新聞は「複数紙」を読んでみる!
そこで得られる気付きがあなたを賢くさせる!
北海道、過疎化が進んでいます。
地方から都市へ、
人口が流出していることです。
ところで、
ここでいう「都市」って、
どこだと思いますか?
札幌でしょうか、旭川でしょうか。
それとも東京でしょうか。
実はこの問題がテーマとなった
ちょっとした「問題」がありました。
日本経済新聞と北海道新聞の記事を
見ていて気づいた「問題」です。
日本経済新聞の記事を見ていたら、
こんなのがありました。
1/30の日経朝刊です。
北海道での
「昨年の人口移動」についての記事です。
見出しは
【道外への流出止まらず】でした。
一方、全く同じ内容を報道した
北海道新聞(道新)を見てみました。
見出しは
【止まらぬ札幌圏へ人口集中】
だったのです。
データおよび内容もほぼ同じ記事です。
どちらもデータは
総務省の2017年
「人口移動報告」を元にしています。
どちらの記事も
北海道から首都圏への転出超過が
【全国で3番目に多い】というデータが
出ています。
だからこそ日本経済新聞はその部分に注目し
【道外への流出止まらず】が
見出しとなっているのです。
一方、北海道新聞はその部分でなく
【札幌圏への人口集中】を見出しにしました。
内容が同じでも、
見出しによって
印象が大きく違ってきませんか?
実際の話、どちらも
記事は【ほぼ同じ】中身です。
ですが、見出しによって
印象が大きく変わります。
北海道新聞のいう
【止まらぬ札幌圏への人口集中】だと、
「札幌への人口集中」だけが問題のように感じます。
ところが日本経済新聞のいう
【道外への流出止まらず】だと
「北海道外に人口が出ていってしまう」ことが
問題だと気付くのです。
ちょっとごちゃごちゃしてきました。
ここで、
北海道内の人口移動の流れを
見てみましょう。
構造としては、
以下の形になっています。
札幌圏に移動する
↓
②札幌圏から人口が
本州(特に首都圏)に移動する
こんな形です。
特に移動が激しいのは
釧路市や旭川市、函館市、小樽市です。
これらの地方都市から
札幌圏へどんどん人口が流出しているのです。
…逆に言えば、
まだ「札幌」で流出が止まっている傾向がある、
とも言えるでしょう。
北海道新聞はここに
注目しているのです。
一方、各市町村から札幌圏へ人口が
移動するのと同時に、
札幌圏からも首都圏へ人口が流出しています。
日本経済新聞は
ここに注目しているのです。
ここまでお読みになったあなたは、
人口が【札幌圏へ集中する】ことと、
【道外に人口が流出する】こと、
どちらの方が北海道にとって問題だと思いますか?
当然、
私は【道外に人口が流出する】ことこそ
問題だと思います。
日本経済新聞の視点のほうが
適切だと思います。
究極的に言えば、
札幌圏で人口流出が【止まって】くれれば、
まだギリギリ北海道としては
セーフのように感じるのです。
ところが北海道新聞の見出しの場合、
問題が【矮小化】されているように感じるんですね〜。
別に北海道新聞が悪いと言っているわけでは
ありません。
ですが、【北海道】の視点から見ると、
【札幌圏への人口集中】よりも
【道外への人口流出】のほうが
「ヤバイ」問題のように感じるのです。
どうでしょうか?
新聞によって
同じデータを報道するのでも
伝わるイメージが異なることに
気づかれたことと思います。
複数の新聞を読むことで、
こういう「発見」がたくさん見つかります。
仮に私が北海道新聞だけを読んでいたら、
【道外への人口流出】している現状に
気づけなかったかもしれません。
また、仮に私が日本経済新聞だけを読んでいたら、
【札幌圏への人口集中】という現状を
気付くことができていなかった可能性があります。
今日のポイントです。
そこで得られる気付きがあなたを賢くさせる!
ぜひ今日は普段読んでいる新聞にプラスして
別の新聞を1紙、コンビニで買ってみませんか?
同じニュースでも
新聞ごとに雰囲気が違うことに
気付けるはずです。
こういう発見が
あなたを賢くしてくれるはずです!
ではまた!
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