大学院って結局「何をする場所」なのか?-研究論文を読み書きできるスキルを身につけられる最良の場所が大学院!-

summary

「大学院って何をする場所?」とよく聞かれます。結論は「論文を読み書きできるようになる場所」。授業では専門分野の論文を読み、議論し、自分の考えを文章にまとめる力が求められます。AIが発達した今だからこそ、自分の頭で読んで書く力が重要です。大学院はその力を徹底的に鍛える最良の場所なのです。

「大学院って、要は何をする場所なんですか?」

大学院進学を検討している社会人の方や
大学院に興味を持っている方からよく伺うご質問があります。

それは
「大学院って、要は何をする場所なんですか?」
というご質問です。

同時に、

「大学院に興味があるのですが、
 大学院の授業って何をやるのですか?」

「講義を聞くだけの形なのでしょうか?」

「修士論文やリサーチペーパーって
 なんで書く必要があるのでしょうか?」

ということを伺うこともあります。

大学院って何をする場所なのか。

こういった疑問がセットで出てくることが多いように感じます。

結論から言いますと、
大学院は「論文を読み書きできるようになる場所」
です。

もう少し正確に言うなら、
専門分野において、論文を読めるようになり、
同じ水準の文章を書けるようになるための訓練の場
であると言えるのです。

今回は、「大学院とは何をする場所なのか?」という問いに対して、
授業の様子や修士論文(リサーチペーパー)との関係、
現代のAI時代における大学院教育の意味まで含めてお伝えします!

☆今回の内容は動画でも解説しています!
動画にしかない情報もあるのでぜひご覧ください↓

https://www.youtube.com/watch?v=L-TAmLXAVRc

大学院は「専門分野の論文を読む力」を鍛える場所

大学院に進学すると、多くの人が最初に戸惑うのが、

「とにかく論文を読む量が多い」

という点です。

学部時代のように、
単に授業を聞いてノートに書き、
テストを受ければ単位になるという授業はほとんどありません。


代わりに求められるのは、
専門分野の論文を読むこと、
論文の内容を正しく理解すること、
その内容をもとに自分の考察をすることです。

単に教授の話す内容を「覚える」ことではなく、
教授が専門知識を得るために読んでいる論文を
そのまま読めるようになり、
同じ水準で自分が書けるようになることが求められているのです。

いうならば
自分も教授と同じような視点から
専門分野を見れるようになることが
大学院で求められているということ。

自分の力で研究していけるようになることが
大学院教育の目的なのです。

大学院の授業、特にゼミ形式の授業では
この力が徹底的に鍛えられます。

典型的な大学院のゼミ授業とは?

多くの大学院では
少人数のゼミ形式の授業が実施されています。

これは教授が一方的に授業をするのではなく、
毎回院生の代表者が指定された論文の内容を発表するという
形の授業です。
(もちろん、ゼミ形式の授業も多様なものがあり
 これ以外のケースもありますが)

論文の内容の要約を示した資料(レジュメ)をもとに
院生の代表者が発表、
そのうえで議論をしていくという形式の授業となります。

このような「論文を読んで、まとめて、説明して、議論する」というサイクルを、
何度も何度も繰り返します。

なかには強烈なツッコミが入ることもあり、
毎回ヒヤヒヤです。

ですがそれがあるからこそ論文を読む力がつくのです。

日本語で書かれていても読み解けるとは限らない…!

実は論文って単に「日本語」(あるいは英語)を
読み解ければ理解できるわけではありません。

これまで、その学問においてどういった研究が行われてきたか、
どういった議論がなされてきたかを知らなければ
正確に理解が出来ないのです。

藤本の実際の事例

いま私は北大大学院で
「人材開発論」という授業を履修しています。

この授業では主にキャリア教育に関する論文を
毎回読み解いています。

これらの論文では「シグナリング理論」や「人的資本論」など
これまで教育社会学・教育経済学などで行われてきた議論が
前提として盛り込まれています。

こういった部分の知識がないと、
「日本語として文章は読めるけれど、
 これがどういった意味なのかよくわからない…」

という事になりがちです。

つまり、単に「日本語」を読む力を超えて、
これまでその学問で行われてきた議論や専門知識がないと
真に論文を読み解くことが出来ないのです。

さらには論文として読むうえでは
次の視点も明確にしなければ理解したとは言えません。

  • 研究目的は何か
  • 先行研究との違いはどこか
  • どんな方法(実験・調査・インタビュー)を使っているのか
  • 結果は何か
  • この研究の限界はどこか

これらを明確に説明するためには
まあまあの学習や予習が必要になります。

真に論文を理解する大変さを実感できるのが
ゼミ授業の醍醐味なのです。

論文を「読む」だけではなく「書く」ことも求められる

大学院は単に論文を読めればいい場所ではありません。

自分でも同じ水準の論文を書けるようになることが
求められています。

そのために毎回の授業で課題レポートが課されます。

さらには修士課程の集大成として
修士論文リサーチペーパーで論理的かつ客観的に
論文を書ける力が問われているのです。

修士論文やリサーチペーパーを書くには
研究計画を立てること・
自分でデータを収集してくること・
データや資料を使って客観的に主張することが
求められます。

これ、やってみるとまあまあ大変であることが分かります。

実際、私も1回目の大学院生時代(早稲田大学大学院)、
130ページくらい書いた修士論文が
指導教員・ゼミの先輩のアドバイスを受け
72ページまでダウンサイズすることになりました。

無駄な部分・冗長な部分を容赦なく削り、
論文を仕上げていったのです。

この過程を通し、
論文を仕上げる方法を
深く理解することが出来ました。

これが現在 塾で講義を行う際にも役立っていますし、
受講生の方の文章添削をする際にも役立っているのです。

(ブログ記事を書くのにも役立っています)

AI時代でも「自分で読める・書ける」ことが重要な理由

ちなみに。

最近、論文を「読み書きする力」が年々下がっていると言えます。

かつては大学では卒業論文提出が必須なところが多かったのですが、
いまでは卒業論文提出は「任意」になっているところも増えています。

つまり、大学を出ているのに
論文を書けない人・書いた経験がない人が増えているのです。

また、論文を読み解く授業も
大学レベルではだんだん少なくなっています。

大学院にいかないとこういった力を高められない時代に
なりつつあるのです。

更には近年の生成AIの発展もこの状況に拍車をかけています。

ChatGPTなど生成AIを使えば
論文の概要を説明してくれますし、
わかりやすく内容を伝えてくれます。

自分で書いたメモを論文の文体で
書き直してもくれます。

確かにこれらは便利ですが、
その結果 自分の力で修士論文やリサーチペーパーを書く力が
どんどん下がってしまうことになります。

生成AIを使うなとは言いませんが、
生成AIを使わなくとも論文を読み解くことが出来、
修士論文やリサーチペーパーを書ける力を身につけることが
これからさらに求められるようになるはずです。

大学院教育の本質は、
「論文を読めるようになること」
「論文を書けるようになること」にあります。


これを自分の頭で出来るようにならなければ
修士課程に行く意味がないとも言えるのです。

AIは補助輪にはなりますが、
自転車そのものを代わりに漕いでくれるわけではないのです。

専門職大学院では「実践」との接続がより重視される

なお、社会人が多く通学なさっている専門職大学院では、
論文の読み書きに加えて「実践」も強く求められます。

例えば、公共政策系大学院では
実際の市町村をフィールドに調査を行ったり、
政策提言をまとめたりすることが求められます。

またMBAでは実在する企業を対象にケース分析を行ったり、
経営課題に対する実践的な提案を行ったりすることが求められています。

こういった授業も多くありますが、
ここでも土台になるのは
論文を正確に読む力・
論文を書く力を身につけることです。

実践的な課題であっても、
「なんとなくの経験談」では通用しません。

理論とデータに基づいて、論理的に説明できるか


この点は、研究系大学院と本質的に変わらないのです。

大学院とは「読む・書く」に特化したトレーニングの場

まとめると、大学院は
専門分野の論文を正確に読めるようになり、
自分自身も同水準の文章を書けるようになるための場所であると言えます。

生成AIが出てきても
これらのスキルの重要性は少しも下がりません。

論文を読み書きできるようになるのは
大学院の醍醐味でもあるのです。

入学した時、チンプンカンプンだった論文も
修士課程にいる間にだんだんと理解が出来るようになります。

更には修了するときには
自分も一端の論文が書けるようになっていると
ワクワクしないでしょうか?

大学院修士課程は
論文の読み書きの力を身に着け
自分のスキルアップを図ることが出来る最良の機会です。

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