらず、
法律用語を勉強する際
「契約」という言葉だけ見て
「ああ、契約ね。これ、もう知っているよ」
と考えてしまう人がいます。
この人はこれ以上
理解を深められなくなってしまいます。
つまり、せっかく勉強しているのに
「知ったかぶり」の知識しかないように
思われてしまうのです。
これではせっかく本を読んで勉強した時間が
無駄になってしまいます。
このように「知っている」レベルって
結局は「知ったかぶり」と同じなのです。
人に説明できないなら
本当のところ、
理解していることにならないのです。
今日のポイント!
今日のポイントです。
「知っている」のと
「説明できる」のとは違う!
人に「説明できる」レベルまで理解を深めていますか?
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「分かったつもり」になってませんか?
人に説明するのって
実はすっごく難しいです。
自分では分かったつもりになっていても、
説明する際になって
はたと困ることがあります。
にもかかわらず、
勉強や読書をする際、
「分かったつもり」になり、
そこで学習を終えてしまう人が多いです。
すると、いくら勉強しても
深いところまで理解していないので
けっきょく勉強したことが役立たないことに
なってしまうのです。
社会人の方が勉強する際は
人に「説明できる」レベルにまで
理解を高めていくべきなのです。
アウトプットを意識した学習をしよう!
人に説明しようとするとき、
知識を「アウトプット」するようになります。
学習をするのって
普通は「インプット」のことであると
考えられています。
「知っている」というレベルは
「インプット」の段階です。
真に理解を深めるには、
人に「説明できる」、
つまり「アウトプット」することが
必要なのです。
私はよく講座の最後で
「今日 学んだことは何かを
お隣の人と話してみて下さい」
という時間を取っています。
講座の中で学んだことを
実際に「説明する」ことで
理解を深めていただくためです。
2/27に実施した
札幌商工会議所主催の
「今日から使える!伝わるビジネス文書&
メールの書き方講座」でも
最後にお隣の人に説明してもらう時間をとりました。
「なんだか、理解が深まった気がします」
と好評でした。
私の講座に限らず、
何かのセミナーに出た際や
本を読んだ際、ぜひ
「今日、どんなことを学んだか」
説明してみて下さい。
相手がいなければ
自分の心の中で話しても
構いません。
(独り言にならないように注意!)
こうすると、
勉強した時間が無駄になりません。
ぜひ、「知っている」レベルを超え、
「説明できる」レベルにまで
理解を深めてみてくださいね!
ではまた!
☆キャリアアップ直結の勉強法。
もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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