秋「も」深まる?秋「が」深まる?秋「は」深まる?





今日のポイント
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日本語は「季節」すらも「仲間」にする!
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秋到来!柿が美味しい〜

 

こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。

スーパーで柿が安く売っていました!

朝ごはんに食べたのですが、
甘くておいしいですよね♫

 

 

柿といえば、
子どもの頃みたこのCMを思い出します。

もう25年以上も前のCMですが、
いまだに覚えているという
【優れた】CMですね!

 

 

秋「も」深まってきました。

過ごしやすい季節です。

あなたはいかがお過ごしですか?

 

 

なぜ【秋「も」深まる】の?

 

 

ここで、質問ですが、
なぜ【秋「も」深まる】というのでしょう?

 

 

日本語で「も」を使うとき、
直前の内容を「もう一度」繰り返す時に使います。

 

例「ケーキを食べました。
りんごも食べました」

もう一度、【秋「も」深まる】を
見てください。

 

 

直前の内容は何もありません。

 

 

 

でも、なぜ「も」を使うのでしょうか?

 

 

日本語博士の分かりやすい説明

 

 

私の尊敬する日本語学の大家に
大野晋(おおの・すすむ)博士がいます。

日本語学と言えばこの人の右に出る人はいません。

 

そんな日本語博士が、
【秋「も」深まる】の「も」について
非常に分かりやすく説明していました。

 

 

「も」以外の助詞も対象にしながら説明しています。

 

☆『大野晋の日本語相談』

以下は大野博士の説明をまとめたものです。

 

秋は深まる、と書いた場合

 

会話のはじめに、
【秋「は」深まる】と
書いてある場合、

 

「「秋は…」とあると、
「秋」が以前から確かな問題として
書き手の心のなかにあったことを
意味します。

そして「秋はどうなのか」という
答えを要求します。ですから、
秋は(ドウシタカトイウト)深まってきました
ということになる」
(『大野晋の日本語相談』151-152)

 

 

以前、ブログでも書いたように、
助詞「は」は最強です。

http://nomad-edu.main.jp/www.school-edu.net/archives/1227

 

限定性が強まるのです。。

だから【秋「は」深まる】とは使えないのです。

 

 

秋が深まる、と書いた場合

 

続いて、
【秋「が」深まる】と書いた場合を
見てみましょう。

 

大野博士は「梅が咲いた」という文から
説明を進めます。

 

「「梅が咲いた」は見て気づいた事実の描写なのであり、
「秋が深まってきました」も、
目の前で「秋が深まった」という
ことをあらわに描写する表記になります。

手紙の最初にこうした自然界の描写があると、
読み手は、一体この描写の中で
何が始まるのかなと、
一瞬とまどうかもしれません」
(『大野晋の日本語相談』152)

 

 

 

秋も深まる、と書いた場合

 

 

それではいよいよ【秋「も」深まる】です。

 

先程書いたように、
「も」には直前の内容を「もう一度」示す
働きがありました。

 

「ですから「秋も…」とあると
「書き手も読み手も秋も一緒に」
という風に展開するのかなという、
「共同体」の雰囲気をまず形づくります」
(『大野晋の日本語相談』153)

【秋「も」深まる】というと、
私とあなた、それに「秋」が
一緒に存在するということを示すのです。

「ですから「秋も…」と手紙を始めると、
書き手、読み手に共通な「秋」が題目にされ、
他にもまだ仲間があるかのような気持ちを
ただよわします」
(『大野晋の日本語相談』153)

 

 

私とあなただけでなく、
季節である「秋」も一緒にいる。
「秋も仲間だよ」と呼びかけているのです。

こうすることで、
より秋が身近な感じがしてくるのです。

 

 

季節も仲間と捉える日本語の美しさ

 

 

こんな考え方は日本人独自でしょう。

 

英語で「秋も深まる」という場合
「Fall is in full swing. 」となるそうです。

 

直訳すると「秋真っ盛り」。

 

この言葉には
「秋」が一緒に存在するという雰囲気は
ゼロです。

 

 

私とあなたがいて、
見る対象として「秋」がある、
ということになります。

 

 

「Fall is in full swing. 」も
悪い言葉ではないのですが、
どうも【秋「も」深まる】という方が
深みがある気がします。

 

 

味がある気がします。

 

 

季節感を日本人が
ずっと大事にしてきたんだな〜
と思います。

 

 

作文教室経営者として、
こういう味のある表現を
もっと日本語において大事にしていきたい。

 

そう思っています。

ではまた!


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