目次
「●●してから●●を目指す」と2段階の目標を立てていませんか?
「起業したいから、とりあえずMBAにいって起業について学んでみようかな…」
「定年後、一念発起してオシャレなバーを開店したい…」
これからの自分の生き方・キャリアについて話すことって多くあります。
そのとき「いつか●●をしたい」「将来こういうことをしたい」と話すことが多くあるかも知れません。

このとき「まずMBAで学んだ後、そのあと起業をしたい」「定年退職した後、一念発起してバーを開きたい」と「●●した後、●●をしたい」という流れで説明すること、ないでしょうか?
「まず●●をして、そのあと●●をする」。
この発想、慎重を期しているように見えて実は「遠回り」になっていることが多いです。
「遠回り」することで本来やるべきことができなくなることがあります。
また、そもそも目指している夢が自分が本当に目指したいものでないこともあります。
今回、「夢実現の2段階右折」をテーマに解説していきます!
☆本日の内容は動画でも解説しています。
2段階右折とは?
まず、「2段階右折」という言葉について説明します。
これは、原動機付自転車(いわゆる原チャ)が交差点で右折する際に行う特有の方法です。

原動機付自転車の場合は自動車のように直接右折するのではなく、一度直進して信号をわたった後、方向を変えて改めて右折する、という手順を踏みます。
この方法が採用されている理由は、原動機付自転車が交差点で車と一緒に右折するのは危険性が高いためです。

「夢実現の二段階右折」をしていませんか?
この「2段階右折」という行為は、目標達成においても時折見られます。
本来ならまっすぐに目標や夢を目指せるのに、もう1段階別のものを用意し「遠回り」してしまうことをいいます。
確かに、夢や目標においては2段階右折が必要なものもあります。
例えばあなたが弁護士を目指す場合は「ロースクール受験」をしたあと「司法試験合格」を目指す必要があります。
「ロースクール受験をしたあと司法試験合格をめざす」という2段階右折が必要です。
ですが、多くの場合 不要な場面でも無意識に「遠回り」をしてしまうことが多いのです。

「夢実現の2段階右折」、してしまっていませんか?
目標を達成するためには、計画的で効率的な行動が不可欠です。
ですが夢や目標に向かう過程で、必要以上に回り道をしてしまうことがあります。
本来は直接目指す方向があるのに、わざわざ遠回りして2段階右折しているような状況に似ています。
たとえば、「起業したい」という思いがあっても「いきなり起業するのはリスクが高いから、とりあえずMBAにいって起業について学んでみようかな…」と「先延ばし」にすることがあります。
これが2段階右折の例です。

本当は現段階から副業の形で小さく起業してみると、思った以上に成功できるかも知れません。
また、仮に失敗してみても「どこがうまくいかなかったのか」を検討することで起業成功に繋げられるかも知れません。
ですが、下手に「MBA進学」を入れてしまうと本来成功できたビジネスプランであっても着手に時間がかかったせいで失敗してしまう可能性がでてきます。
時間をかけて2段階右折したせいでチャンスを失ってしまうことがあるのです。
また、「定年後、一念発起してオシャレなバーを開店したい…」というのも「定年」した後に何かを目指すという意味で2段階右折をしているといえます。
定年後にいきなりバーを開いても、それまで飲食業の経験やバー運営のノウハウを持っていなければ待っているのは「倒産」です。

ですが、定年まで待たず、仕事をしながら日曜だけ居酒屋やバーを借りて「1日店長」のような形でバーを開いていれば経験や知識を積むことができます。

また、実際にやってみると「意外と飲食って楽しくない」と気づくかも知れません。
にもかかわらず、定年してからバーを開いたせいで知識・経験がなくて倒産するケースや「やってみてもたいして面白くない」「自分には向いていない」と気づいてしまうケースが多くあるのです。
よく「じっくり考えてから取り組む」「満を持してはじめる」人が多くいます。
この考えの反映が「夢実現の2段階右折」にあらわれています。
そうではなく、「とりあえず今できることをやってみる」「小さく始めてみる」という姿勢が重要なのです。
ここからは私の「失敗談」をお話します。
前職の高校教員時代、「高校教員を辞めたら独立してバーを経営したい」と思っていた時があります。
そんな折、友人から声をかけられ日曜日にイベント的にバーを運営することになりました。
数回やってみると、飲食業の大変さと集客のキツさを実感するようになりました。
「ああ、バー運営って自分に向いていなったんだ…!」とそのとき初めて実感しました(笑)
もし私が「満を持して」高校教員を辞めてバーを開業していた場合、悲惨な人生になっていたように思います…。
つくづく、「小さく始めてみる」ことの大事さを実感した次第です。
ビジネス界ではリーン・スタートアップは「普通」です。
ビジネス界、特に起業界隈では「リーン・スタートアップ」という言葉がよく言われています。
リーン・スタートアップとは小さく始め、実際のお客様の反応を見ながら事業を修正していくやり方の事をいいます。
リーンスタートアップとは、できるだけ少ない費用や手順で最低限の製品を作り、顧客の反応を繰り返し確認することで方向性を定め、ビジネスを無駄なく回していくマネジメント手法のことです(https://wework.co.jp/contents/knowledge/case230)
「起業したい」のであれば、いまの段階から「週末起業」のような形で仕事をしながら副業的に仕事をしてみればいいのです。
「バーを自分で経営したい」のであれば、いまの段階から日曜休みの店舗を1日だけ借りたりレンタルルームを使ったりして仲間に対して「お試し」でバーを運営してみたらいいのです。
やりたいことがあるなら、遠回りすることなく、小規模でいいからまずやってみる。
そうしてみることが今後につながるのです。
まっすぐ進むことの重要性
慎重な準備や判断が求められる場面も確かにあります。
ですが、それが「やるべきこと」を後回しにする言い訳になってしまうと、いつまで経っても目標にたどり着けないのです。
(「いつか起業したい」が口癖の人、いませんか?)
私はよく「夢実現の2段階右折はやめましょう!」と言っています。
人生の時間は限られています。
そのため、目標に向かって「まっすぐ」進むことが非常に重要です。
2段階右折をする時間や労力を削減し、その分を目標達成に向けた効果的な行動に充てることが肝心なのです。
具体的な行動を始めることが最初の一歩であり、目標に向けた進展に必要な重要なステップです。
まっすぐ進むための3つのポイント
それでは、どのようにすれば「2段階右折」をせずに、まっすぐ目標に向かって進むことができるのでしょうか?
ここで、3つのポイントをご紹介します。
- 目標を明確に設定する
まず、最初に行うべきは、自分の目標を明確にすることです。
ゴールが曖昧なままだと、途中で迷いが生じ、結果として「2段階右折」のような遠回りをしてしまいます。
そのため、達成したいこと、そのために何が必要かを具体的に考え、計画を立てましょう。
ちなみに「何をしたいかわからない」という方は、「自分は何をしたいのか」を自己分析するところから始めてみるのがおすすめです!
こちらの記事を参考に、適性診断を行ってみてください。
自分の夢や目標はほっておいても見つかりません。
探す努力をしていきましょう! - 優先順位を明確にする
目標に向かう過程で、多くのタスクが発生することもあるでしょう。
しかし、すべてに手を出してしまうと、どれも中途半端に終わる可能性があります。
重要なことを最優先にすることで、必要な事柄に集中することができます。
無駄なタスクや時間がかかる手順は極力避けるよう心掛けましょう。 - 即行動に移す
最も大切なのは、思い立ったら即行動に移すことです。
「準備が整ったら」「もう少し考えてから」と後回しにしていると、「2段階右折」のような遠回りをしてしまいがちです。
思い切って最初の一歩を踏み出し、その過程で学びながら進むことが、目標達成への最短経路となります。
結論、夢実現に向けて遠回りする必要はありません!
「2段階右折」は交通ルールとしては必要です。
ですが、夢や目標の実現においては遠回りをする必要はありません。
むしろ、目標に向かってまっすぐ進むための計画を立て、余計なプロセスを省いて最短ルートを選ぶことが重要です。
もし、今の自分が「2段階右折」をしていると感じるなら、そのルートを見直し、目標に向けた最短の道を探してみてください。
このポイントを意識しながら、一歩ずつ着実に進んでいきましょう!

☆今後のキャリアについての相談も受け付けております。
まずは気軽に体験授業から始めてみてください。
お問い合わせはこちら。
原動機付自転車に乗る時、一度向こう側にわたってから再度右折するという「2段階右折」をします。キャリア形成においても「まずMBAに行ってから起業する」「定年したら一念発起してバーを開業する」など、遠回りする「2段階右折」をしていること、多くないでしょうか? 大事なのは今できることでいいから小さく始めるという、最短ルートで夢・目標に取り組むこと。直接的な夢実現に取り組んでいきませんか?