専門職大学院は単なる学びの場ではない!
社会人のキャリアアップに直結するのが大学院進学です。
「社会人大学院で人生大逆転!」との言葉のように、大学院進学は社会人の究極のキャリアアップにつながるのです。

なかでも、学生の半分近くが社会人である専門職大学院(MBAやMOT、教職大学院など専門職育成のための大学院)はあなたの未来を大きく変える可能性を秘めています。
ですが、こういう専門職大学院って、単なる学びの場ではありません。
それは、学問を深め、自己を再発見する場でもあります。
さらには、日々の仕事や家庭から少し離れることで「心の安らぎ」を得られる特別な場所でもあるのです。

実は、専門職大学院に通う多くの社会人が、大学院で「安らぎ」を感じているという調査結果があります。
大学院での学びは、職場の競争やプレッシャーから解放される時間ももたらしてくれるのです。
今回は「専門職大学院は社会人の安らぎの場」というテーマでお送りします!
社会人大学院生への調査を見てみると。
『「再」取得学歴を問う: 専門職大学院の教育と学習』という本があります。

この本は専門職大学院に通う学生、なかでも社会人学生をテーマに、社会人が専門職大学院に通う意義を研究した1冊となっています。
ちなみにですが、この本の編著者の吉田文先生は私の大学院修士課程(1回目)の指導教員です(笑)
2008年2月に実施された専門職大学院生へのアンケート調査結果が本書では報告されています(N=1,645)。
次の記述があります↓
「職場を離れて大学院に来ると、安らぎを覚える」と応えた者は、MOTが最も多く院生の7割を占める。他の分野も3~4割の者が大学院に安らぎを覚えているようだが、医療・福祉・心理の者は0%、法科は9%程度である」(42頁)
村澤昌崇(2014)「専門職大学院に通う学生のプロフィール」,吉田文 編『「再」取得学歴を問う : 専門職大学院の教育と学習』. 東信堂.23-46頁)
※引用内容は本書の内容をそのまま記載しています。
「職場を離れて大学院に来ると、安らぎを覚える」。
こう感じる社会人学生はMOTの分野の方の実に7割を占めています。
MOTというのは、技術経営修士のこと。
製造技術やICT技術など、自社が持つ技術をどのように活かしていくかを専門的に考え実行していく専門人材育成を目指した大学院がMOTです。
MOTに通う方はエンジニアや技術者が多いため、MOTの授業の内外で同じエンジニア・技術者として意見交換や切磋琢磨をすることになるのでしょう。
そのため「安らぎを覚える」と回答した方が多いのかも知れません。
MOT以外も含めたアンケート結果は次のとおりです↓
「職場を離れて大学院に来ると、安らぎを覚える」との回答
法科 8.8%
公共政策 33.3%
MBA 44.0%
会計 36.8%
ファイナンス・知財47.7%
MOT 71.0%
IT・コンテンツ 38.1%
医療・福祉・心理 0.0%
教職 40.3%
その他(原子力) 33.3% (44頁)
他の分野でも3~4割の人々が大学院での学びに安らぎを感じていると答えていますね。
…ですが、引用にもあったように「法科」(いわゆるロースクール)が8.8%、「医療・福祉・心理」が0%というのがちょっと気になりますね…。
法科大学院の場合、授業に出ると「司法試験に受かるだろうか…」という焦りが発生しそうなので「安らぎ」ではなさそうですが、「医療・福祉」と「心理」が「安らぎ」にならないのはちょっと不思議です。
特に「心理」ですと臨床心理士を目指す人も多いので心理的安全性や「安らぎ」を感じていてほしいなと思ってしまいます…。
ただ、それでもMOTの7割、それ以外のほとんどの専門職大学院の3〜4割の社会人が大学院を「安らぎ」の場と回答していることには多くの意味があるでしょう。
社会人の場合、職場では競争や業績を常に求められます。
ですが、大学院の場合、平等な学問の場でともに学びあうことが可能となります。
学問の世界では、先輩や後輩、上司や部下に関わらず、誰もが平等に質問し、議論し、学び合うことができます。
この環境が、社会人にとっての「安らぎ」の源となるのです。

これは社会人大学院生の場合 特に顕著でしょう。
それは大学生がそのまま大学院に進学する場合、博士課程進学やその後のアカデミックキャリア(大学教員の職)を目指しての「競争」が存在するのですが、社会人大学院生の場合 こういった傾向はあまりないところがあります。
なので、純粋に知的好奇心に基づいて自由に研究なりディスカッションなりができます。
それが「安らぎ」にもつながるように思うのです。
学びと発見が癒しになる
社会人が大学院で安らぎを感じられる理由には学問に没頭することで新たな知識や発見を得られることも挙げられます。

仕事の現場では数字や結果が求められることが多い一方、大学院では純粋に学問としての知識を追求できます。
これが精神的なリフレッシュに繋がり、知的探求心を満たすことができるのです。
実際、私自身も大学院に通う中で、学問に没頭し、発見を得ることが精神的な癒しになっていると感じています。
教員の講義を聞いて知識を学ぶほか、質疑応答の中で理解を深めたり、また他の院生と話す中で発見があったりするので大学院は学びと癒やしの場でもあるのです。
大学院では自分と同じような悩みや課題を持った仲間と交流することができ、精神的なサポートも得られます。
クラスメイトとの雑談や教員とのディスカッションが、日常のストレスを解消する場となり、学びの場が安らぎの場所ともなるのです。

実際、私もいま北海道大学公共政策大学院に通っていますが、仕事と違う人間関係を大学院で得られるのでけっこう「安らぎ」の場になっています。
大学院に通い始めてから、現職の公務員の方々を含めさまざまな業界の人々と関わる機会が増え、視野が広がりました。
それだけでなく、教員や同級生と意見を交わすことで、学びが深まり、精神的な支えにもなっています。
大学院で得られる人間関係や学びの深さが、安らぎの一因であることは間違いありません。
特に授業前後でクラスメイトと雑談すると、「ああ、自分の居場所だな…」と感じられるのがいいところです。

社会人大学院の特別な魅力
学生時代とは異なり、社会人大学院では「学びが仕事に生かせる」ことも大きな魅力です。
専門職大学院では大学院で学んだことを実務に即座に活用することが出来ます。
そのため学びの意義を実感しやすいほか、授業の中でも「現場では〜〜なんですけど、この点はどう思われますか?」と教員に質問ができます。
さらに、日々の職場で感じているモヤモヤやストレスを大学院で発散したり、解消したりすることができる点も、社会人が専門職大学院にいく魅力となっています。

結論!専門職大学院は社会人の安らぎの場!
専門職大学院は、社会人にとって単なる学びの場を超え、心の安らぎを得られる場所でもあります。
職場で感じるストレスやプレッシャーを離れ、学問に集中できる環境は、精神的なリフレッシュの場となり、同時に実務に役立つ知識やスキルを身につけることができます。
またクラスメイトと関わることもでき、それが「安らぎ」にもつながっていると言えるのです。
なお、今回紹介した本では「安らぎ」の中身はあまり書いていませんでした。
専門職大学院に通ったことがある方、ぜひ「自分は大学院で安らぎを感じたか」「感じたとしたらどういう安らぎだったか」をコメントで教えていただけましたら幸いです!

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専門職大学院に通う社会人には「職場を離れて大学院に来ると、安らぎを覚える」と回答する方が多いです。MOT(技術経営管理)だと7割、それ以外は3-4割が回答しています。専門職大学院は心の安らぎも提供し、キャリアアップと精神的リフレッシュにも直結する重要な役割を果たしているといえます。