100円のつまようじを1000円で売る方法とは?日本橋「さるや」さんの戦略を読み解く!

Summary

つまようじを1,000円で売るには?!
東京・日本橋の楊枝専門店「さるや」さんは、20本1,000円の爪楊枝を販売。
歴史あるストーリー、高級素材の使用、贈答品としての付加価値が価格の理由。
これ、ビジネスのヒントになる事例ですね!

爪楊枝を20本1,000円で売るには?

突然ですが、あなたは「つまようじ」と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?

日常的に使う消耗品であり、スーパーや100円ショップで数百本入りのものが安価で売られています。

しかし、東京・日本橋には20本のつまようじが1,000円で売られている店があります

それが「さるや」さんという、創業以来300年以上の歴史を持つ楊枝 専門店です。

一見すると「どうしてその値段で売れるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このつまようじにはそれだけの価値があるのです。

本記事では、「さるや」さんがつまようじを1,000円で売ることができるのかを掘り下げていきます。

爪楊枝を1,000円で売るための3つの視点

まずは実際に私が「さるや」さんに行った際のお話をします。

もともと、「さるや」さんの存在は札幌在住の講師業の大先輩に教わりました。

(そのとき、「藤本さん、100円の爪楊枝をどうやったら1,000円で売れるか知ってる?」と今回の記事そのままな質問を受けました…笑)

実際にお店に行って買ってみますと「これはたしかに1,000円でも買いたくなる…!」と実感しました。

それは単なるふつうの爪楊枝ではなく、高級な黒文字であるというだけでなく、思わず買いたくなる工夫が施されていたからです。

「さるや」さんがつまようじを1,000円で売ることができる理由を3つの視点から解説していきます。

1. ストーリー性が価値を生む

「さるや」は日本橋という歴史的な土地にあります。

日本橋の近くには歌舞伎座が位置しています。

この立地が、「さるや」さんに独自のストーリーを与えています。

もともと歌舞伎役者が年末に贈答用として「さるや」のつまようじを購入し、お客様のもとを訪れていたという伝統があるそうです。

このような歴史的背景が「さるや」のつまようじに特別な価値を与えています。

つまり、単なる日用品ではなく、文化や伝統を象徴するアイテムとして位置付けできているわけです。

実際、「さるや」さんの創業は1704年。
江戸時代に当たります。

これだけの歴史と伝統があるからこそ思わず買いたくなるところがあります。

ストーリーとしての競争戦略』という書籍でも指摘されている通り、「思わず誰かに話したくなる興味深いストーリー」は他社との差別化において非常に強力な戦略となります。

「さるや」さんの取り組みは、まさにこの理論を体現していると言えるでしょう。

(実際、「さるや」さんの存在は札幌の大先輩から伺ったわけですし)

2. 付加価値の創出

「さるや」さんの楊枝は、単なる消耗品ではありません。

黒文字(くろもじ)という香り高い高級木材を使い、一本いっぽんが丁寧に仕上げられています。

また、つまようじは桐箱に収められ、フタには歌舞伎役者の隈取りなどがデザインされています。

(歌舞伎役者の人がお得意さんにもっていった、というストーリーとも一致します)

面白いのは、この楊枝には都々逸(どどいつ)が付いている点です。

(都々逸とは7・7・7・5のリズムで読む歌です)

楊枝を使う際に都々逸を見ることができるので、楊枝を使う行為そのものが特別な体験となる仕掛けが施されています。

このように、「さるや」さんの楊枝には機能的な面だけでなく視覚的・触覚的な楽しさが加わっています。

この楊枝には「縁起物」としての価値もあります。

また、使用後も桐箱を飾ったり再利用したりする楽しみまります。

これらが付加価値につながっているわけです。

3. 贈答品・お土産としての魅力

「さるや」のつまようじは、自分用としてはもちろん、贈答品・お土産として人気があります。

特に東京を訪れる観光客やビジネスパーソンが、お土産として「さるや」のつまようじを購入するケースも多いようです。

東京駅から徒歩圏内に位置するため、出張や観光の合間に立ち寄りやすい立地もその人気を支えています。

よく考えれば、楊枝という日常品を贈答用に仕立てる発想自体ユニークですよね。

自分用に1,000円の楊枝を買うのはちょっと高く感じるかも知れませんが、贈答用やお土産用であれば若干 予算を上げて購入するという方も多いと思います。

なので贈答品・土産用としての魅力もあるといえるでしょう。

「さるや」さんから学べるビジネスのヒント!

「さるや」さんの事例は、中小企業や個人事業主が学ぶべき貴重なポイントを数多く含んでいます。

つまり、安価で大量に売るというビジネスモデルではなく、付加価値を高め、価格を上げても購入してもらえる仕組みを作ることが重要です。

特に、

  • ストーリーを作ること
  • 商品自体の品質を高めること
  • 贈答品など特別な用途を設定すること

これらはどんな商品やサービスでも応用可能だといえるでyそう。

私のようにフリーランスや一人社長として活動している人にとっても、自分のサービスに付加価値を与え、競争力を高めるヒントになるように思うのです。

なので、ぜひ東京駅周辺にお出かけの際は「さるや」さんに行ってみるとビジネスのヒントがつかめるのでいいと思いますよ!

「さるや」さんの事例を参考に、自身のサービスや商品に新たな価値を見出してみてはいかがでしょうか?

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