作文の書き方62 「終わりなき問い」を作文で探す。

 

この前、江別周辺で作文塾をやっている「大先輩」に会いに行ってきました。

私が「作文教室ゆう」をやることをご報告すると、
とても喜んでくださいました。

「頼りにされる作文塾にしたい」

そんな思いを高めました。



 

その「大先輩」から教わったこと。

それを私流にまとめると次のようになります。

「作文において大事なのは、終わりなき問いを大切にすること」

終わりなき問い」って、なんでしょう。

それは「自分は何をしたいか」「自分はどんな人間か」という「根本的な問い」です。

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それを考える上で、次の歌がヒントになります。

皆さんよくご存知の「アンパンマン」の歌。

なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで(・・・)

なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのはいやだ!
忘れないで 夢を
こぼさないで 涙
だから君は とぶんだ
どこまでも
アンパンマンのマーチ

 

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考えても答えの出ない問いです。
そして、あんまり考えたくない問いです。

ですが、この問いにはどうしても答える必要があります。

昨年度、私は高校で3年生を担任していました。

高校3年生は「進学」か「就職」か、
自分なりの「答え」を出す必要があります。

そして「進学」にしても「就職」にしても、
「どこに行きたいか」「何をしたいか」を決める必要があります。

「決めたくない・・・」
「考えたくない・・・」
「何をしたいか分からない・・・」

そんな3年生もたくさん居ました。

そこからが、教員としての腕の見せ所!

「昔、将来なりたかった仕事は何だった?」
「もし、時間もお金も能力も無限にあるとしたら、何がしたい?」

質問のワザ(私は「魔法の質問」カードマスターなので、こういう「質問」の仕方をします)を用いながら、相手から思いを引き出していきます。

その結果、こういうことを言った生徒がいました。

「昔、おじいちゃんと関わるのが好きだった。そのとき、介護の仕事につきたい、と思っていたんだった。その方向を探してみようかな」

 



結果、その生徒は介護の資格の取れるニチイ学館に通学し、介護初任者研修の資格を取る道を選びました。

 

彼にかぎらず、「自分は何をしたいか」「自分はどうやって生きていくか」決めるのは大変なことです。

自分一人で考えると、うつ気味になる人もいます。

そういう時は誰かに相談しアドバイスをもらうか、
作文用紙に向かい考えてみると良いでしょう。

具体的には、次のテーマに自分なりに答えてみることです。

(1)自分が昔なりたかった職業は? その理由は?

(2)自分がいちばんこれまで「頑張ってきたこと」は?

(3)自分がいままで一番感動したことは? その理由は?

(4)自分が笑顔になるのはどんなとき?

(5)もし、時間も能力もお金も無限にあるとしたら、自分は何をしたい? その理由は?

大変ですが、書いていくなかで少しずつ
「自分は何をしたいか」「自分はどうやって生きていくか」見えてきます。

私の作文塾でもそういった課題も行っていきます。

なお、この問いは進路を考える上でも大切です。

やみくもに「とにかくトップ校へ!」を目指しトップの大学に行っても、
自分は何をしたいか」不明確なままではただダラダラ過ごして終わってしまいます。

あるいは、うつになります。
ただバイトとサークルだけで過ごし、「大学の4年間は遊んだだけでした」になってしまいます。

そしていざ卒業の際「何も就職先が決まらない」ということになってしまいます。

(こういう現状、『ルポ塾歴社会』にも掲載されています。
 書評はこちらからお読みいただければ幸いです)

 

話を冒頭に戻します。

作文塾の「大先輩」が言っていたのも、要はそういうところ。

ただ、作文を書けるようになるのなら意味が無い。
書くことを通じて、「自分」への問いを深めることに目的がある。

これ、私の「作文教室ゆう」のテーマにしていこうと思います。


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