企業は次のキャリアのための学びの場。独立希望者をも惹きつける企業に人は集まる!

藤本研一
Digest!
リクルートという会社は途中でキャリアチェンジして活躍OB・OGの多い企業です。
OB・OGと関わりながら新たなイノベーションも次々生み出しています。
 
「働き手不足」と言われる時代、中途で独立する人材すらも惹きつける魅力が求められていると言えます。

株式会社リクルートの文化

リクルートという会社があります。

(株式会社リクルート・ホールディングス)


もともと大学新聞において
大学生に求人情報を伝えるところから始まったのが
このリクルートという会社です。

(大学新聞広告社、というのが最初の名称です)

リクルートからキャリアチェンジへ。


リクルートの特徴はリクルートでの学びをもとに
キャリアチェンジしている人が多数いらっしゃるところ。

リクルートでは定年まで勤めることは
キャリアのメインではなく、
むしろリクルートを途中で出た後何をするかが
問われています。

(聞いたところでは
 創業以来 定年まで務めた人物は
 10人ほどしかいないそうです)



元リクルートの人材、
私の周りでも何人もいらっしゃいますし、
実際お世話になっている方も何人もいます。


本の著者でも
私が独立に当たり何度となく読み返した
『創刊男の仕事術』の著者くらたまなぶさんも
元リクルートとして有名です。


(くらたさんは「じゃらん」や「フロム・エー」など
 今も残るリクルートのサービスをどんどん立ち上げた人です。
 当時は雑誌媒体メインだったので「創刊男」と呼ばれていました)

 ☆『MBAコースでは教えない創刊男の仕事術

OB・OGとのつながりも非常に強い!

リクルートという会社は
OB・OGのつながりが
非常に強いのも特徴です。


退職して独立した後も
リクルートの社員と関わりながらプロジェクトを進めることが
「ふつう」になっていますし、

OB・OGも交えて新たなイノベーションを起こすことも
数多いと言います。

働き手不足社会だからこそ、魅力が求められる!

今の時代、
「働き手不足」が深刻になっています。


仕事はあるのに、
働き手が不足するので仕事ができない。

働き手がいないからこそ
やむなく会社を畳まざるを得ない。


そういう社会になっています。

(『「働き手不足1100万人」の衝撃』という本に
 記載があります。
 この本も「リクルートワークス研究所」という
 リクルートのグループ企業が書いています。

 なお、この本で2024年5月2日に読書会をしますので
 ご興味のある方はこちらからどうぞ)


その社会においては
働き手を確保するために

「働きがいのある会社」
「魅力ある会社」

にしていく必要があります。

さらにはたとえその会社を退社したとしても
つながりを作り続けること・

定年まで働いてくれる人材だけでなく
独立したい人材すらも引き付けることも
働き手確保に欠かせません。

リクルートのもつ文化は
「自分の力を高めたいからリクルートに入る」
「リクルートに入って次のキャリアを考える」

という人材すら引き付ける特徴を持っているように思います。

職場を通して知を自らの物にする!


こういうふうに、
職場が次のキャリアのための学びの場になるという発想を
リンダ・グラットンさんは『ライフ・シフト』のなかで書いています。

  ☆『ライフ・シフト


   


本書は「人生100年時代」という言葉の
元ネタにもなった本ですが、
単に「人生100年時代」という言葉を伝えているだけでなく、
その時代における生き方についてもアドバイスをしています。

その一つが、今の時代において
企業に就職する意味です。

企業に入ると、その企業のノウハウや発想法など
多くのことを学べます。


企業組織には多くの知が集まっているので、
個人で仕事をするときには得られない気づきを
豊富に得ることができるのです。

だからこそ、長い人生の中では
キャリアアップのためのノウハウ・発想法を得るために
企業就職を何度か活用することを
リンダ・グラットンさんは主張するのです。


(転職するのも、違う企業の知を自らの物とできるので
 キャリア形成に繋がります)

リクルートという会社は
その会社にある知を自らの物とできる意味で
人気があるのだなあ、と思います。

今回のポイント


会社は今後のキャリアに必要な知を身につける場所。
人を引き付ける魅力がなければ働き手は手に入らない!

前の職場もリクルート的でした。

実は、私の前職も
ある意味でリクルート的であると言えます。


私は独立前 高校教員として私立高校で働いていましたが、
この高校は非常にベンチャースピリット
あふれる場所でした。

教育界にいまないサービスを
次々提案している場所でした。


(登校型通信制高校という不思議なサービスを
 最初に初めたところでもあります)


私も理念に賛同して教員として勤務していたので
非常に懐かしいです。

(まあ、待遇はブラックでしたが…笑)



そのためかわかりませんが、
この高校をやめて自分で塾をやっている人や
フリースクールを立ち上げた人、
全く違う業種で開業した人も
ゴロゴロいます。


学校でありながら
脱教員(学校教員をやめて独立すること)する人が
たくさんいたのも、
その学校のもつベンチャースピリットの故でしょう。

その意味で今となっては
この高校で勤務していて本当に良かった、
と実感しています。

ここまでのまとめ

ここまでをまとめますと、
つぎのようになります。

(1)今の時代 組織に勤務することは
  組織の持つ知を自らの知にするという
  キャリア形成の視点を持つことが重要である

(2)リクルートのように組織からの独立を
  奨励する企業もあるなど、
  会社と社員の関係性は変化してきている

(3)理念を掲げた組織から
  独立開業する人材が輩出されていく

(4)働き手不足で困る企業が今後増えていくことを考えると
  会社で最後まで働いてくれる人材だけでなく、
  独立開業したい人も惹きつけていくための魅力が企業に求められる


結果的に私がいま独立して塾を経営できているのも、
もともとベンチャースピリットの溢れた学校で
勤務していたことがきっかけとなっています。

就職先・転職先を考える際は
リンダ・グラットンさんの言うように
組織でしか得られない知を自らの物とする視点を
持っていくことが有益です。

今回の内容、
あなたのキャリア形成のヒントにしてみてくださいね!

ではまた!


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