部屋の中にじっとしていられないのが不幸の元。パスカルに学ぶ、閑散期・暇な時期の過ごし方のポイント!

藤本研一

Digest!
閑散期など暇なとき、ついつい不安になって
いろんな会や講演会に顔を出したり
余計な業務に手をつけたりします。

それが「不幸」につながっていることも
多いものです。

哲学者パスカルは
「人間の不幸はすべてただ一つのこと、
 すなわち部屋の中に静かにとどまっていられないことに
 由来する」と言っています。

静かにとどまる勇気も重要ですね!

繁忙期はバタバタ。

年度末です。

年度末、
仕事がバタバタになっている方も
多いかも知れません。

3月の時期って
決算期でもありますので
在庫の確認などで
業務が猛烈に忙しくなることってありますよね…。

閑散期、「余計なこと」に手を出していませんか?

繁忙期(仕事が忙しい時期)があるということは
その逆の閑散期(仕事が落ち着いている時期)もあります。

繁忙期はまさに時間との戦いになるのですが、
閑散期の過ごし方こそ
仕事を進めるうえで極めて重要です。

なぜなら、閑散期って
ついつい「余計なこと」に
手を出してしまいがちだからです。



仕事がヒマになると
スケジュールの余白に耐えられなくなります。


そのとき、「不安」ゆえに
あれこれの会に顔を出したり
作業を増やしたりしてしまうことがあります。


特に私のように一人で仕事をしていると
仕事が減ると「不安」でいっぱいになるため
ついついやること・出る会を増やしがちです。



そうなると、
仕事が忙しくなった時あれこれ出ていた会や作業で
バタバタになってしまう…。

こういうことって
時折ないでしょうか?

(私はけっこうあります・・・)


閑散期に始めたことが
繁忙期の自分の首を締めてしまうのですね。

パスカルの名言!

これ、「人間は考えるアシである」で有名な
哲学者パスカルも似たようなことを言っています。


(画像はwikiより)


1669年(パスカルの死後)に発行された
パスカルの『パンセ』には次の記述があります。



「人間のさまざまな立ち騒ぎ、
 宮廷や戦争で身をさらす危険や苦労、
 そこから生ずるかくも多くの争いや、
 情念や、大胆でしばしばよこしまな企て等々について、
 ときたま考えた時に、私がよく言ったことは、
 
 人間の不幸はすべてただ一つのこと、
 すなわち部屋の中に静かにとどまっていられないことに
 由来するのだということである。

 
 生きるために十分な財産を持つ人なら、
 もし彼が自分の家に喜んでとどまっていられさえすれば、
 なにも海や、要塞の包囲戦に出かけて行きはしないだろう。

 軍職をあんなに高い金を払って買うのも、
 町にじっとしているのがたまらないというだけのことからである。

 社交や賭事の気ばらしを求めるのも、
 自分の家に喜んでとどまっていられない
 というだけのことからである。等々。」

(ブレーズ・パスカル『パンセⅠ
 中公クラシックス 「一三九」Kindle版27% No.1502)

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部屋の中に静かにとどまっていられないのが不幸の原因。

パスカルは
「部屋の中に静かにとどまっていられない」ことが
「人間の不幸」の原因だと指摘しています。


本当は閑散期など
暇なときに「部屋の中に静かにとどま」ることができるなら
「危険や苦労」「争い」などを防げます。


でも、ついつい「部屋」を出て
あれこれ手を出してしまうから
「不幸」がもたらされてしまうのです。


私の文脈で言えば閑散期など暇なときに
「静かにとどまっていられない」からこそ、
ムダな会・集まり・講演会・セミナーに出て忙しくなり、
やるべきことができなくなってしまうわけです。



閑散期など暇なときこそ、
あえて「静かにとどま」ることがポイントですよ!



今回のポイント


閑散期や起業直後。
不安や孤独から取り組む業務が
不幸をもたらす!

独立直後、待っているのはヒマな毎日。

私の受講生の方にも
今年の4月から独立・開業する方がいらっしゃいます。

独立・開業すると、
待っているのは「ヒマ」な毎日です(笑)



これまでやっていた
「出勤」という行為がなくなります。

「会社」という縛りもなくなります。

独立・開業すると
さいしょ数日間は「自由」を実感できます。

ですが、
すぐにその「自由」が「不安」に変わります。


仕事がなにもなく、
ただ「時間」だけがあるという状況が
「不安」になってくるのです。




こういうとき、
やたらとなにかの会に出たり、
講演会やセミナーに参加したりしたくなります。

「部屋の中に静かにとどまっていられな」くなるのです。

でも、これが「不幸」の元になることが
多くあります。


実際、
講演会やセミナーで知り合った人から
ネットワークビジネスやら
怪しげなビジネスモデルやらを紹介されることも
多くあります。


結果、損をすることも多くあります。

気づけば本来やりたかったこと
「以外」の業務ばかりが増えていくことも
よくあるのです。



暇なとき「不安」から取り組んだことは不幸につながる…!

私自身も起業直後、
仕事なくてヒマなので
それこれいろんな会・集まり・講演会などに
参加したのを覚えています。

そうではなく、
暇な状況・仕事がない状況をきちんと受け止め、
そういうときしかできない作業に
取り組むべきなのですね。


例えば計画立てや自社サイトの修正、
これまでの作業の振り返りなどを
積極的に行っていく必要があるのです。


暇なとき
「不安」から参加した会や取り組んだ業務は
「不幸」につながることが多いもの。


暇なとき、
あえて「部屋の中に静かにとどま」る勇気も

大事ですよ!



(私も気をつけねば…)




ではまた!


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