防災グッズに本当に必要な物は歯ブラシ・耳栓・アイマスク!新千歳空港で一夜を明かして気づいたこと。「備え」は防災にもキャリアにも共通する話

summary

12/11深夜、大雪のため新千歳空港に一夜を過ごすことになりました。母校・早稲田での講演のあと空港泊という落差の大きな体験。そこで気づいたのは防災用に歯ブラシや耳栓、アイマスクをもっておく重要性です。この「備えあれば憂いなし」という姿勢は防災だけでなく、キャリア形成にもそのまま当てはまると実感しました。

思いがけず、新千歳空港で雑魚寝。

先日、思いがけず空港で一夜を過ごすことになりました。

12/11夜に羽田発 新千歳行きの飛行機に乗ったのですが、大雪のため3時間遅延…。

新千歳についたときは24:30。

この時間、新千歳から出るあらゆる公共交通機関が全部なくなっていました。

バスもJRもなく、あるのはタクシーだけ。

札幌まで戻ると平気で1万円を超える上に、そんなに台数がないので呼ばないことには乗車できません。

仕方がないので新千歳空港で一夜を過ごすことに…。


いま振り返ると、これは単なる「イヤな思い出」ではなく、多くの学びを得る時間だったと感じています。

天国から地獄?

12/11の日中、私は母校・早稲田大学で教育学部3年生の方に対し特別講義を行っていました。

母校で講演が出来るなんてとても名誉なこと。

その上、受講してくださった方々からも喜んでいただけましたし、講演後5名の方が個別に質問に来てくださいました。

深くお話を聞いてくださったことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

おまけに東京で大学時代の友人に会えた他、お呼びくださった吉田文先生のゼミの先輩・後輩の方々と懇親会もご一緒できました。

おそらく2025年のなかでもベスト3位に入るくらい、楽しい1日・充実した1日を過ごせました。

ただ。

その夜がまさか新千歳空港泊になるとは思ってもいませんでした。

乗っているのがJALだったので、なんとなくですが「LCCならともかく、JALなら代行バスを出してくれるんじゃないか」と思っていたのです。

仮に札幌駅までバスを出してもらえればあとは歩いて家に帰れる。

そういう読みでいたのですが
完全に甘かったです。

(おそらく自社原因の遅延なら代行バスを出していたと思うのですが、自然現象が理由の場合は代行バスを出さないんでしょうね)

タクシー代を喜んで払えるほど私に経済力があれば良いのですがそういうわけでもありません(翌日が朝イチで研修や会議なら使ったかも知れませんが…)

「これはもう、空港に泊まるしかないな」

そう腹をくくり、空港の中で一夜を過ごすことを決めました。

空港4階での「即席宿泊」

飛行機の到着ロビーを出た人たちがどんどんエスカレーターで4Fに上がっているのを目にし、私もついていきました。

新千歳空港の4Fには映画館のほか天然温泉と初音ミクの展示スペースなどが用意されています。

そのそばにだだっ広いエリアがあり、そこが「行き場のない人たちの空港泊スペース」となっていたのです。

4Fのエスカレーターを降りてすぐ寝袋にくるまった人々が横になっています。

まるで魚市場のマグロのような状態。

(ホントは天然温泉のなかにも仮眠スペースがあるんですけど、私のように行き場のない人たちが多いため「定員に達したため入れません」と貼り紙がしてありました)

聞いてみると、空港の備品である寝袋と銀色の保温シート(いわゆる銀マット)を貸してくれるとのこと。

正直、こういう貸し出しがあると思っていなかったのでとてもありがたかったです。

こうした対応をしてくださる空港の体制に素直に感謝の気持ちが湧いてきました。

寝やすい場所には先客がいる…!

寝袋と銀マットを手にした私。

周りを見渡してみると…。

当たり前ですが、寝やすそうな場所はすでに先客がいるわけですね。

なので私がなんとか確保したのは窓のそばですきま風が通りそうな場所。

そこに銀マットと寝袋を敷きました。

以前、子どもキャンプのスタッフで小樽のキャンプ場に泊まったときもこういう設備だったのでなんだか懐かしいです。

ただ、寝袋だけだと寒いので持参していた着替えやコート・マフラーを毛布代わりにして過ごすことにしました。

深夜の空港で気づいた「音」の存在

なんとか暖かく過ごせそうだと思い横になると、今度は「音」が気になってきました。

特に気になったのはエスカレーターのアナウンス。

3Fから4Fに向かうエスカレーターから、「下りエスカレータです」「上りエスカレーターです」というアナウンスがおよそ5秒に1回のペースで繰り返されます。

しかも結構な大音量で。

幸い、私が陣取った場所はエスカレーターからかなり距離がある場所でしたがそれでもけっこう聞こえます。

「よくみんなこの音を聞いて寝ていられるな…」

そんな思いになってきました。

持っていたワイヤレスイヤホン(AirPods)を耳栓代わりにするも、まったくマシになりません。

夜の2時頃、2時間ほどエスカレーターが停止し、アナウンスも止まりました。

「ようやく静かになったな」と思っても、他人のいびきや赤ちゃんの泣き声も聞こえてきます。

朝4時になると、エスカレーターが再び動き出し、またアナウンスが響き始めました。

朝5時半になると動き出す電車や飛行機に乗るため足音やキャリーの音が響きます。

いびき、足音、アナウンスの声…。

慣れない環境で断続的に入ってくる音は、思っている以上に心を消耗させることに気づきました。

(早朝の様子)

「なんでこんな目に…」と思った正直な気持ち

正直に言えば、
「なんでこんな目に…」
という気持ちが心に広がっていました。

その日は母校で講演をしたほか、懐かしい人達と出会えてとても充実した1日。

その「締め」が空港での寝れない一夜。

ギャップもあって、余計にしんどく感じたのだと思います。

でも、同時に「これ、避難所生活の模擬体験の機会にもなっているな」と気づきました。

ちょうど最近も青森・北海道で大きな地震がありました。

余震もちょくちょく起こっています。

ほかにも南海トラフ地震や千島沖地震などが想定されています。

万一地震が起こり避難所生活をする際もこういう感じになるのではないか。

そう思うと、空港泊が単なる「イヤな出来事」ではなく「災害発生時にどうしたらいいか」「防災対策をどうしたらいいか」をまたとない機会(チャンス)になっていることに気づいたのです。

「そうか、災害が起きた際、みんなこういう経験をしているんだろうな…」

そう考えると、この一夜の経験が多くの学びにつながりそうだと思ってきたのです。

防災グッズで本当に大事だと感じたもの

寝袋にくるまりエスカレーターのアナウンスや他人のいびきを聞きながら「防災グッズに何が必要か」を改めて考えていました。

結論としてわかったのが歯ブラシなどの衛生用品と耳栓・アイマスクの重要性です。

食べ物や水は、比較的早く支援が届くことがあります。

ですが、歯ブラシを「至急で配布します」という話はあまり聞いたことがありません。

歯ブラシがないとけっこうしんどいです。

幸い、出張用に歯ブラシなどの衛生用品がカバンにあったので助かりましたが、これを持たずに空港に泊まっていた人はかなり大変だったのではないでしょうか。

(新千歳空港って22:00を過ぎるとコンビニを含めお店がすべて閉まるので、空港泊の際は何も買い物出来ないのです…)

他にも避難所には多くの人がいる上、クルマのエンジン音など多くの音がします。

なので耳栓があったほうが良いなあとも思いました(これは空港泊をしていて切実に感じました)。

仮に耳栓があればたとえ周りがじゃっかん騒いでいても問題ありません。

耳栓があるだけで、周りの人に少しやさしくなれるようにも思うのです。

他にも空港同様 避難所では深夜も人々がトイレに行けるようにライトを照らしていることが想定されます。

その時も休みやすくなるようアイマスクもあったら良いですね。

私は持参したマフラーをアイマスク代わりにしていましたが、ないよりあったほうが休みやすいなと思いました。

ここにあげた歯ブラシ・耳栓・アイマスクって、意外と防災グッズから漏れていることも多いのではないでしょうか?

多くの人の防災グッズには「エマージェンシーブランケット」という名前が書かれたアルミ製の簡易毛布が入っていると思いますが、これ、使ってみるとカサカサ音がめっちゃうるさいんです。

このカサカサ音対策にも耳栓が役立つのではないかと考えています。

「備えあれば憂いなし」は、日常の姿勢で決まる

色々 防災グッズや避難所生活のことを考えている間に、なんとか朝を迎えました。

今回の経験を通して、改めて思ったことがあります。


それは
「備えあれば憂いなし」
という言葉です。

この言葉は、単に物を揃えておけばいい、という話ではありません。

普段から、災害時のことについてどれだけ想像力を働かせ、準備できているかが重要なのだと思います。

何かが起きてから慌てるのではなく「何かが起きても大丈夫な状態」を日常の中で少しずつ作っておく。

それが、本当の意味での備えなのだと思います。

今回の空港泊の経験から、自分の家の防災グッズの中身を改めて考えました。

もちろん、防災グッズのなかに歯ブラシ・耳栓・アイマスクも追加することにしたのです。

キャリア形成も、備えあれば憂いなし!

実は、この「備え」の発想はキャリア形成にもそのまま当てはまります。

キャリア形成って、何か起きてから考えるのでは遅いです。

環境が変わってから動くのでは、選択肢は限られます。

そのため、「今の仕事が続かなくなったらどうするか」「もし異動や転職が必要になったらどうするか」「自分の体調や家族の事情が変わったらどうするか」を起きる前から考え、少しずつ準備しておくのが重要なのです。

何かあっても大丈夫なよう、あらかじめ「最悪の事態」を考え、資格・スキル・人脈・学びの準備をしておく。


これらはすべて、キャリアにおける防災グッズのようなものなのです。

何かあっても動ける状態をつくる

今回、空港で過ごした一夜はけっこうキツい経験となりました。

それでも「経験しておいて良かった」と思っています。

不便な状況に置かれたとき、本当に必要なものは何かに気づかされます。

これは防災もキャリアも同じです。

何も起きないことを願いながら、何か起きても大丈夫なように準備する。

この姿勢を大事にしてみてはいかがでしょうか?


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