目次
考えがまとまらないときの対処法。
「研究計画、なにを考えたらいいかよくわからない…」
「仕事で考えがまとまらない…」
私達の日常は「考える」機会が極めて多いです。
ただ、困るのは考えがなかなか深まっていかないということ。
そもそもどう考えたらいいかわからないことも多いのです。
そんなときに意識すべきことがあります。
それは「書くことは考えること」ということです。
今回は、「書くことは考えること」というテーマについて掘り下げ、なぜ書く行為が考えを深めるのに役立つのか、またどのように書き始めるべきかについて解説していきます。
Writing is Thinking
私はふだん文章研修の講師をしている関係上、あれこれ文章術の本を読むことがあります。
『Economical Writing』という経済学部に学ぶ学生向けの文章術の本があります(洋書です)。
この本の中に印象的なフレーズがありました。
それがWriting Is Thinkingというフレーズです。
「書くことは考えること」。
私たちが考えを深めるためには、何かをただ頭の中で思案するだけではうまくいきません。
そういう場合、往々にして同じことをぐるぐる考えるだけで終わってしまうことも多いのです。
そうではなく大事なのは実際に書いていくということ。
特に、仕事や研究の場では自分の思いつくままに書いていくことで自分の思考をまとめることができるのです。
書くことが考えを深める理由
頭の中で考えを巡らせるていると、あれもこれもと思いが湧き出る一方で、それらが混在していきます。
頭がぐちゃぐちゃになり、ついには自分でも何を考えていたのか分からなくなることがあります。
そんな時、役立つのが書くという行為。
書くことには思考を整理し、考えを構造化する効果があるのです。
たとえば、考えを書き出すことで、「なぜこのテーマが自分にとって重要なのか」や「どのようなアプローチを取るべきか」といった、潜在的な問いに気づきやすくなります。
書くことを通して、曖昧な思考が少しずつ具体的に、そして明確になっていくのです。
とにかく書く!適当でもいいから書く!
このときのポイントは適当でもいいから書いていくということ。
別に仕事や研究に関係ない内容でも構いません。
まずは頭の中でモヤモヤと思いつくことをどんどん書いてみると良いでしょう。
モーニングページの効果
人によっては「モーニングページ」というものをやっている人もいらっしゃるかもしれません。
これは朝起きたらノートを開き、思いつくこと・気がかりなこと・思っていることを何てもいいから書き出すという取り組みです。
書き出すうちに心のモヤモヤがスッキリする効果があります。
それだけでなく、書いた内容をぼんやり読んでいると「あ、この内容、仕事に使えそうだ…!」と発見を得ることもあります。
効用を考えず適当に書いていく。
すると書いている間に考えがまとまっていくことが多いのです。
困ったらとにかく書く!
「とにかく何かを書く」という姿勢は、大学院での研究やレポート作成にも非常に効果的です。
研究のテーマやアプローチが決まらないときでも、まずは気になることや考えを記録してみましょう。
あるいは今読んでいる本の印象的なフレーズを書き出してみましょう。
思いつくままに書き出すことが、考えを形にする第一歩です。
一度書き出してしまうと、後から読み返して考えを修正したり追加したりできるようになります。
書いた内容を振り返る中で、「ここはこう書けばもっと分かりやすくなる」「この視点は外せない」など、気づきや修正点が浮かび上がるのです。
こうした見直しの過程で、考えが深まり、まとまりが出てくるのです。
「まず書く」ことの重要性
研究やレポート作成を始める際に、完璧な文章や構成を目指して最初から慎重になりすぎると、手が止まってしまいがちです。
だからこそ、まずは適当でいいから書き始めることが大切です。
「少しテーマからズレているかもしれない…」という思いがあっても、まず書き出してみると、そこから発展して新しい考えが生まれることもあります。
書き始めるための方法としては、以下のような手順を試してみましょう!
- テーマに関する思いつきを書き出す:
気になる単語やフレーズ、関連するキーワードなどをランダムに書き出してみましょう。
最初はまとまっていなくても気にしないでください。 - 箇条書きでリストアップする
:気になる点や調べておきたい内容、意見を書き出す際、箇条書きでどんどん書くとスムーズです。
箇条書きにすることで、あとで整理しやすくなります。 - 簡単な文章で書いてみる:
「どうせ書くなら最初からちゃんと書かないと…」と力を入れすぎず、まずは普段の自分の言葉でざっくりと書き出してみましょう。
書きながら考えが深まる実体験
私自身の経験からも、書き出してみることがいかに考えを深めるか、実感しています。
その例が、このブログ記事。
私は365日まいにちのブログ連続投稿を続けて9年目となっています。
ネタがあろうがなかろうが毎日書いています。
「書かざるを得ない」状況でブログ記事を書く以上、適当でもいいか書き出さないと日々の締切に間に合いません。
適当でもいいから書いていると、「あ、この内容を深められそうだ…」と気づきこともあります。
その結果、1つの記事に仕上がっていくのです。
ブログに限らず、仕事や論文・レポートにもこの手法は有効です。
書くことが思考を整理し、思考を発展させてくれるのです。
書くことが生み出す「内面の声」
書くという行為には、自分の内面の声を引き出す効果もあります。
普段の生活の中では考えを十分に深める時間がとれないこともありますが、書き始めることで自然と自分の内なる思いが表現されることがあります。
書きながら自分の興味や価値観に気づき、今後の方向性や目標も見えてくるのです。
それがキャリアの方向性を考える際にも役立つことでしょう。
また、「書いてみるとこんなに考えていたのか」と驚くこともあります。
(いまから800年ほど前、吉田兼好も『徒然草』で同様のことを言っています)
日常の忙しさに追われると、自分の考えや価値観に気づく機会は意外と少ないものです。
書くことによって、自分が大事にしているテーマや関心が浮かび上がることがあります。
大学院での研究テーマや課題も「書く」から始めよう
大学院で研究テーマを選ぶときや課題レポートを作成するときにも、書くことから始めるのが非常に有効です。
「テーマが決まってから取り組もう」「準備が整ってから始めよう」と考えるよりも、まずはどんどん書いてみる。
こうすることで、自分が考えていることの輪郭が見えてきます。
そこからテーマの焦点がはっきりし、レポートや論文の構成も考えやすくなるでしょう。
ときには「思っていた方向と違う…」と感じることもありますが、それもまた学びの一部です。
多少ズレがあっても、書き続けることで見えてくるものが必ずあるはずです。
まとめ:書くことは「考えを育てること」
書くことは単なる記録ではありません。
自分の考えを発展させ、育てていくための重要なプロセスです。
はじめはまとまらない内容でも、書き続けるうちに考えが整理され、新しい発見が得られることでしょう。
特に大学院での研究や課題に取り組む際には完璧を求めず、まずは書き始めることが大切です。
毎日少しずつでも書き続けることで、自分の考えが磨かれ深まっていきます。
「書くことは考えること」という言葉の通り、書く行為があなたの思考を深めてくれるのです。
ぜひ、書くことを通じて自分の考えを形にし深めていってくださいね!
最初はほんの小さなアイデアであっても、書くことで大きな洞察へとつながっていきますよ!
特にレポートや研究計画書の締め切り前こそ「まずは何かを書く」ことを大事にしてみてくださいね!
「大学院受験の対策方法をもっと詳しく知りたい…」
そういうあなたのために、
「本当に知りたかった!社会人が大学院進学をめざす際、知っておくべき25の原則」という小冊子を無料プレゼントしています!
こちらからメルマガをご登録いただけますともれなく無料でプレゼントが届きます。
データ入手後、メルマガを解除いただいても構いませんのでお気軽にお申し込みください。
なお、私ども1対1大学院合格塾は東京大学大学院・早稲田大学大学院・明治大学大学院・北海道大学大学院など有名大学院・難関大学院への合格実績を豊富に持っています。
体験授業を随時実施していますのでまずはお気軽にご相談ください。
(出願書類の書き方や面接対策のやり方のほか、どの大学院を選べばいいのかというご相談にも対応しています!)
お問い合わせはこちらからどうぞ!
考えがまとまらないときはまず書いてみることが有効です。Writing Is Thinkingという言葉が示すように、書くことで思考が整理され新しい視点が見えてきます。完璧を求めず、適当でもいいので考えを書いてみる。すると研究や仕事に活かせる考えを深められますよ!