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指導教員を正しく使う!人格的に優れている必要性は必ずしもない
大学院で研究を進める上で指導教員はとても重要な存在です。
それは大学院修士課程では基本的に指導教員と1対1で関わるなかで修士論文の完成を進めていくことになるからです。
指導教員との関わり方によって、大学院の価値は大きく変わります。
そのため私が経営する1対1大学院合格塾でも「指導教員との関係は大学院修士課程を修了するのにめちゃくちゃ大事です!」とお伝えしています。
可能であれば大学院受験前に研究室訪問することを呼びかけているのも、指導教員との関係を良くすることが大学院を価値的に過ごすうえで必要不可欠だからです。
しかし、時折「指導教員は人格的に優れていないといけない」と思い込んでいる方がいます。
もちろん、大学院の指導教員には人格的にも識見的にも優れた研究者がいます。
ですが、そうでない人ももちろんいます。
下手に「指導教員は人格的に優れていないといけない」と期待していると、そうでなかったときの失望が大きいのです。
指導教員に必要な資質は人格の良さよりも研究を進めるための知識や指導力です。
いうならば指導教員を「指導してくれるロボット」として捉え、人格よりも指導能力・知識の有無で考えるほうが有効なときも多いのです。
今回は「指導教員を正しく使う」ための視点についてお伝えします。
指導教員の役割を理解する!
重要なのは大学院における指導教員の基本的な役割を正しく理解することです。
指導教員は研究の方向性を定め、適切な指導を提供することが求められます。
具体的には、次のような役割を担います。
- 研究の方向性やテーマの設定支援
- 論文執筆や発表の指導
- 必要な研究技術やリソースの提供
- フィードバックやアドバイスを通じた研究の促進
この役割において重要なのは、教員が学問的に優れ、学生が研究を進めやすくするための具体的な指導ができるかどうかです。
つまり、人格の良さや人間関係の親密さが最優先ではないのです。
場合によっては人格は壊滅的であっても研究を適切に指導できる能力だけを評価してその先生のもとで修士論文を執筆する、というのも必要かもしれません。
ともあれ、指導教員に最初から人柄の良さや人格を期待しないほうが無駄なストレスを減らすことができるでしょう。
逆に言えば、人間的に「いい人」であったとしても、大学院の修士論文の指導ができない人は「ダメ教員」とも言えます。
指導教員の指導力を、先輩やゼミ生から調査する!
時折いるのは、自身の研究はめちゃくちゃ優れた業績をできていても、大学院生に対する研究指導が壊滅的にできない教員です。
指導ができないので「なんでこんなこともできないの?」とパワハラ的な言動をすることになります。
ここで考えるべきことは、この教員はなにもパワハラをしたいからしているわけではなく素で「なんでこんなこともできないの?」と言っているケースがある、ということです。
大学院の教員って概して勉強ができる人が多いので、勉強ができない人のことがよくわからないケースがときおりあります。
重要なのは、指導教員の能力を大学院生自身が適切に見極めることです。
修士論文を本格的に執筆し始める修士2年生まででしたら指導教員の変更ができることもあります。
まずは大学院に入った後、先輩や同期から大学院の教員に関する情報を集めてみるといいでしょう。
すべてを完璧に求めない
指導教員も人間であり、すべての面で完璧であることは期待しすぎです。
時には、コミュニケーションが難しいと感じたり、意見の違いが生じたりすることもあるでしょう。
しかし、これらの問題は研究そのものに大きく影響しないことも多いです。
むしろ、指導教員との関係は「研究を進めるためのパートナーシップ」と捉えることが大切です。
教員に対する過度な期待を減らし研究に集中することで、指導教員との適切な距離感を保つことができます。
自分の成長を最優先に考える!
人格的な優劣にこだわらず、指導教員とのやりとりの中でいかに自分が成長できるかが鍵です。
教員がどれほど優れた指導者であっても、自分から学びを深めようとしなければ大きな成果は得られません。
逆に、教員との間に意見の相違があったとしても、それを自己成長の機会と捉えることも重要です。
大学院を修了した社会人の方に聞いてみると「大学院時代、なんども指導教員に研究の方向性をダメ出しされて心折れそうだったけど、やりきって本当に良かった」という意見をよく聞きます。
正しく批判を受け止める!
学問の道はそんなに気楽な道ではありません。
学問において、批判はつきものです。
重要なのは研究内容について批判されているときに「これは研究内容についてだけ批判されているのであって、私の人格が批判されているわけでない」と自分に言い聞かせることです。
日本語は主語をあいまいにするという特徴があります。
「この研究、ここがダメ!」と言われているときも、ヘタをしたら「あなたの人格が間違っている」と言われているように聞こえてしまうことがあります。
「うわ、いろいろ批判されて辛いな…」
そう思ったときこそ、「研究内容が批判されているだけであって、自分の人格は一切批判されていない」と自分に言い聞かせるようにしてください。
無駄に傷ついていても時間の無駄です。
さっさと大学院を修了するため、研究に反映していきましょう!
修了してしまえばすべてがいい思い出に変わるはずです。
時折、研究内容だけでなく「だからお前はダメなんだ!」と人格否定をしてくるケースもあるかもしれません。
このときも「教員はああ言っているけれど、あんな教員なんかに自分の人格をとやかく言われる覚えはない」と聞き流すほうが良いでしょう。
聞き流し、研究に必要なところだけをアドバイスとして受け止めて粛々と研究を進めていくほうがいいでしょう。
指導教員にあなたの人格を批判する権利は一切ないのです。
もちろん、悪質な場合は次で示す対応を取ることもオススメです。
問題が生じた場合の対処法
時には、指導教員との関係がうまくいかないこともあるかもしれません。
そうした場合は以下の対処法を試してみましょう:
- 冷静なコミュニケーション
感情的になる前に、冷静に問題を話し合いましょう。
指導教員も忙しいため、互いの認識にズレがあることも多いです。 - 第三者のアドバイスを求める
他の教授や学内の相談窓口に相談するのも一つの手です。
第三者の視点が問題解決につながることがあります。 - 大学院への過度な期待をやめる
大学院は「研究機関」であって「教育機関」の機能がメインではありません。
一から教えてもらうのを期待する場所ではないのです。
まずは自力で研究の仕方・論文の書き方を本で読んで調べてみるのも重要です。
「自力でも修士論文を書いてみせる!」という熱意で取り組むことで指導教員の問題を解決させることも可能となります(修士論文さえ書けていれば指導教員としては卒業させざるを得ません)
修士論文の書き方や研究の仕方について、1対1大学院合格塾では修士課程在学中の方への講義も行っています。
体験授業も随時実施中なのでお気軽にご相談ください。
まとめ
大学院においては指導教員に人格的な優秀さを求めるよりも、研究指導における具体的な役割を最大限に活用することが重要です。
指導教員を研究のパートナーと捉え、指導教員の指導を活かしながら、自分自身の成長につなげていきましょう!
学問なので時には批判を言われることもありますが、「これは研究内容について批判されているだけで、自分の人格が批判されているわけではない」と心がけながら対応していくのが修士論文を書く上で重要になってきます。
修了してしまえばすべてがいい思い出に変わります。
指導教員への過度な期待を捨てて、修士論文完成に取り組んでいきましょう!
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【指導教員を正しく使う方法】大学院で指導教員に人格の良さを期待する必要はありません。大切なのは、研究を適切に指導できる能力や知識です。人間関係にこだわりすぎず、指導を最大限に活用して自分の成長に集中しましょう。問題があれば冷静に対処し、研究を進めることが最優先です!