部下からのサルを受け取っていませんか?『1分間マネージャーの時間管理』に学ぶ仕事の秘訣!

summary

部下の仕事をつい引き取ってしまい、忙しいのに成果が出ない。そんな上司の悩みを『1分間マネージャーの時間管理』ではサルのたとえで解説しています。仕事=サルは本来その人の背中にあるもの。ですが部下の仕事を引き取り何匹も背中に載せると上司は疲弊し、部下は成長しません。大切なのはサルを返し、考えさせ、進捗を支援すること。上司も部下も自分の役割に集中できる職場を目指しましょう!

部下からの仕事、気軽に背負うのは危険です!

「仕事が忙しいのに、部下の面倒を見ないといけない…」
「部下に仕事を任せられない…」
「部下から判断ばかり求められて疲弊している…」

あなたはこういう悩み、ないでしょうか?

今の時代、離職されても困るので部下に厳しく言いづらい時代でもあります。

そのなかで仕事を部下・後輩に任せるのはなかなか大変です。

なにしろ「部下からの評価」も最近は行われるので言い方も気を使います。

ましてハラスメントと言われるリスクもあるので大変ですよね。

今の時代、「自分で部下がやるべき仕事をやってしまう」リーダーが多くいます。

本当は部下・後輩の仕事なのに、うまく任せられなかったり、「◯◯さんが決めてください」と言われたりして結局全て自分でやってしまう。

結果、部下は定時に帰るのに自分は残業…。

そんなケースもあるかもしれません。

こういうリーダーの方に、ぜひ一度考えてほしい話があります。

それが、「サル」の話です。

今回は『1分間マネジャーの時間管理』(ケン・ブランチャードほか)という本で紹介されているサルの話を元に、部下への仕事の任せ方について一緒に考えていきましょう!

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サルとは何か?

本書では人々が抱える業務をサルと表現します。

職場ではみんな各自がやるべき業務を持っています。

言うならば人々の背中にサルが乗っている状態、ですね。

…オフィス全員の背中にサルが1匹ずつ乗っていると考えるとなんだか面白いですね(笑)。

このサル、本来はその持ち主が考え・判断・処理すべき仕事(課題・タスク)だと言えます。

ただ、部下と関わる場合、ともすれば部下のサルが上司の肩(つまりあなたの肩)に乗り移ってくる事が多いのです。

例えば、こんな場面です。

部下
「この案件、A案とB案、どちらがいいと思いますか?」

上司
「うーん、ちょっと考えるから資料置いておいて」

この瞬間、何が起きているでしょうか。

部下が背負っていたサルが、そっと上司の背中に乗り移っているのです。

部下は楽になります。
判断しなくていいからです。

サルが上司に乗り移った証拠に、部下が上司をせっついてくるようになります。

部下
「A案とB案の件、どうなりました?」

上司
「忙しくてまだ見れてないや…」

部下
「早くしてくださいよ」

…ここまで率直に部下は言わないでしょうけど、いつの間にか部下のサルではなく上司のサルになってしまうのです。

これ、考えてみると怖いことだと思いませんか?

やっかいなことに、上司の背中にはもともといたサルの上に部下のサルがどんどん増えていくことになります。

本来、上司は上司のサルの面倒を見るべきなのです。

例えば部署の来年度の計画立てや人材育成、社内会議の打ち合わせなどをすべきなのですが、部下のサルのせいでこれらができなくなります。

結果、上司がひとり残業したり休日出勤したりすることになります。

上司が働いているのに、部下はサルがいないのでサッサと帰る。

この状況、どう考えても異常だと思いませんか?

(これ、おそらく日本中の職場で起きている現状ではないかと思います)

サルを引き取る上司ほど忙しくなる

この状態が続くと、どうなるでしょうか?

次の3つが起こります。

(1)上司は常に判断待ちの案件に追われる
部下のサルを次々引き取っても、処理するのは1匹ずつ。結果、やるべき業務が山のように溜まっていきます。

(2)部下は「聞けばいい」「決めてもらえばいい」と成長しない
部下としてサルを上司に預けるだけ。自分で考えたり行動したりしないので常に「指示待ち」になります。結果、部下はまったく成長しませんし、本来的な仕事をしないまま時間が経っていきます。

(3)組織全体の業務スピードが落ちる:
(1)・(2)が続くと、組織内で仕事らしい仕事は上司しかしなくなります。
結果、上司の仕事が滞り、組織の業務が停滞していきます。

この(1)〜(3)が続くと、結果として
「忙しいのに成果が出ない職場」
が出来上がってしまいます。

こうなってしまう原因はどこにあるのでしょう?

それは上司がホイホイと部下のサルを背中に背負ってしまったからです。

いうならばサルの管理の問題なのです。

正しい対応は「サルを返す」こと

では、どうやったらこの状況を乗り越えられるのでしょうか?

『1分間マネジャーの時間管理』が示している解決策はシンプルです。

それは
サルを元の持ち主に返す

これだけです。

上司であるあなたの背中にたくさんの乗ったサルを1匹ずつ本来の持ち主の背中に返していくのが最良の解決策となるのです。

ただし、「このサルはあなたのものだからあなたがやりなさい」と突き放すわけではありません。

例えば先程の事例で考えてみましょう。

部下
「この案件、A案とB案、どちらがいいと思いますか?」

さっきは「考えるから資料を置いておいて」と話し、サルを引き取ってしまいました。

正しい対応方法は次のような返答方法です。

上司
「どちらがいいか、あなたはどう考えていますか?」

部下
「A案です」

上司
「では任せるからそっちの方向でやってみて。
 関係者と連絡を取り、来週あたりで打ち合わせの会議調整をやってください。
 進捗を次の水曜日に教えて下さい。
 わからないことがあれば聞きに来てください」

このケースでは部下に意見を求めました。

この瞬間、部下は初めて自分でどっちがいいか考え出します。

そのうえで部下に任せるからこそ部下自身がどうすればいいか考え、判断するようになります。

結果、部下が成長していくのです。

もちろん、重要な判断の場合はこうカンタンにはいかないでしょう。

その場合もこういう言い方ができます。

上司
「じゃあ、間違っていてもいいのでA案とB案のうちどちらが良いと思うか判断材料を3点挙げて説明するメモを作ってください。
これ、いつまでにできそうですか?」

部下
「今日の午後作業をするのできょうの16:00にはお見せ出来ると思います」

上司
「分かりました。では16:00にその資料を見ながら最終決定しましょう」

こういうとどうでしょう?

サルは部下の背中に乗ったまま。

部下もどう仕事をしたら良いかわかるので安心して業務に取り組めるはずです。

上司がやるべきは部下のサルの状況をアドバイスすること

こうやって部下の背中にサルを返すと、上司であるあなたの背中にはもとからいたサルが1匹だけになっているはずです。

あなたがやるべきは自分のサルを速攻で片付けること。

そして出来た時間のなかで部下のサルの進捗を確認していくことです。

上司
「あの件、どんな状況?」

部下
「はい、いまA案のほうが良いと思い資料をつくっています」

上司
「いいね。では次はどういう方向性で進めたら良いと思う?」

部下
「A案に最終決定するなら、関係者との打ち合わせが必要だと思います」

上司
「そうだね。では関係する〇〇さんと◯◯さんの連絡をして日程調整ができたら教えて下さい」

こうやって上司が部下の様子を見ていき、適時アドバイスをしていくのが一番いいのです。

上司も部下も、自分のサルの面倒を見ていく。

こうすることで部下は自分で考え判断するのでスキルアップしていきます。

上司も本来やるべきことに集中できるので気持ちよく仕事できます。

結果、上司にとっても部下にとってもハッピーな状況になっていくのです。

藤本も失敗しながら学んでいます。

今回のサルのお話、私が毎月やっている「ドラッカー読書会」のなかでお話した内容となっています。

この読書会、ドラッカーの『マネジメント(上)』をもとに参加者の方と楽しくディスカッションしていくイベントとなっています。

ときには『マネジメント(上)』に関わる本の内容も紹介しながら進めています。

今回の「サル」の話、ちょうど昨日12/13に実施した「ドラッカー読書会」内でお伝えしたないようなのですね。

参加者の方の反応も良かったので今回記事で書いてみることにしました。

けっこうサルを背負ってしまう上司って多いです。

私は「ひとり社長」(フリーランス)なので部下がいないのですが、最近は地域の集まりでリーダーをさせてもらっていることもあり、誰かに仕事を頼む機会が多くあります。

でも…。

やっぱり私も周りの人のサルを一人で背負ってしまっていますね(苦笑)。

正しく一人ひとりの背中にサルを戻していかないと、いつか自分が破綻する…。

ドラッカー読書会の中で話していて自分自身が痛感しました。

でも『1分間マネージャーの時間管理』に出てくるサルの話をもとに、少しずつサルを返す努力・関わりをしていきたいと思います…!

まずは一匹、サルを返してみる

私自身にも言うべき話ですが、サルを返すのっていきなり完璧に行うことは難しいです。

なので、まずは一匹ずつ、元の持ち主に「勇気」をもって返していく努力が必要だと思います。

「これは本当に自分が背負うべきサルだろうか?」

この問い掛けが今後に役立つはずです!

まずは私自身がやっていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いします!

いっしょに成長していきましょう!

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