認知症の人の「世界」を知る。時間も空間も人もわからなくなった時、あなたはどうなりますか?

認知症の勉強会に行ってきました!

 

こんにちは、
文章アドバイザーの
藤本研一です。

私はいま、
高齢者の方向けの講座、
けっこうやっています。

高齢者の方と「自分史」を作る講座をやっていたり、
エッセイ講座をしたり、
また脳トレ講座をしたりしています。

 

特に脳トレ講座については、
池田町の教育委員会様より
講義依頼を頂いています。

 

ありがたい限りです。

 

 

高齢者向けの講座を行っているからこそ、
「歳を取ること」「認知症」について
少しずつ勉強中です。

 

 

先日も、
「認知症」の勉強会に行ってきました。

物忘れがはなはだしく、
生活ができなくなる。

そんな「認知症」。

怖いものです。
本人も不安で仕方なくなるそうです。

 

ですが、
なぜ「認知症」で本人が不安になるか、
私はあまり分かっていませんでした。

 

 

今回の勉強会に参加し、
「認知症」が「不安」につながる理由が
わかりました。

 

今日はその内容をまとめますね。

 

 

認知症になると、なぜ不安になってしまうの?

 

急に物忘れがひどくなる。
急に性格が変わったように攻撃的になる。

 

それが認知症の症状です。

そのなかでも、
中心となる症状があります。

認知症の「中核症状」というものです。

 

認知症の
中核症状には
急に覚えられなくなるという「記憶障害」。

時間・空間概念がなくなる「見当識障害
(けんとうしきしょうがい)。

手順がわからなくなる
実行機能障害」などがあります。

このうち、
「見当識障害」を
今回見ていきます。

 

見当識障害!物忘れの「順番」

 

認知症になり、
物忘れが進む。

物忘れには順番があるそうです。

 

(1)「時間」を忘れる

 

まずわからなくなるのが
「時間」。

今日は何日?
いまの季節は?

時間感覚がわからなくなるのです。

 

(2)「場所」「空間」を忘れる

症状が進むと
「場所」が分からなくなります。

自分の家はどこ?
いま自分はどこにいる?

空間概念がわからなくなります。
「徘徊」をするようになります。

(3)「人」を忘れる

 

最終的には。

「人」がわからなくなります。

あなたは誰?

それだけでなく、
自分が誰か、もわからなくなるのです。

私は誰?

このように、
「人」がわからなくなってしまいます。

 

認知症の人はなぜ不安か?

 

どちらにしても、
待ち受けているのは「不安」「恐怖」です。

 

「時間」感覚も
「空間」感覚も、
そして「人」が誰かもわからなくなる。

 

 

これはまるで、
急に真っ暗な部屋の中に
閉じ込められ、

よくわからない場所に一人取り残されるのと
同じでしょう。

 

 

「認知症」の方は
必死で「不安」と戦っているのです。

 

 

この感覚、
はじめて分かるようになりました。

認知症の方は、
「不安」と戦っている。

だからこそ、

その「不安」を共有していく。

なぜ「不安」なのかを見ていく。

相手の「不安」を分かろうとしていく。

 

これが大事なのだと学びました。

 

 

認知症改善のためにも人と会話・対話しよう

 

「不安」を共有するには
人と会話・対話をすることになります。

 

実は、
人と会話すること・対話することは
脳を活性化せることになります。

 

 

脳を活性化させることにより、
認知症の進行を遅らせたり、
改善させたりすることができます。

 

 

認知症によって
確かに脳細胞は死にます。

ですが、
人間は一生のうちに使う脳細胞は
全体の20%もない、と言われています。

……ということは、
「死んでいない脳細胞」は
まだまだたくさんあるのです。

 

「死んでいない脳細胞」を
積極的に使っていけばいいのです。

 

一番「死んでいない脳細胞」を
刺激するには
「五感」を刺激することです。

 

「五感」、つまり目・耳・口などを使うと
脳が刺激されるのです。

手っ取り早く「五感」を刺激し、
脳を活性化する方法があります。

それが、
会話・対話です。

相手を見つめる。
相手の話を真剣に聞く。
相手に何を話すか考える。
相手と握手したり、
肩をポンと叩いたりする。

「五感」をフル活用しています。
脳がどんどん刺激されます。

 

特に認知症になると、
「不安」になって、外に出るのも怖くなる。
人にも会わなくなります。

するとますます
認知症が進んでいくのです。

 

 

だからこそ。
人と会話・対話することにより
認知症を軽減させていくことが必要なのですね。

 

 

まとめ

認知症の方と交流をしていくには、
まずは相手の
「世界」を認識することが
必要です。

「時間」「空間」「人」の認識が
だんだん無くなっていくという
「不安」「恐怖」と戦っているという
認識を持つことです。

その「不安」を知ることで、
相手の気持ちもわかるようになるのです。

 

相手の「リアル」を実感する。

 

この姿勢、
大事にしたいと思います。

 

相手の「リアル」を知ること。
これは文章を書いたり、
人と話す際の基本です。

相手がどんな認識をしているのか。

それを知ることで
相手に届く文章を書くことができるのです。

 

相手を知るために、自分がまず勉強しよう

 

相手を知るには、
今回の認知症の勉強会のように、
一定の勉強も必要です。

相手を知るために、
自分が勉強をする。

その大事さを認知症の勉強会に参加して
改めて実感しました。

ではまた!


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