大雪が降るのに札幌が「住みやすい街ランキング」上位に来る謎を三角ロジックによって解明します!

Summary

札幌は大雪が降る上、冬はマイナス10度とめちゃくちゃ寒いです。
にも関わらず「住みやすい街ランキング」の上位に札幌が来ます。
それは三角ロジックで考えると、「住みやすい要素」だけを根拠にしているため
「住みにくい要素」を無視して考えているから、と言えます。
三角ロジックで考えると物事が正確に考えられるようになりますよ!

札幌が「住みやすい街ランキング」上位に来る理由の謎

「札幌って住みやすい街なんだ!」


ニュースやランキングでたびたびこういうフレーズを耳にします。

私は本州から札幌に移住して12年以上経っていますが、この言葉、すごく納得しています。

実際、各種「住みやすい街ランキング」「住みたい街ランキング」では札幌は上位に来ます。

ですが、「雪かきが大変だし、車がないと生活できない」という声も聞くことがあります。

冬の厳しい雪や寒さを考えると、「本当に住みやすいのか?」と疑問を感じる方も多いはずです。

今回は、札幌が「住みやすい街ランキング」上位に来る謎をもとに三角ロジック(クレーム・データ・ワラント)の重要性について考えていきます。

三角ロジックとは?

私は企業・団体職員研修で「ロジカルシンキング」についてお伝えすることがよくあります。

ロジカルシンキングとは論理的な思考方法のこと。

通常の思考方法を一歩深め、より合理的・客観的な思考ができるようになる技術です。

同時にロジカルシンキングを用いて文章を書くとわかりやすい文章を書くこともできます。

ロジカルシンキングにおいて「基本」とされる考え方に三角ロジックがあります。

三角ロジックは、説得力のある議論を構築するための基本フレームワークです。以下の3つの要素で構成されます。

  1. クレーム(主張)
    自分が伝えたい結論や意見のことです。
  2. データ(根拠)
    主張を支えるための事実や統計、観察結果などの具体的な情報です。
  3. ワラント(論拠)
    根拠から主張が導き出されるための論理的な架け橋、つまり「なぜこのデータがその主張を支えるのか」という説明です。

このフレームワークを用いることで、相手にとって納得感のある議論を組み立てられます。

「今日は傘を持っていくべきだ」の説明

この説明においてクレームとデータは比較的理解しやすいです。

例えば「今日は傘を持っていくべきだ」という内容を伝えるとしましょう。

クレーム(主張)は「今日は傘を持っていくべきだ」になります。

データ(根拠)として、たとえば「空に黒い雲が広がっているから」というものが考えられます。

ここだけを見ると、「空に黒い雲が広がっている」(根拠)→「だから傘を持っていくべきだ」(主張)と、主張と根拠がセットになっているのがわかります。

一見すると、これだけでも理論が成立しているように見えます。

では「ワラント」(論拠)には何の意味があるのでしょうか?

ワラントは「なぜこのデータがその主張を支えるのか」を意味します。

いうならば「根拠→主張」を成立させる背景の理論がワラントなのです。

先程の「傘を持っていくべきだ」のワラントは次のようになります。

ワラント:「空に黒い雲が広がっていると雨が降ることが多い」

根拠→主張の背景にはこのワラントが成立しているのです。

このクレーム・データ・ワラントの3つがバランスよく成立する説明をするのが極めて重要です。

札幌が「住みやすい街ランキング」上位に来る理由を三角ロジックで考える

それでは、札幌が「住みやすい街ランキング」で上位に来る理由を、三角ロジックの観点から考えてみましょう。

1. 主張(クレーム)

「札幌は住みやすい街である。」

2. 根拠(データ)

ランキングで挙げられている理由として、以下の点がよく挙げられます:

  • 公共交通機関が充実している(地下鉄、バス網など)。
  • 自然が豊かでアクセスが良い(都市内に広がる公園や周辺の山々)。
  • 食文化が豊富で美味しいものが多い。

これらのデータは「札幌は住みやすい街だ」という主張を支える一部の要素です。

3. ワラント(論理的架け橋)

「交通機関の充実や自然の豊かさ、食文化の豊かさは住みやすさの指標になる」
「住みやすさの指標が高い街は実際に住みやすい」

このように、データと主張を繋ぐワラントが明示されることで、説得力のある議論が成り立つようになります。

問題点:「雪の多さ」という視点が欠けている

…と、ここまで「札幌が住みやすい街だ」という説明を三角ロジックで見てきましたが、実はここまでの札幌の説明には重要な視点が抜け落ちています。

それは「住みやすい街ランキング」の項目には「交通機関」や「自然環境の豊かさ」などがある反面、マイナス要素が考慮されていない可能性があるからです。

例えば札幌は毎年恐ろしく雪が降ります。

気温もマイナス10度。

ここだけを客観的に見れば「住みやすい」とは言えません(笑)

でも、通常の「住みやすい街ランキング」ではマイナス要素の考慮がないケースがあります。

いくら交通機関が発達していて自然環境や観光地が豊富であっても、大きなマイナス要素が抜けているならば正当な評価とならない可能性があるのです。

実際に、札幌では以下のような課題があります:

  • 冬季の雪かきや除雪が生活の負担になる。
  • 路面凍結による事故のリスク。
  • 冬の厳しい気温に対する対策が必要。

もし「住みやすい街ランキング」に「雪の多さ」や「冬の生活のしやすさ」といった項目が追加されれば、札幌の順位は大きく変動する可能性があります。

この視点が欠けているため、ランキングはバイアスがかかっていると考えられます。

三角ロジックを検討すると議論に強くなる!

三角ロジックの発想を持つと、一見正しそうに見える主張に対して冷静な判断が可能となります。

その結果、より深い理解が可能となるのです。

三角ロジックの見直し

なお、「札幌は住みやすい街である」というクレーム(主張)を成立させるには、ネガティブな要素も「データ」として示す必要があります。

その上で、ワラントとして「ポジティブな点・ネガティブな点を比較考量してポジティブな面が高ければ住みやすい街であると言える」という要素が来ることになります。

もう一度示すとこうなります↓

1. 主張(クレーム)

「札幌は住みやすい街である。」

2. 根拠(データ)

ポジティブ面:

  • 公共交通機関が充実している(地下鉄、バス網など)。
  • 自然が豊かでアクセスが良い(都市内に広がる公園や周辺の山々)。
  • 食文化が豊富で美味しいものが多い。

ネガティブ面:

  • 雪が多く冬場の生活が困難である

3. ワラント(論理的架け橋)

「ポジティブな点・ネガティブな点を比較考量してポジティブな面が高ければ住みやすい街であると言える」
「住みやすさの指標が高い街は実際に住みやすい」

…ここまで実際に見てきました。

正直に言えば、私は冬場の生活の大変さを考慮しても「札幌は住みやすい」と考えています。

なので、「札幌が住みにくい」ということを言いたいわけではないので念の為…。

まとめ:三角ロジックを使って議論を深める

今回は「札幌は住みやすい街である」という主張をもとに三角ロジックを学んできました。

三角ロジックを活用することで、説得力のある議論が展開できます。

ぜひ何かを説明する際や説明を聞く際、三角ロジックを意識してみてはいかがでしょうか?

議論に説得力が生まれるだけでなく、新たな視点や改善点に気づくこともできるかもしれませんよ!

ではまた!

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