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看護師は勉強で無限にキャリアアップしていける!
看護師の仕事は、研修受講や資格取得によって無限にキャリアアップしていけるという強みがあります。
前回の記事でも、看護師の方が認定看護師や専門看護師取得をできる件について説明してきました。
認定看護師(CN)は6ヶ月間の教育課程履修、専門看護師(CNS)は大学院での専門的な学習(2年)が取得要件にあります。
実は大学院で専門的な学習をすることで取得できる資格には専門看護師以外に診療看護師(NP:ナースプラクティショナー)があります。
この専門看護師と診療看護師はどちらも「高度実践看護師」と呼ばれています。
今回は看護師の方が大学院で専門プログラムを受講することで取得できる専門看護師と診療看護師の違いを解説します!
なお、診療看護師はアメリカ発祥の制度であり、アメリカでは医師に代わって一定の範囲の診療行為ができるという資格となっています。
専門看護師(CNS)とは?
専門看護師(CNS: Certified Nurse Specialist)は、特定の看護分野において高度な知識とスキルを持つ看護師です。
専門看護師は、患者ケアだけでなく、教育、研究、指導、そして医療チーム内での調整役としても重要な役割を果たします。
具体的には次の6つの役割が求められます。
- 実践:個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
- 相談:看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
- 調整:必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
- 倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。
- 教育:看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
- 研究:専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。
出典:日本看護協会サイト
専門看護師になるためには、まず看護師としての経験を積んだ後、大学院修士課程に進学し専門看護師の養成課程を受ける必要があります。
主な分野として、がん看護、精神看護、慢性疾患看護、母性看護などがあり、臨床現場での指導者的役割も期待されます。
専門看護師はすでに制度としても確立していますし、全国で3,000名を超える方が活躍なさっています。
診療看護師(NP: ナースプラクティショナー)とは?
診療看護師(NP: Nurse Practitioner)は、アメリカにおいては診療に直接関与できる看護師であり、医師の代わりに診断や治療を行うことができる権限を持ちます。
日本ではこの診療看護師制度は国の制度としては確立していませんが、日本看護協会において制度樹立に向けて取り組みが進められています。
日本看護協会の「ナース・プラクティショナー(仮称)と現行法で定める「看護師」の業について」では診療看護師が「一定の範囲の診断・治療 + 傷病者、じょく婦に対する療養上の世話、診療の補助」を行えるようになることが目指されています。
(日本看護協会サイト「ナース・プラクティショナー(仮称)と現行法で定める「看護師」の業について」)
(日本看護協会サイトより)http://nurse.or.jp/nursing/np_system/conpare/index.html)
診療看護師は、特にプライマリケアや急性期ケアなど、患者との直接的なやり取りが求められる場面で活躍します。
診療看護師は、医療行為を行うために高度な教育とトレーニングが必要です。特定の診療行為(薬の処方、診断、手術の補助など)も許可されています。
アメリカでは診療看護師は医師に代わって診療などに関わることができる他、独立してクリニックを運営することも可能です(ただし、診療看護師に認められる範囲は州によって異なります)。
一方で、日本では診療看護師が行える業務の制限されており、医師の監督下での活動が基本となります。
日本では看護の大学院のなかに臨床看護師の養成課程が設置されているケースがあります。
資格取得には大学院修士課程の修了が求められています。
ただ、日本において診療看護師は明確に確立した制度となっていないことについて注意が必要です。
日本とアメリカの制度の違い
アメリカでは、診療看護師は医師に準じた役割を果たし、独立して診療所を開業できる州も多くあります。
特に地域医療において、医師不足を補う形でNPが重要な役割を担っています。
診療看護師の教育には大学院修士課程が必須であり、その上で免許の登録が必要となります。
☆アメリカでの診療看護師の制度についてはこちらが詳しいです↓
米国のナースプラクティショナーとは?できること:開業や診断・治療・処方についてhttps://uptodate-jnp.com/american-nurse-practitioners-now/
一方、日本では診療看護師はまだ導入段階にあり、その権限は限られています。
ですが、日本でも診療看護師の養成機関が増えてきており、今後さらに役割が広がる可能性があります。
(国家資格として認定されれば十分役割が広まるでしょう)
特に診療看護師に求められているのは医師の数が少ない地域医療や救急医療の分野です。
地域医療や救急医療の分野で貢献していきたい看護師の方にとって、いま取得しておく意味は十分にあるのではないでしょうか。
専門看護師と診療看護師の違い
専門看護師は、患者ケアに加えて教育や研究、医療チームの調整役を担うのに対し、診療看護師は診療行為に重点を置き直接的に患者を診断し治療を行うことが目指されています。
専門看護師は看護師として専門分野での指導的側面も強く、特定の看護分野における高度な専門性の提供が求められています。
診療看護師は診療や治療において医師に近い役割を果たし、より実践的な診療活動に重きを置いた制度となっています。
どちらも高度実践看護師として医療現場で重要な役割を担いゆく資格となっています。
まとめ。専門看護師も診療看護師もこれからニーズは高まっていく!
専門看護師と臨床看護師は、どちらも高度なスキルを持つ看護師ですが、その役割や権限、求められるスキルには違いがあります。
専門看護師は教育や研究、医療チームの調整に強みを持ち、診療は診療や治療に直接関与します。
特にアメリカでは診療看護師が医師に準じた権限を持ち、独立した診療活動も行える一方で、日本では診療看護師の役割が今後拡大していくと期待されています。
その意味で、現段階から診療看護師を養成するコースをもつ看護大学院に進学するのも、今後のキャリア形成の上で役立つと言えるでしょう。
…ただ、正直この制度がどこまで確立するかは不確定なので、ある程度形が明確になるまで様子見をするというのもいいかも知れません。
ぜひいろいろな情報を得た上で、ご自身のキャリア形成に役立ててみてください。
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看護師は研修や資格取得で無限にキャリアアップが可能です。特に、高度実践看護師と呼ばれる専門看護師(CNS)や診療看護師(NP)は高度な知識を活かし現場で活躍できます。アメリカでは診療看護師は医師の代わりに診療も行えますが、日本ではまだ役割が制限されています。今後の制度化が期待される診療看護師取得を目指してみるのもオススメですよ!