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中小企業経営者こそ大学院へ!MBAやMOTを通じて経営スキルを高めよう
中小企業の経営者にとって、ビジネス環境は日々変化しています。

私も「ひとり社長」として塾を経営していますが、日々社会の変化・技術の進化が速い中で企業を成長させていくには経営者自身が常にスキルを高めていく必要があります。
これは他に頼る人がいない中小企業経営者こそ重要な視点です。
そんなとき、多くの経営者が経営スキル向上のために選択しているのがMBA(経営管理修士)やMOT(技術経営修士)取得ができる専門職大学院への進学です。

今回は専門職大学院に通う中小企業経営者に対して実施された調査をもとに、中小企業経営者こそ大学院に通うべき理由を解説します!
経営者と専門職大学院はめちゃくちゃ相性がいい!
吉田文 編(2014)『「再」取得学歴を問う』という本があります。
社会人の専門職大学院(MBAやMOTなど職業専門性を高めるための大学院)進学について調査・研究をしている数少ない専門書です。
(ついでに言いますと、この本の編著者である吉田文先生は私の早稲田大学大学院時代の指導教員です)
この本では2008年2月に専門職大学院に通う学生・社会人を対象に行なった調査をもとに研究しているので若干「古い」ところもあるかも知れませんが、いま読んでも十分役立ちます。

さて、『「再」取得学歴を問う』から言えることとして「中小企業経営者こそ専門職大学院でMBAやMOT取得をするのが有益」という事実です。
伝統的に、日本においてMBA取得をするのは大企業のエリート社員が中心でした。
基本的にアメリカやヨーロッパのMBAスクールに起業派遣で行き、MBAを取ってくる。
この慣習がバブル期前後に爆発的に流行りました。

ところが…。
バブル崩壊以降 起業派遣での海外MBAスクール進学はめっきり減りました。
ですが近年注目されているのが日本国内MBAに多様なビジネスパーソンが進学するという状況です。
転職や昇進、さらには独立・起業のためにMBA進学をするビジネスパーソンが増えてきているのです。
中でも注目すべきは中小企業の経営者もこのMBA・MOT進学を志すことが増えた、ということ。
本書では次の指摘をしています。
「本章がとくに注目したのは「中小企業の経営層」という学生たちである。
欧米のビジネス・スクールへの留学ではほとんどみられなかったこの層が、日本の経営系専門職大学院生の13.7%を占めている。」(濱中2014:128)
濱中淳子(2014)「「中小企業の経営層」という新顧客に開かれた経営系」,吉田文 編『「再」取得学歴を問う : 専門職大学院の教育と学習』. 東信堂.117-129頁
アンケート調査をした対象のうちの13.7%ではありますが、中小企業の経営者がMBA・MOTなどの経営系専門職大学院に通うケースは一定数存在している、と言えるでしょう。
そうなっているのって、実は中小企業の経営者って専門職大学院とめちゃくちゃ相性がいいからです。
本書の内容を下に見ていきます。
理由1)学習内容と仕事の内容との関連性が深い!
中小企業経営者が大学院に通うことには、実は多くの利点があります。
まず、MBAプログラムで学べる内容は、日々の経営に直結しているため、経営者にとって非常に有益だと言えます。
本書の122ページの調査結果を見てみましょう。

大学院の研究・学習内容と仕事との関連性について、中小企業の経営層は「非常に関係ある」という回答が他に比べて高くなっています。
それは経営者がふだん行っている経営判断とMBA・MOTで学ぶ内容とは重なることが多いからですだと考えられます。
例えば、経営系専門職大学院では意思決定、戦略的思考、組織論、マーケティングなど経営に必要な知識を学び直すことができます。
経営者がMBAで学んだ内容は、実際の業務にすぐに応用できるものが多く、社員よりも経営層が学ぶことでより高い効果を得られるのです。
理由2)経営者だと学習時間を捻出しやすい!
専門職大学院に通うには通学時間を捻出する必要がありますし、課題を片付けるのにも時間が必要です。
一般社員であれば始業前や終業後のほか休日にまとめて片付ける必要があります。
ですが、経営層であれば時間捻出は比較的やりやすくなっているケースがあります。
特に、現場の運営を部下に任せられているケースでは時間を自由に使えるケースも多いです。
本書124ページの調査内容を見てみましょう。

「勤務時間中に暇をみて勉強するか」という質問に対し、中小企業経営者ほど「やや当てはまる」「かなり当てはまる」と答える傾向が高いです。
一般社員以上に経営者は時間を作りやすいからこそ「暇をみて勉強する」こともしやすくなるのでしょう。
中小企業経営者と言っていいかわかりませんが、「ひとり社長」である私にもこの内容は当てはまります。
私の場合、塾の講義や研修がない時間はある意味で「自由時間」と言えます。
その時間に「暇をみて勉強する」ことは十分に可能です。
なので経営者ほど経営系専門職大学院で勉強しやすいと言えるのです。
理由3)大学院進学をしても職場の人間関係は悪化しない!
本書の調査ではちょっと「意地が悪い」といいますか、変わった質問項目があります。
それは「大学院への通学は職場の人間関係に悪影響を与えるか」という質問項目があることです。
本書125ページの調査内容を見てみましょう。

「大学院への通学は職場の人間関係に悪影響を与える」に対し、中小企業経営者ほど「まったく当てはまらない」という回答が多くなっているのがわかります。
一般社員の場合、大学院に通っていることを周りに知られると「あいつは抜け駆けしている」「やめようとしている」などと陰口を言われることもあるかも知れません。
ですが、経営者であればあまり陰口を言われることはないでしょう。
逆に「社長が大学院に行っている」ということを誇りに思う社員も存在するかも知れません。
なので、これも中小企業経営者が専門職大学院に通学するメリットと言えるでしょう。
理由4)進学費用を捻出しやすい!
他にも本書には〈中小企業経営者のほうが資金的にも進学費用を捻出しやすい〉ことなどもデータとして示されています。
本書127ページの調査内容を見てみましょう。

「現在の生活は、経済的に苦しい」という質問内容に対し、中小企業経営者ほど「まったく当てはまらない」と回答しています。
経営者って、だいたいにおいて給料も高い傾向があります。
なのでMBAやMOTという専門職大学院の学費も捻出しやすいと言えるでしょう。
この際にポイントとなるのは経営者向けセミナーや勉強会の費用です。
経営者が事業を発展させたり経営を勉強したりする場として経営セミナー・経営勉強会が全国各地で開催されています。
私もいくつも参加したことがありますが、けっこう費用が高いものも多いです。
安いもので数万円、高いもので数百万円という経営セミナーも存在しています。
専門職大学院って国立大学では2年間で153万円程度、私立大学で150-300万円程度かかりますが、「経営セミナーと同じぐらい」と認識する経営者もいらっしゃるようです。
実際、私の周りの経営者では「経営セミナーに年間200万円は使っている」「これまでセミナーにいくらお金を使ったかわからない」という人が何人もいます。
ここから見ればMBAやMOTなど経営系大学院の進学ってそんなに負担にならないとも言えるのです。
それでいて専門職大学院進学の場合、経営セミナーと違って「大学院卒」という学歴を入手できますし、アカデミックな視点から経営の知識を深めることが出来ます。
新知識を得ることで新たなビジネスモデルを構築することもできるでしょう。
多様な人脈形成も可能です。
それが自分の仕事に役立つだけではなく、自分自身の自信にもつながるのです。

中小企業経営者の方の通塾も多いです
なお、私の経営する「1対1大学院合格塾」にも多くの経営者の方が通っていらっしゃいます。
すでに合格者も多数輩出していますし、「大学院で学んでいることが経営に役立っています」というお話を伺うことも多くあります。
本書を読んでみて改めて中小企業経営者が専門職大学院に通うメリットを実感しているところです。

かくいう私も「ひとり経営者」であるため「中小企業経営者」の端くれ、と言えます。
そういう私ですがいま北大の専門職大学院に通っていて「仕事に役立つ」と感じることも多くあります。
だからこそ中小企業経営者の方こそ経営系専門職大学院に進学するのがおすすめですよ!
うちの塾では専門職大学院に向けての勉強方法や試験対策、さらには受かった後の授業サポートまでトータルに応援しています。
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