目次
あなたの書く作文、「クドい」ところがたくさんある!
クドい所は消しまくれ!
作文の塾を運営している関係上、作文関連の資料をいろいろ読んでいます。
「ああ、独立してこそ勉強が必要なんだなあ。」
実感する毎日です。
昨日も、イベントで知り合った大学の先生のところに
作文教室に関してご意見を伺いに行きました。
「教え手」こそ、さらに勉強が必要なんですね。
さて、昨日から学び始めた本がこちら。
中学生レベルからスタートし、
最終的には大学生のレポートレベルまで行ける本。
どうしても「作文」レベルに留まる問題集が多い中、
「レポート」や「論文」の作法まで学べる本は貴重です。
「クドい」ところを消す練習問題をやってみよう!
本書にある練習問題を一つ見てみましょう。
例題3 次の文から、削っても構わない言葉を探し、下線を引きましょう。
私の家では三毛猫を一匹飼っている。三毛猫の名前を「たまえ」という。たまえは私の家のリビングが好きで、たまえが私の家の中にいる時はそこにいることが多い。
私の家のリビングにはピアノがある。たまえはピアノの音が嫌いで、私がリビングでピアノの練習を始めると、すぐにたまえは部屋から外へ出て行きたがる。猫にピアノの上手下手を聞き分けることができるのかを私は知らないが、私はあまりいい気分はしない。(16)
どうですか?
なかなかに「クドい」文章でしょ?
この「クドい」文章を、本書では「削っても構わない言葉」として表しています(スマートな言い方!)。
実際に、どこを削っていいか、考えてみてください。
・・・・。
では解答を見てみましょう!
例題3 次の文から、削っても構わない言葉を探し、下線を引きましょう。
私の家では三毛猫を一匹飼っている。三毛猫の名前を「たまえ」という。たまえは私の家のリビングが好きで、たまえが私の家の中にいる時はそこにいることが多い。
私の家のリビングにはピアノがある。たまえはピアノの音が嫌いで、私がリビングでピアノの練習を始めると、すぐにたまえは部屋から外へ出て行きたがる。猫にピアノの上手下手を聞き分けることができるのかを私は知らないが、私はあまりいい気分はしない。(35)
いかがでしょう?
「え、ここもクドかったのか!」、
「ここも削っていいんだ!」と思いませんでしたか?
「私の」のクドさには気づきやすいのですが、
「家の」や「たまえが」の部分のクドさには気づきにくい人が多いようです。
分かりやすい文章・読みやすい文章は
「スッ」と頭の中に入ってくる文章です。
ゴチャゴチャした情報が入っていたり、
「クドい」内容があるとそれが邪魔をして理解しにくくなってしまいます。
作文のコツ⑧「必ず」読みなおす!にも書いたとおり、
読みなおしたうえで「クドい」ところはどこか、考えてみましょう。
「削りまくる!」くらいの意識でもいいです。
名著!『はじめよう、ロジカル・ライティング』
今回紹介した『はじめよう、ロジカル・ライティング』。
本書が優れているのは、
「引用の仕方」「著作権」についてなど、
普段省かれがちな内容に章を立てて説明しているところです。
なかなか無いタイプの本です。
私は、本書の著者の先生方が、この教科書をつくりあげるのにどれだけ苦労されたかを見てきました。論理的に物事を考える方法を身につけ、それを適切に文章で表現する。こんな風に一言で言うのは簡単ですが、何より難しいのは、こうした力を身につけるために役立つ適切な練習う問題を用意することです。しかも、できるだけ中高生にも身近な現象を素材にしてというのが難問です。(ⅲ「序文」)
☆文は執筆協力者の戸田山和久。
「苦労」を冒頭で言ってしまう当たりがイマイチですが、
それだけの力作になっています。
気になる方。
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