ニュースを読むよりも、本質的な内容の読書を。日々のニュースに追われていると、本質が見えなくなってしまう件。

今回のポイント
表面的な些末な内容をニュースで読むよりも、
政策の「本質」につながる書物を
読み込む時間を大切に!

 

ニュースの依存性、気にかけていますか?

「ニュースには依存性がある!」

 

以前、
『News Diet』(ニュース・ダイエット)について
事を書きました。

 

 

 

ニュースは依存性があり、
不注意に摂取するのは極めて危険である。

 

そういう「ニュースの持つ危険性」を
手を品を変え何度も伝えている本です。

 

 

 

本書の冒頭は
次の「告白」から始まります。

 

「「はじめまして、ロルフといいます。
私はニュース中毒です」

アルコール依存症の人たちのためにあるような
自助グループが、
もしニュース中毒者向けにあったなら、
私はグループの輪に加わってそんなふうに言い、
周りの人々の理解を請うていたかもしれない」

(ロルフ・ドベリ, 2021, 『News Diet』
Kindle版No.328-331/3503))

 

著者自身が長年「ニュース中毒」に
陥っていたことの告白から始まります。

 

 

その状態から苦心の末
〈ニュースを見ない毎日〉を
勝ち取れたことが描かれています。

 

 

本当に大事な情報はニュースでは放映されない!

 

この『News Diet』、
読んでみて「なるほど〜」と実感する部分が
実に多いので読んでみるのをおすすめしますよ!

 

 

読んでいて衝撃的だったのが
〈本当に大事な情報はニュースでは流れない〉
ということです。

 

 

 

ニュースは報道側の意図によって
報道されています。

 

ということは
何をニュースとして流し、
何をニュースとして流さないかは
「報道側」が恣意的に決められることを
意味します。

 

 

また、
報道側の理解や認識を越えた内容は
ニュースとして示されることもないのです。

 

 

本書には次の事例が出てきます。

 

 

それは世界初のインターネットブラウザ
(インターネットを見るためのアプリ)である
「モザイク」が発表された日のこと。

 

「モザイク」の発表は
インターネットの情報を
誰もが目にすることが出来るようになったという、
現在のスマホ社会に繋がる
重要な出来事のはずです。

 

 

 

まさに歴史を変える重大ニュース。

 

 

…しかしながら
「モザイク」が発表されたことを
新聞で報じたものは1つもなかった、
と『News Diet』には書かれています。

 

 

 

明らかに時代を変えた重要な情報でも、
報道者の理解が及ばないものは
報道されないのです。

 

 

 

今回のポイント

 

 

今回のポイントです。

 

 

表面的な些末な内容をニュースで読むよりも、
政策の「本質」につながる書物を
読み込む時間を大切に! 

 

 

表面的なニュースではなく、その「奥」の本質を見抜く!

 

『News Diet』という本はなにも
「ニュースを見てはいけない」と
危機的に煽るだけの本ではありません。

 

 

日々起きているニュースに
心を乱されると、
本質的なものが全く見えなくなることも
述べています。

 

 

だからこそ、
日々のニュースを見る量を減らすことで
逆に物事の本質が見れるようになる、
という逆説的な内容の指摘も行われています。

 

 

今後の大学政策がどうなるかを知るための方法。

 

 

たとえば、です。

 

私はいま
『2020年以降の高等教育政策を考える
〜グランドデザイン答申を受けて〜』
という本を読んでいます。

 

 

 

この本は2018年に中央教育審議会から出された

『2040年に向けた高等教育の
グランドデザイン』

という答申をもとに
大学関係者が議論した記録書です。

 

 

あまり知られていませんが、
日本の学校政策は
各省庁などから出る「答申」などをもとに
進むことが極めて多いです。

 

 

 

こういう「答申」を読むと、
今後の学校政策・大学政策が
どのように変わっていくか、
理解することが出来るのです。

 

 

 

 

しかしながら。

 

 

こういう答申の存在、
知らない人が多いですよね。

 

 

「入試制度」や「遠隔授業」の実施といった
細かなテーマはニュースで連日取り上げられるのですが、

もっとも根本的で
今後5年・10年先の方針を指し示すような
「答申」って、
ほぼニュースで解説されることがないのです。

 

 

 

表面的なニュースだけを見ていても、
長期的な学校政策の変化は
つかめません。

 

 

だからこそ、こういう答申を読み解くことで
今後の学校政策の流れを
掴むことが出来るのです。

 

日々のニュースに追われていると、本質が見えなくなる。

 

 

…ところが、日々出ている細かな教育ニュースばかりを見ていると、
こういう答申を読み解く時間を作ることはおろか、

「え、そんな答申があったんだ…」

と知らないままになってしまうのです。

 

 

これは私自身の「反省」でもありますが、
日々のニュースを追いかけ続けていると、
より本質的なものが
見えなくなってしまうことが
多いように思います。

 

 

私も、一時期は大学関連・
高等教育関連のニュース記事を読み漁っていましたが、
読めば読むほどなんだか
本質が見えなくなってきたように感じていました。

 

 

そこで、
「今日出ているニュース」を追うよりも、
その「根本」に関わる内容の書物を
読むように最近は切り替えています。

 

 

例えば「大学の歴史」に関わる書物を
読み直したり、

高等教育の方針を示している
「答申」に関する本を読んだりと
より「根本」に関わる内容を読むように意識しています。

 

 

こういう本って、
時間を作らないと
なかなか読むのが大変です。

 

 

ですが、多少苦労してでも読んでおくと
これからの大学の様子や
今後の学校政策の流れが少しずつ見えてきます。

 

私の場合、
それがうちの塾の方向性を考える上で
役立つのです。

 

なので、
表面的なニュースに振り回されるのではなく、
より本質的な内容を読んでいく姿勢が
重要なのだろうなと思う次第です。

 

 

私もがんばります!

 

 

ではまた!


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