読書会に出ていると作家になれる?!城山三郎に学ぶ読書会のススメ

 

城山三郎さんの本にハマっています

 

 

こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。

 

 

いま、作家・城山三郎さんの本を
かたっぱしから読んでいます。

 

城山さんは
経済小説というジャンルを確立した作家です。

 

 

本田宗一郎、
大原孫三郎といった
「大物」経済人・経営者の
ノンフィクション小説をまとめていきました。

 

 

読んでいると、
なぜだか元気になります。

 

やる気が湧いてきます。

経営者としての思いや熱意が
作品を通して伝わってくるのです。

 

 

私も経営者の端くれとして、
経営の勉強のためにも読んでいます。

 

 

城山さんの小説を通して
「どう考えるべきか」
「どう生きるべきか」
が見えてくるのです。

 

 

城山三郎さんの本については
動画でも紹介しています↓


「読みどころ」をお伝えしていますので
ぜひ見てみてくださいね!

 

城山さんが作家として大成できたのはなぜ?

 

そんな私も大好きな城山三郎さん。

城山さんが
作家として大成できた背景を
ご存知でしょうか?

 

実は城山さんの出身は
一橋大学。

 

一橋大学では
バリバリの経済学を学びました。

 

卒業後はそのまま
大学の講師に。

 

 

 

経済学を学生に教え続けたのです。

 

 

 

文学を研究したわけでも、
文学部であったわけでもありません。

 

 

ある意味、
小説は「アマチュア」の立場で書き始めました。

 

 

そのため、
勤務先の大学に迷惑をかけないため、
ペンネームとして「城山三郎」を考えたのです。

 

 

作家デビュー後も、
しばらくは愛知の大学講師として
勤務し続けていたのです。

 

 

そんな城山さんが作家となれたのには
理由があります。

 

 

 

それは
仲間とやっている読書会のおかげでした。

 

 

読書会の名前を「くれとす」と言います。

 

この読書会、
なんと
50年
も続いているのです。

 

城山さんが無名時代から始まり、
作家となった後はもちろん、
人気作家となった後も開催し続けました。

 

実はこの会、
とてもシビアでした。

 

城山さん自身の著作を読書会で取り上げた時は
「人物が描けていない」などと悪評だったそうです。
(『筆に限りなし』より)。

 

 

この「くれとす」という読書会の名前は
「クレタ島」から「くれとす」の名を取ったのです。

 

どういう名前にするかといったら、あのころクレタ島の独立問題なんかがあったんだよね。

で、クレタ島というのは、わりにそういう反抗運動があったり、歴史が古いし、文化があるんだけども、その政情というか、政治は絶えず休火山。

死火山じゃなくて、爆発の可能性があるところでね。

そういうもので目立たないけども、日を燃やして生きようということで。

クレタというのも、日本語で「何かくれた」というのがあってまずいが、古語はクレトスだというのを、誰かが調べてきてね。

そのほうが語呂がいいしといって、それで”くれとす”という名前をつけた。

(城山三郎『失われた志 対談集』文集文庫,243ページ)

 

大作家となった後も、
仲間と月1回の読書会を続ける。

 

これを約50年も続ける。

大したものです。

 

 

城山さん本人が

「僕をもう一つ支えてきたのは、その”くれとす”という勉強会だね」(同245)

 

と言っているくらいです。

 

これだけ続いたのも、
読書会を13:00-17:00にやって
「そのまま解散」としたためです。

 

飲み会・懇親会を一切入れない。

 

 

読書会メンバーとは
まさに「読書会」のみで会う。

 

 

そういうある意味「キチッ」とした関係だからこそ、
続いたのだろうと思うのです。

 

学問研究はフィリア(友情)とともに

 

城山さんはこうも
答えています。

 

ーー”くれとす”がこれだけ長く続いている秘訣は友情ですか。
城山 それは最高の友情だろうね。何も利害とかなんかがあってやってるわけじゃないんだからね。
(同 249)

 

友情があるから続く。
友情があるから
皆が読書会で成長していく。

 

凄いことですよね。

これ、まさに
思想家のイバン・イリイチが言っていたことを思い出します。

 

わたしの考えでは真理の探究はフィリアの成長を前提としているということです。
(イバン・イリイチ, 2005, 『生きる希望』260頁)

 

真理探求という研究が
フィリア、つまり友情と結びついている、
ということです。

 

 

友人との友情関係(フィリア)を深めていく。

それが学問の「真理の探求」につながっていくことを
イリイチは説いているのです。

 

 

読書会を継続して開催すると、
フィリアも深まっていきます。

 

フィリアが深まることで、
学問や議論もより深まっていきます。

 

読書会参加者みなで
研究が進みます。

 

読書会参加者みなで
成長していけるのです。

 

読書会って、いいな〜
と思う所以です。

 

私が読書会を定期的に開催しているのも、
こういった「フィリアの成長」とともに
自分も参加者も成長していけるためです。

 

読書会でしか得られない発想が
得られるのです。

 

それが
「真理の探求」と「フィリアの成長」の関係ということです。

 

私のやっている読書会も、もうすぐ第50回

 

私のやってる読書会も、
「長く続く」ものを目指したいと思っています。

ちょうど土曜日の夜にやっている読書会も、
もうすぐ50回です。

http://nomad-edu.main.jp/www.school-edu.net/book

 

正直、50回近く続くと
思っていなかった読書会なので
感慨深いです。

 

この後も「フィリア」を成長させながら
成長していける読書会にしていこうと思っています!

 

次回は10/28に行いますので
ぜひどうぞ!

 

『人間の居場所』読書会(読書会企画第49)

【日時】平成29年10月28日(土)22:00-23:00

【場所】作文教室ゆう札幌駅前校

〒060-0807
北海道札幌市北区北7条西5丁目6-1
ストーク札幌201

JR札幌駅北口徒歩1分。
☆ヨドバシカメラ様 道向かい。
ミアボッカ札幌駅北口店様 上。

【参加料】無料

https://www.facebook.com/events/119070438754271/

 

 

ではまた!


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