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講座受講や資格取得で、看護師は無限にキャリアアップ可能!
看護師の世界は講座の受講や資格取得などによってどんどんスキルアップ・キャリアアップしていけるという特徴があります。
たとえば、看護師の方が助産師や保健師を取ったりして業務幅を広げていく事ができます。
看護師資格自体も、准看護師→正看護師→認定看護師・特定看護師・専門看護師などと資格取得によって専門性を高めていくこともできるのです。
その点で、看護師という仕事はキャリアアップへの無限の可能性が込められている、と言えます。
更にいいますと、助産師資格を持てば独立もできますし、訪問看護ステーションを自身で経営することもできます。
さらには、看護師資格を活かしてカウンセラーやライター、セラピストとして活躍している方もいますし、医療ベンチャーで勤務している方もいます。
そもそも病院内ではキャリアラダーの形で技能習得・専門知識習得の段階が明確なので、勉強して可能性を開けるというのが看護師資格の特徴であると言えます。
認定看護師と専門看護師の違いとは?
そんな看護師資格の中に認定看護師(Certified Nurse: CN)と専門看護師(Certified Nurse Specialist: CNS)があります。
看護師としてキャリアアップを目指す中で、認定看護師も専門看護師もは共に魅力的な資格ですが、その役割や資格取得までの道のりには違いがあります。
どちらも高度な看護スキルを有し、医療現場で大きな貢献を果たしますが、それぞれが異なる分野での活躍を求められるため、自身のキャリア目標に合った選択が必要となります。
私が経営する1対1大学院合格塾にも、この2つの資格取得のために養成校受験や大学院受験対策のためにこれまでも多くの看護師の方が通っています。
そして、夢を実現なさっています。
今回は認定看護師と専門看護師の違いを解説します!
1. 認定看護師(CN)とは?
認定看護師は、特定の分野で高度な看護技術を提供する看護師です。
急性期ケア、がん化学療法、感染管理など、臨床の実践に強く即戦力として現場に貢献できます。
認定看護師の特徴は以下の通りです。
- 臨床重視:認定看護師は実践的なスキルを持ち、臨床での即戦力が期待されます。
- 比較的短期間で取得可能:認定看護師の養成課程は通常6ヶ月程度で取得可能です。
- 現場への即時貢献:現場で求められる高度な技術や知識を学び、すぐに応用することで患者のケアに直接関与します。
なお、認定看護師資格取得にはまずは5年以上の看護経験(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)を持ったうえで認定看護師教育機関に入学・修了し、認定看護師認定審査に通る必要があります。
認定看護師の分野
2024年現在において、次の19分野に認定看護師資格が設定されています。
- 感染管理
- がん放射線療法看護
- がん薬物療法看護
- 緩和ケア
- クリティカルケア
- 呼吸器疾患看護
- 在宅ケア
- 手術看護
- 小児プライマリケア
- 新生児集中ケア
- 心不全看護
- 腎不全看護
- 生殖看護
- 摂食嚥下障害看護
- 糖尿病看護
- 乳がん看護
- 認知症看護
- 脳卒中看護
- 皮膚・排泄ケア
出典:日本看護協会サイト
厳密には、2026年度をもって教育終了となる「A課程認定看護分野」が21分野あります。
A課程の領域が整理統合され、「B課程認定看護分野」として19分野となっています。
B課程認定看護師については特定行為研修が組み込まれています。
なお、上記で示したものがB課程認定看護分野です。
A課程領域の教育機関もまだ設置されています。
詳細はこちらをご覧ください。
認定看護師に向けた勉強の仕方
認定看護師を目指すにはまずは養成校の設定する試験に合格する必要があります。
(専門分野によっては遠方でしか養成課程が設置されていないケースがあります)
試験科目としては看護師としての経歴(これまで担当してきた事例についての報告なども)を示した志望理由書の作成のほか、専門分野の筆記試験・小論文試験・面接試験の対策が必要です。
少なくとも3〜6ヶ月くらいの期間をかけて対策をすることが必要です。
なお、独学が難しい場合、塾・予備校のような専門機関の活用を行うことで試験合格を狙いやすくなります。
2. 専門看護師(CNS)とは?
専門看護師は、特定分野で深い専門性を持ち、臨床だけでなく教育・研究、さらにはチーム全体への指導・助言も行う看護師です。
主な特徴は次の通りです。
- 研究や指導の役割も求められる:専門看護師は患者ケアだけでなく、研究、教育、指導、さらにはチームのコンサルティング(相談)も行います。
- 大学院修了が必須:CNSになるためには大学院の修士課程修了が求められ、2年以上の学術的な訓練が必要です。
- 分野の例:精神看護、がん看護、慢性疾患ケア、老年看護などの専門分野で高度なケアを提供します。
なお、専門看護師資格取得にはまずは5年以上の看護経験(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)を持ったうえで専門看護師教育機関に入学・修了し、専門看護認定審査(書類審査・筆記試験)に通る必要があります。
専門看護師の分野
2024年現在において、次の14分野に専門看護師資格が設定されています。
- がん看護
- 精神看護
- 地域看護
- 老人看護
- 小児看護
- 母性看護
- 慢性疾患看護
- 急性・重症患者看護
- 感染症看護
- 家族支援
- 在宅看護
- 遺伝看護
- 災害看護
- 放射線看護
出典:日本看護協会サイト
今後、この専門分野の数は増えていくことが想定されます。
専門看護師に向けた勉強の仕方
専門看護師の場合、大学院受験が必要となります。
(専門分野によっては遠方でしか養成課程が設置されていないケースがあります)
志望理由書・研究計画書作成のほか専門知識の学習と小論文試験・面接試験対策が必要です。
(英語試験が出題されるケースも多いです)
少なくとも3〜6ヶ月くらいの期間をかけて対策をすることが必要です。
次のようなテキストで勉強するといいでしょう。
なお、独学が難しい場合、塾・予備校のような専門機関の活用を行うことで試験合格を狙いやすくなります。
認定看護師と専門看護師の教育要件とキャリアの違い
認定看護師は短期間で取得でき、現場での技術向上に特化しているのに対し、専門看護師は大学院での高度な教育が必要で、教育・研究や医療チーム全体への指導役としての能力が重視されます。
認定看護師は現場のリーダー、専門看護師は臨床の他に教育者や研究者としての役割も求められるため、キャリアの進め方に違いがあります。
求められる役割の違い
認定看護師・専門看護師ともに求められる役割が異なっています。
(1)認定看護師に求められる役割
認定看護師には次の3つの役割が求められています。
- 実践:特定の看護分野において、個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて
水準の高い看護を実践する。- 指導:特定の看護分野において、看護実践を通して看護者に対し指導を行う。
- 相談:特定の看護分野において、看護者に対しコンサルテーションを行う。
出典:日本看護協会「日本看護協会 認定看護師の概要について」
現場において実践の中心者であるだけでなく指導的役割も担うことが求められています。
(2)専門看護師に求められる役割
専門看護師には次の6つの役割が求められています。
- 実践:個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
- 相談:看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
- 調整:必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
- 倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。
- 教育:看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
- 研究:専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。
出典:日本看護協会サイト
専門看護の6つの役割は丸暗記が必要!
なお、試験対策的に言いますと、CNSに求められる6つの役割は大学院受験の面接試験において回答することが求められるケースがあります。
ほかにも「CNSに求められる役割のうち、あなたはどのような役割を担えますか?」と聞かれるケースもあります。
この6つ、正確に暗記することが必要です。
6つの覚え方について下の記事で覚え方をまとめていますので活用してみてください。
認定看護師も専門看護師も今後役割は高まっていく!
どちらの資格も、取得するためには専門の養成機関に通学する必要があります。
認定看護師も専門看護師も現場での需要は高まっており、特に高齢化が進む日本では、これらの資格を持つ看護師が今後さらに重要な役割を果たすでしょう。
認定看護師・専門看護師資格の意義 医療の高度化・医者不足への対応
認定看護師や専門看護師が求められる背景に、医療の高度化と医師不足が存在します。
医療技術が高度になるほか、医療を巡る状況が変化している現在、より専門的な知見を持った医療者が求められています。
だからといって医師の数を増やすのは困難である上、医師不足も深刻となっていますし、そもそも医師の働き方改革も求められています。
その状況において、看護師の果たす役割に期待が集まっています。
認定看護師も専門看護師も、その役割は上がりこそすれ下がることはないのです。
現状これらの資格を持ってもそこまで急激に待遇が変わることはないですが、すでにこれらの有資格者の待遇を向上させている病院も多く存在します。
管理職に就く際にも有利となることも多いです。
医療点数の加算も受けられるため、積極的な資格取得を奨励している病院もあります。
まとめ。認定看護師・専門看護師どちらの資格を選ぶべきか?
認定看護師は現場に即したスキルを向上させたい方に適しており、専門看護師はより高度な学術的な知識を深め、チームの指導や研究に携わりたい方にも向いています。
学習期間でいいますと専門看護師のほうが長い(認定看護師は6ヶ月・専門看護師は2年)上、大学院修了が必須である事を考えますと専門看護師のほうが難易度が高くなります。
それぞれの資格が目指すキャリアパスによって、選択肢は変わります。
ただ、これらの資格は将来的にも役立つため、ぜひとも挑戦してみるのをオススメします!
認定看護師をすでに保持している方が専門看護師に挑戦するケースも増えてきています。
今後のキャリアを見据え、自分に合った資格を目指してみてください。
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なお、私ども1対1大学院合格塾では東京大学大学院・聖路加国際大学大学院・早稲田大学大学院・明治大学大学院・北海道大学大学院など有名大学院・難関大学院への合格実績も豊富に持っています。
認定看護師養成校・専門看護師養成課程をもつ大学院への合格実績も多数あります。
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現職看護師の方のキャリアアップに直結するのが認定看護師と専門看護師の資格取得です。認定看護師は臨床での実践スキルを重視し、6ヶ月程度の養成課程を修了して取得するものです。一方、専門看護師は教育・研究・指導など、より広範な役割を持ち、大学院の修士課程を修了する必要があります。どちらも看護の専門性を高めキャリアアップに直結した資格。今後のために挑戦してみてはいかがでしょうか?