目次
官僚のリアルがわかる!『官僚たちの夏』
先日、『官僚たちの夏』を読みました。
作家・城山三郎さんが書いた職業小説の
名作です。
通産省(現 経済産業省)に務める官僚が、
法案成立のため熱い志を持って
日夜深夜まで業務と議論に明け暮れる小説となっています。
政治家からの横槍をどうやって避け、
逆にどうやって政治家に働きかけるかなど
スリリングな駆け引きも楽しめます。
本書はなんどもドラマになっていますし、
本書を読んで官僚を志した人も
たくさんいると言われています。
…いま読むと、超過勤務とパワハラで
こういう世界観が成立しにくくなっていますが、
「日本をいい国にしたい!」
「自分たちが日本を支えているのだ!」
という思いを持った官僚たちの姿を目にすると
胸にグッと来るものがあります。
(安易にハッピーエンドで終わらせないところが
本書の味わいを深めています)
☆『官僚たちの夏』の詳細とお求めはこちら。
公共政策大学院にいるだけだとわからないこと。
ところで、私は仕事をしなら
北大の公共政策大学院に
通っています。
研究の対象はまさに「公共政策」という部分。
この大学院では
政策が作られ実行され、
修正されていく一連の流れを
研究しているわけです。
実際に国家公務員として
政策を作っている人たちの話を本書で読んでいると
とても勉強になります。
政策の場面において法律の条文1つ作るのにも
利害関係者との調整が必要ですし、
政策趣旨や政策目標も論理的に説明する必要があります。
他の省庁などとのすり合わせのほか、
法令審査会での議論なども必要となります。
私、本書を読むまではこういうプロセスがどうも
「抽象的」にしか理解できませんでしたが、
実際に主人公たちが
政策実現に向け右往左往し
下げたくない頭を下げたり
交渉したりするところを見ると
「政策を作るって大変だな…」
と改めて実感しました。
公共政策大学院に通うなら『官僚たちの夏』を読め!
私同様に公共政策大学院で学んでいる方や
入りたい方、
未読であれば『官僚たちの夏』、
読んでみるのをおすすめしますよ!
政策実現の流れが一度で頭に入りますので。
今回のポイント
イメージづくりのため
職業小説・職業マンガを読もう!
職業小説・職業マンガでその分野のイメージをつかもう!
政策という抽象的な存在にも
作っている人・
日々努力している人がいます。
その存在を認識するのに
『官僚たちの夏』はいい作品です。
探してみますと、
どの分野にも『官僚たちの夏』のような
職業小説や職業マンガがあります。
これらを読んでおくと、
その分野のイメージが膨らみます。
例えば医者や医療界を知るには
『ブラックジャックによろしく』がいいですし、
薬剤師ですと
『アンサング・シンデレラ』がいいでしょう。
私が所属する塾業界
(ただし中学受験のみ)については
『二月の勝者』がいいですし、
政治家でしたら『小説 吉田学校』も
いいかも知れません。
これらを読むと
理解が深まりますし、
自分の勉強・研究が進んでいくのです。
その分野の
空気感やリアリティの理解も深まるはずですよ!
本もマンガもしんどい時は…?
ただ、
「本を読むのもマンガを読むのもしんどい…」
という人もいらっしゃるかも知れません。
そういう方は
これらを元にしたドラマや映画を観るのが
オススメです!
ちょうど今回名前を出した作品は
いずれもドラマなり映画なりになっているので
気軽に見れて面白いはずです。
ぜひイメージづくりのため、
職業小説・職業マンガ、
読んでみてくださいね!
ではまた!
Digest!
先日、城山三郎さんの『官僚たちの夏』を読みました。熱い志を持つ官僚たちの姿が胸にグッときました。本書、公共政策大学院に進学を考える人が読むと理解が深まる良書です。
他の分野でも職業小説や職業マンガがあるので読んでみるのをオススメします!