目次
「その選択、もったいなくない?」
「せっかく積み上げてきたキャリアを、どうして捨てるの?」
「そんなにいい仕事をやめてまで大学院に行く意味ってあるの?」
人から見たら順風満帆にしかみえない生き方をしていた人が、突如 人生を大きく切り替える。
こういうケース、時折あります。
たとえば首都圏でバリバリ仕事をしていた人が、突如仕事をやめて地方に移住することがあります。
具体的には東京の大企業で安定した地位を得ていた人が、ある日突然辞表を出し、田舎の町役場や地域おこし協力隊として働き始めるケースも時折あります。
また、第一線で仕事をし大きな実績を遂げていた人が急遽 仕事をやめて「弁護士になるためロースクールに行く」などという決断をすることもあります。
こういうとき、「え、そんなキャリア選択、めっちゃもったいないのでは?」と思うことはありませんか?
年収1,000万円を捨てて落語家に入門した桂宮治。
例えばテレビ番組の「笑点」に出ている桂宮治さんの前職はセールスマンであり、当時トップの成績を誇っていたといいます。
収入も1,000万円を越えた状態。
結婚のタイミングでそんないいキャリアをすべて捨て、落語家に入門したといいます。

こういう「キャリア捨て」とも言える決断、傍から見ると「もったいない」と思ってしまいます。
ですけど、同時にこういう思い切った決断をしている人を見ると「憧れ」を感じるときもありませんか?
今回は「キャリアを捨てる勇気」の重要性をお伝えします。
「自分を安売りする」ことの意味
株式会社リクルートから公立中学校の校長先生になった人物に藤原和博さんがいます。
当時始まったばかりの民間人校長に挑戦したことも興味深いですし、校長として新たな取組を行っていったことで一躍 注目されました。

現在も教育関係の分野で活躍なさっている藤原和博さん。
藤原さんは著書の中で「自分を安売りする勇気」の大事さを述べています。
一見、挑発的な言葉に聞こえますが、そこには深い意味があります。
たとえば年収1,000万円の仕事から、年収500万円の仕事に転職したとします。
単純に見れば「500万円の損」です。
ですが、その瞬間何もしていなくても「500万円分の価値を提供できる人」として新しい世界に踏み出したとも言えます。
周りの人にも「あの人はすごい人だ」というメッセージが伝わります。
自分を安売りするからこそ、その差額が価値になるわけです。
このとき、「年収500万に下がるならやりたくない」と言ってしまうと、新しいことにチャレンジできなくなります。
年収が1,000万円より上がることにしかチャレンジ出来ない場合、選択肢の幅が小さくなってしまうのです。
つまり、自分を安売りするとは「価値を手放すこと」ではなく、「可能性を広げること」なのです。
一度自分を安売りしてみると、今まで閉じていた扉が開く側面があるのです。

転職で給料ダウンしやすいという事実
ちなみに、転職によるキャリア形成を目指す場合、「転職によって(一時的であれ)給料が下がる可能性が高い」という事実を認識しておく必要があります。
転職する場合、収入が下がる事が多いのです。
これを意識しておかないと転職に挑戦できなくなります。
ただ、たとえ給料が下がったとしても、転職により新しい挑戦をすることができます。
これまでと違うやりがいを得たり、新たな場所で輝いていたりするわけです。
だからこそ、「自分を安売りする」発想がないと転職にも挑戦できなくなってしまうのです。
お金ではなく、「軸」で考える転職
「キャリアアップ=給料アップ」と思い込んでしまうと、本質を見誤ります。
確かに給料は生活の基盤ですが、仕事の満足度はそれだけでは決まりません。
「自分の価値観」「成長の方向性」「社会との関わり方」。
これらの軸を見失うと、どんなに高収入でも心が疲れてしまいます。
私自身、前職で高校教員として働いていた頃、必ずしも待遇が良い職場ではありませんでした。
公立学校に比べ給料は良くないですし、朝から晩まで働き詰めでした。
公立学校に勤めていた方がよほど安定していたでしょう。
それでも、今となって当時の私はその選択をして良かったと思っています。
生徒と向き合い、教育の意義を肌で感じられた時間は、何ものにも代えがたいものでした。
その経験がいまの塾経営や研修講師としての仕事にもつながっているのです。

「キャリア捨て」とは、自分を取り戻すプロセス
キャリアを積み上げていく過程では、誰もが「上へ」「前へ」と進もうとします。
しかし、常に上り続ける人生には限界があります。
どこかで「このままでいいのか」と立ち止まる瞬間が訪れる。
その時に勇気を出して方向転換できるかどうかが、キャリアを大きく左右するのです。

傍から見たら「キャリア捨て」しているように見えることも、実はキャリアを「育て直す」行為でもあるのです。
長い人生のなかで、一度リセットするタイミングを設ける。
それによって、肩書きや年収という「外的評価」から離れ、自分が本当に大事にしたい価値に気づく事もできるのです。
実際、仕事をやめて大学院に進学する社会人の方が時折いらっしゃいますが、これも一種の「キャリア捨て」になります。
一度仕事をやめ、大学院で別のあり方を研究する。
そうすることで大学院修了後の新たな飛躍につなげていくこともできるのです。
「捨てる」ことでしか見えない世界
現在 地方で働いている人たちのなかには、いわゆる「エリート」なキャリアを自ら手放した人も時折いらっしゃいます。
東京のコンサルティング会社や大手銀行でバリバリ働いていた人が、今は地方で農業や地域プロジェクトに携わっているケースも実際あります。
収入だけを見れば確かに下がったかもしれませんが、日々の暮らしの中で感じるやりがいや、地域との関わりを感じる中で豊かさを手に入れている人も実際にいます。

「給料が下がる=価値が下がる」ではない
キャリアを考えるとき、ついつい「お金」だけを基準にしてしまうことがあります。
そのため、年収が上がれば「成功」、下がれば「失敗」と決めつけていることも多いかも知れません。
でも、これはあまりに単純化された見方です。
給料が下がっても、その人の経験・スキル・信頼が失われるわけではありません。
むしろ、自分を安売りして新しい環境に飛び込むからこそ、そこに新しい価値を見出せるのです。
キャリアの価値とは「どれだけ稼ぐか」ではなく、「どんな影響を与えるか」です。
この視点に立つと、たとえ一時的に報酬が減っても、それは「投資」と言えます。
自分の成長に再投資する期間であるともいえるのです。
それに、たとえ給料が下がったとしても別の価値を手に入れられているなら、それはキャリアアップとも言えるわけです。
たとえば、年収は下がったけれど裁量が増えた。
勤務地は地方になり年収も下がったけれど、家族との時間が増えた。
こうした“下がりながら上がる”キャリアは、これからの時代にこそ価値を持つのではないでしょうか。
つまり、「キャリア捨て」は単なる後退ではなく、新しい上昇の始まりともいえるのです。
「他人のキャリア」ではなく「自分のキャリア」を生きる
私たちはつい他人と比べてしまいます。
同級生が有名企業で働いている、友人が昇進した――。
そうしたニュースを耳にするたびに、「自分は遅れているのでは」と焦りを覚得ることもあるかも知れません。
ですが、自分の人生の主役は自分自身です。
他人がどう言おうと、自分が納得できるならそのキャリアが正解だと言えるのです。
「キャリア捨て」とは、他人の評価軸を手放し、自分の軸を手に入れることでもあります。
それは勇気のいる決断ですが、同時に最も人間的な選択でもあります。
ちなみに私も私立高校教員という割と安定したキャリアを「捨て」、独立・開業というリスキーなキャリアを選択しました。
結果的に時間の自由ややりがいを得ることができて挑戦してよかった、と今も思っています。
▼「地方で働く」という新しい選択
ちなみに、都心部から地方に移動するのも「キャリア捨て」の定番パターンです。
東京都心部でやってきたことを地方で活かしてみることで新たな活躍の舞台を作ることもできます。
また都会では見えなかったものが、地方では見えてくることも多くあります。
私ももともとは北海道に何のゆかりもない人間でしたが、仕事を機に札幌に来て価値観が変わりました。
東京都市圏と違った魅力が札幌にあり、そこで多くを学ぶことが出来ました。
都心部での仕事で疲弊している場合、地方に転職してみることで価値観も変わり違う生き方を試すこともできるのです。
まとめ!「キャリア捨て」は、人生を豊かにする再構築
これまでの順調なキャリアを「捨てる」という決断。
これ、ネガティブに感じるかもしれません。
ですが、これはむしろ「新しいキャリアを創る」チャンスでもあるのです。
これまでの延長線上にない選択をするからこそ、人生は広がります。
他者から見た「安定」よりも自分で「納得」できるキャリア。
給料や肩書きに縛られない、自分らしい生き方。
これを手に入れるきっかけが「キャリア捨て」でもあります。
なので「キャリアを捨てる勇気」を持ってみるのも良いかも知れませんね!
そこから新しい世界が開けることも多くありますよ!

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「キャリアを捨てる勇気」は、実は新しい可能性を開く第一歩です。年収や肩書きを手放すことは一見もったいなく見えても、「自分を安売りする勇気」によって新しい扉が開きます。給料が下がっても得られる学びや自由、やりがいは何ものにも代えがたい価値です。他人の評価ではなく、自分の軸で生きること。それこそが本当のキャリアアップです!