大学院はキャリアアップ・キャリアチェンジ両方に役立つ!社会人必勝の大学院活用法4タイプを紹介します!キャリアアップを科学する31

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大学院進学はキャリアアップにもキャリアチェンジにも非常に効果的です。専門性を高め、未経験分野へ挑戦する際にも役立ちます。資格取得や新たな知識を得ることで、自分のキャリアを強化できます。キャリアを見直したい方は、大学院進学を選択肢に入れてみてください!

キャリアアップを考えたなら大学院に行くべき理由!

「いまの仕事、自分に合っていないかも…」
「転職したい…」

そういう思いから自分の職業キャリアを見直す人が多くいらっしゃいます。

ここまで私のブログでは「キャリアアップを科学する」というシリーズ内で職業キャリアの考え方をお伝えしてきました。

  ☆キャリアアップを科学する

キャリアを見直す際、多くの人が「次は何をしたらいいのだろう?」と考えます。

その際、イキナリ転職をしてもうまくいきません。
それは知識や技能といった専門性が不足していることも多いからです。

特に未経験の分野に挑戦する場合、
「なぜあなたはこの仕事を目指すのか」「本当にこの仕事でやっていけるのか」
と聞かれた時、面接官が納得する回答をする必要があります。

これがなかなか難しいのです。

そんな時こそ考えるべきことがあります。

それが「大学院進学」です。

実は、大学院進学はあなたのキャリアを考える際に非常に有力な選択肢です。

なぜなら、大学院はキャリアアップとキャリアチェンジ両方に有効なツールとなるからです。

以下、大学院がキャリアアップとキャリアチェンジを図る上で有益なツールとなる理由について説明いたします。

キャリアアップとキャリアチェンジの違いを解説します!

まずは前提として、「キャリアアップ」と「キャリアチェンジ」の解説をしていきます。

どちらも似た言葉ですが微妙に違っています。

キャリアチェンジは未経験の業界・業種への転職

キャリアチェンジという場合、これまでとは違う未経験の業界や業種へ転職するケースを言います。

例えば、これまで自動車販売の営業をしていた人が学校教員を目指すなど全く違う分野に転職する場合が当てはまります。

でも、たとえば自動車販売の営業をしていた人が今度は保険の営業をするケースもありますよね。
このときは営業職という共通点があります。

こういうふうに全く違う業界であっても同じような業種に転職する場合も「キャリアチェンジ」と呼ぶことが多いです。

キャリアアップは同じ業界・業種内での転職・昇進・昇給

一方、キャリアアップという場合は同じ業界・業種内で転職・昇進・昇給をするケースを指すことが多いです。

ここまで、キャリアアップとキャリアチェンジについて定義を見てきました。
ただ、一般的には「キャリアアップ」というとき、本来のキャリアアップの定義だけでなく、キャリアチェンジの意味合いも入れて使うことが多いです(下の図の広義での定義)。

図にすると次のようになります↓

これらを頭に入れて次の内容を読んでみてください。

大学院はキャリアアップ・キャリアチェンジ両方に役立つ!

研究者の山内祐平さん・中原淳さんの著作に『社会人大学院へ行こう』(NHK出版 2003年)があります。

社会人の大学院進学について解説した本としては比較的初期のものになります。

この本の中では社会人が大学院に行く際の主なタイプ分けが描かれています。

社会人が大学院を目指す事例が4つのタイプに分けて分類されているのです。

(注 『社会人大学院へ行こう』では5パターンに分けていたのですが、4つに整理し直しました)

一度みてみましょう。


タイプモデルプロフィール希望専攻志向イメージ大学院に求めること目標
キャリアチェンジ派120代後半から30代 入学目的で仕事を退職人文科学専攻現状不満 何か物足りない生活 変わりたい自分 夢の実現人生の新しい方向を探るために 本格的に専門分野を学び資格を取得する臨床心理士など

キャリアチェンジ派
220代後半 入学目的で仕事を退職自然科学・社会科学専攻就職氷河期で不本意な就職 現状への不満大 人生のやり直し研究者になる研究者として大学に残る
キャリアアップ派320代後半-40代 フルタイムで働いている
※業務免除(全/一部)で派遣されるケースも
社会科学専攻できるビジネスパーソンになりたい そのために自分に投資して付加価値をつけたい本格的に専門分野を学ぶことで社外でも通用する力を身につける 視野を広げるMBA取得 ベンチャー起業

キャリアアップ派
30-40代
※業務免除(全/一部)で派遣されるケースも
教育分野専攻・看護分野専門職としてのステップアップ 管理職へのステップアップ本格的に専門分野を学ぶことで業務に活かす教員専修免許取得
専門看護師取得

(山内・中原2003:21頁を元に筆者が追記して作成。ビジネスマンをビジネスパーソンに変更した)

社会人の大学院進学4パターンを徹底解説します!

先程の4タイプをもとに、社会人の大学院進学をいまから分類していきます。

タイプ1 大学院進学で資格取得→転職パターン(キャリアチェンジ

タイプ1は大学院で資格を取得し、キャリアチェンジを目指すパターンです。

仕事に追われる毎日に不満を感じている…。
何か物足りない感じがする…。

そういった漠然とした思いから「自分の生活を変えたい」と決意し、思い切ったキャリアチェンジを志向して大学院に進学するというパターンです。

大学院進学をすることで取得できる資格には心理分野では臨床心理士、経営分野ではMBA(経営管理修士)などがあります。
レベルは高いですが弁護士などになるためのロースクール進学もここに当てはまります。

また、大学院進学をした際必要な単位を修得すれば教員免許なども取得できます。

ほかにも大学院に行くことで取得しやすくなる資格に公認会計士税理士があります。
会計大学院(アカウンティング・スクール)に行くと公認会計士や税理士試験の一部免除が得られるからです。

こうやって人生の新しい方向を探るために本格的に専門分野を学び資格を取得するという目的に大学院進学は活用できるのです。

タイプ2 大学院進学→研究者パターン(キャリアチェンジ

タイプ2は一般企業や公務員での仕事をやめて「大学院で研究者を目指す!」というパターンです。

大学院は本来 研究者養成のための場所。
研究者養成の「本流」は大学卒業後そのまま大学院に進学する、というケースなのでタイプ2は本来の研究者養成に近いパターンであるといえるでしょう。

(大学からそのまま大学院に進学するのを「ストレートマスター」と言います。
タイプ2はストレートマスターとならずに就職し、再度研究者を目指して大学院に戻ってくるパターンであるといえます)

一度 企業や行政で働いてから再度研究者を目指すという点でセカンド・チャンス型、とも言えるルートです。

社会人経験を経て研究者になることは、研究の視野も広がるので良い点も多いです。

…ただ、このルートを使う際は「就職口」がネックになります。

何を隠そう、少子化&人口減少でいま大学の研究者という就職口が極めて少なくなっています。
なので仕事の見つけやすさでいうと「茨の道」と言えてしまうルートとなっています。

ですが、例えば定年退職直前に大学院に行き、「定年後は非常勤でいいから大学生に対して授業をしたい」という方にはオススメできるプランです。

(非常勤講師で良いのであれば就職口は見つかります。正規採用の口を見つけるのはかなり難しいです…)

タイプ3 MBAでキャリアアップパターン(キャリアアップ

タイプ3は仕事をしながらMBA(経営管理修士)を取得を目指すパターンです。

「できるビジネスパーソンとして経営学の知識を身に着け、社内での昇進・昇給を目指したい!」

「転職したい!」

そういった人にオススメのルートとなっています。

私の経営する「1対1大学院合格塾」からMBA取得を目指す人はたいていこのパターンに当てはまります。

このパターンのいいところは、MBAコースで出会った人の紹介で実際に転職が実現したり、MBAコースで学んだ知識を元に新プロジェクトを担当することになったりと実際のキャリアアップが実現しやすいところ。

もちろん、違う業種への転職も成立することがあるのでキャリアアップだけではなくキャリアチェンジも実現しやすいコースでもあります。

場合によっては、企業から派遣の形でMBAに進学できるケースもあるので目指してみるのもいいかも知れません。

タイプ4 教育職員専修免許状・専門看護師資格取得パターン(キャリアアップ) 

タイプ4は大学院進学によって専門資格を取得するパターンです。

タイプ1と似ていますが、タイプ1が未経験の分野にキャリアチェンジするのに対し、タイプ4は現職教員や現職看護師の方が自身の専門性を深めキャリアアップするために進学するという違いがあります。

通常、教員免許も看護師免許も学校を修了することで取得が可能です。

ですが、大卒で取れるのは教員免許でいうと「1種免許状」、看護師免許でいうと「正看護師」の免許状のみです。

(看護師の場合、専門学校でも正看護師の資格取得が可能です)

大学院修士課程を経ることで「教育職員専修免許状」や「専門看護師資格」を取得することを目指すのがタイプ4となっています。

※専門看護師資格は大学院修士課程修了後に行われる試験に合格することで取得可能です。

このように現職の専門性を資格取得によって高めるというパターンとなっています。

実際、教育職員専修免許状も専門看護師資格も、持っていることで昇格や転職が成功しやすくなるという良さがあります。

職場によっては進学のために業務の全部/一部免除をしてくれるケースもあるようです。

ぜひ、これらの資格取得を目指すことで専門性を高めてみてはいかがでしょうか?

(タイプ4には、行政職の人が「公共政策大学院」に入るなどのパターンも含まれます)

大学院進学はキャリアアップにもキャリアチェンジにも適した制度!

さあ、いかがでしょうか?

この4パターンから言えるのは、大学院進学はキャリアアップにもキャリアチェンジにも適した制度である、ということです。

一度ご自身がどのタイプに近いかを分析してみた上で、自分のキャリア展望に大学院進学を役立ててみてください。

なお、私が経営する「1対1大学院合格塾」はのべ200名を超える受講生の志望校合格を導いてきた実績を持っています。

体験授業のなかでキャリア相談をお受けしていますのでぜひお気軽にお問い合わせください。

 お問い合わせはこちらからどうぞ。

ではまた!

☆好評の「キャリアアップを科学する」シリーズ、こちらからご覧ください。


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