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東京→兵庫→福岡出張中!
今月は久々に道外出張中。
5/15に東京の早稲田大学で大学院生時代の恩師に会った後、深夜バスで一路兵庫へ。
兵庫で実家に寄った後は新幹線で福岡に移動。
それぞれの場所で打ち合わせや懇談をしてバタバタと過ごしていました。

久々にお会いしてお話を聞けてたいへん楽しい期間となっています。
こうやって出張であちこち回ると、異なる景色や食事に触れるのも楽しいですが、「地域ごとの違い」も実感しますね。
同じ日本と言っても、地域ごとに雰囲気が大きく違います。
今回は、東京・神戸・福岡といった都市を訪れて感じたことをもとに、「地域性」と「学びの場の立地」について考えていきます。
街並みににじむ「地域らしさ」とは?
今回、札幌を離れ東京・兵庫・福岡を観て見る中で印象に残ったのが「自然」との距離感です。
たとえば福岡ですと、都市としてのにぎわいがある一方で、自然が街なかに溢れているのを実感しました。
街路樹があちこちに生い茂っています。


街路樹が多いだけでなく、ビル近隣の緑化もかなり進んでいます。

(歩いていて見つけたのですが、まるでジャングルのようなエリアが博多駅近隣にありビビりました 笑)
そのため、都市の中にあっても自然を身近に感じられる工夫が随所に施されています。
そもそも札幌ですといまの5月の時期は街路樹の葉っぱもそれほど育っていないのでよけいに街なかの「緑化」の進み具合を実感します。
札幌は都市中心部に大通公園や北海道大学があり、そこに多くの自然がまとまって存在しています。

(札幌・大通公園)
ですが、福岡ですと街路樹やビルの緑化によって街なかで自然を感じられるように工夫をしているようです。
それぞれの街がどう自然を都市空間に取り込んでいるかを比較してみると、その街の価値観や施策の方向性が見えてきます。
(都市設計・都市計画に関するこの分野、北大公共政策大学院に通っている者としても興味深いです)
一方で、同じ都市でも中心市街地と郊外ではまったく違った顔を見せることもあります。
このような「街の個性」に気づくことが、旅の醍醐味でもあるといえるでしょう。
札幌駅前に「北大」がある不思議
いろんな場所を出張して回っていて実感するのは「北海道大学って、実はかなり立地が良いんじゃないか」という事実です。
北海道大学は札幌の中心駅・JR札幌駅のすぐそば(徒歩約7分)の場所にあります。

実はこれ、全国的に見てもかなり珍しい立地です。
都市の中心部、それも主要駅のすぐそばに有名大学が所在するケースはそれほどありません。
東大・京大・阪大も、中心駅からの近さで言えばそんなに近いとは言えません。
(東北大学も仙台駅にわりと近いですが、徒歩15分なのでバスや地下鉄が奨励されます)
だいたいの場合、大学建設には広大な土地が必要なので都市郊外に大学が作られるケースが多いです。
実際、北海道でも札幌大学・札幌学院大学などは郊外にあります。
またもともと都市中心部に立地していた場合も、土地価格高騰などをうけ地方に移動するケースも多いです。
たとえば中央大学はもともと神田エリアにありましたが八王子にキャンパスを移転しています(いま都心に戻りつつありますが)。
なので都市の中心駅から徒歩すぐの場所に有名大学があることはけっこう珍しいケースだと言えるわけです。
多くの大学は、都市郊外にあることが多く、主要駅からはバスで20分、電車で30分といったケースが珍しくありません。
しかし北大は、札幌駅から徒歩数分。
都心のターミナル駅から歩いてすぐの場所に、広大なキャンパスが広がっているのです。
こんなことが可能だったのは札幌の街の成り立ちに理由があります。
札幌市が本格的に開発されるときから、北海道大学(旧 札幌農学校)は所在していました。
学校の敷地と札幌中心部の土地をなかば交換する形で発展していったのが札幌の街の歴史です。
そのため都心部にキャンパスがあるという今の姿ができあがっています。
都心部に大学があるからこそ、大学敷地内の緑が都市公園の機能も担うことになりました。
それが札幌の街の風景を形作っているのです。
いま都市型に見える大学も、できた時は郊外だった。
かつて、日本の大学は郊外化や都市再開発の流れで、都心から郊外へと移転していきました。
中心部の土地が高いので、当初から郊外に作られた大学も多くあります。
その観点から見えれば、いま都心部にあるように見える大学も、設立当初は「郊外」に設立されていたケースも多いです。
例として早稲田大学を見てみます。
いまでこそ早稲田大学は高田馬場というターミナル駅に所在する都市型の大学と言えますが、設立されたばかりの時期は田んぼの真ん中にあるような学校でした。
早く育つ稲のことを「早稲(わせ)」といいますが、早稲を植えた田んぼだったからこそ「早稲田」という地名があったわけです。
しだいに東京の街が拡大・発展する間に、田んぼが広がっていた早稲田大学近隣も都市に飲み込まれていったのです。

このように、いま都市型の大学のように見えても、設立時は郊外エリアに作られていたというケースは意外とあるのです。
(余談ですが、北海道大学の前身の札幌農学校ができたときもやはり札幌の中心部から少しずらした場所に農学校の用地を確保していたので、ある意味で「郊外」型の学校であったと言えるかも知れません)
学びの場と生活の場は、近づけたほうがいい
さて、有名大学が街なかにあることは社会人が学び直す際に重要な意味を持ちます。
働きながら学ぶ社会人にとっては「通学しやすい場所に大学院があるかどうか」は重要なポイントなのです。
職場の近く、あるいは自宅の近くに大学がある。
そんな環境であれば、仕事の合間や終業後はもちろん、土日の講義にも参加しやすくなります。
仕事との両立もイメージしやすいです。
仕事の後に通学することを考えると、都市型の大学・大学院のほうが通学しやすいということができます。

反対に、大学が都市郊外にあると家が近くにない限り、通学しずらいケースが多いです。
だからこそ、社会人が大学院に学ぶことを考えると都市型の大学・大学院のほうが通学可能性が高いといえます。
サテライトキャンパスという選択肢
大学院の中には都市の中心部にサテライトキャンパスを構えているケースも近年多くなりました。
たとえば、早稲田大学は東京・日本橋にサテライトキャンパスを構えています。
ここでMBAコースの学習ができるので通学しやすいといえます。
筑波大学も茗荷谷にキャンパスを設置しています。
ここではMBAなど社会人大学院のコースが揃っていますので通学に便利です。
また、うちの塾が合格実績No.1である小樽商科大学大学院も、札幌駅前にサテライトキャンパスを持っています。
こういった場所は通勤後すぐ通学できるので非常に便利です。

私は以前から「職住学近接」というライフスタイルを提唱しています。
住む場所と職場が近い「職住近接」だけでなく、そこにさらに学びの場も近づけた「職住学近接」こそキャリアアップしたい社会人にとって重要なライフスタイルであると考えているわけです。
出張時には大学を探してみよう!
私の密かな趣味は出張先にある大学・大学院を調べ、そこに通学する自分をイメージしてみること。
例えば福岡出張ですと九州大学の所在地を調べ、「都市部で働いた後に通学できるか」をあれこれ考えてみるのが楽しいところです。

大体の場合、国立大学はバス移動が必須なケースが多いので仕事しながら通うのはかなりキツいケースもありますが、サテライトキャンパスがあれば通学可能性は一気に高まります。
また、地方都市であっても、そこに国公立大学が1つあるだけで街の雰囲気はだいぶ変わります。
北海道で言うと道北の名寄(なよろ)市も士別(しべつ)市も都市規模で言うと同じようなものですが(名寄が人口2.4万・士別が1.7万で名寄のほうが少し人口は多いです)、公立大学が都市中心部に所在している名寄市のほうが学生が多くて活気があるように感じます。

たとえば出張や旅行のついでに「この街にはどういう大学があるのか」を見て回るのも、面白い視点になりますよ!
駅前に大学があるというだけで、「この街には学びの文化があるな」と感じることもあります。
ちょっとテンションが上がるのは、私だけではないはずです(たぶん)。
駅前にある学習拠点
なお、北海道大学のように駅前に大学や専門学校がある街を調べてみるのも面白いです。
東京・新宿では、工学院大学が駅前にキャンパスを構えていますし、池袋にも立教大学のキャンパスがあります(立教大学はハリー・ポッター感もあって面白いです)。
「学び」からそれぞれの都市を見てみる楽しさ。
今回、東京・神戸・福岡といった都市を訪れるなかで、街を歩くとその都市の「学び方」が見えてくることを実感しました。
大学がどこにあるか、キャンパスがどう広がっているか、そこにどんな人たちが集まっているか…。
そういった要素を感じながら街を歩くと、その都市の魅力がより深く見えてきます。

いろんな場所を訪れることには、もちろん観光や出張といった目的がありますが、
「その街の学びの風景を感じてみる」という新たな視点を持ってみると、また一味違った楽しみが生まれてくるのではないでしょうか?
(その点を考えてみても、都市の中心駅駅前に有名大学があるという札幌はかなり魅力的な街だと言えるのでは、と思っています)

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東京・神戸・福岡を出張で巡ると、街の雰囲気が大きく違うのを実感します。特に、大学の立地に関してみると、中心駅のそばに有名大学があるという札幌の都市は全国的に見ても珍しい特徴を持っていると言えます。学びの場が駅近にある地域は、社会人がキャリアアップしやすい場所ですね!