大阪万博が予算オーバー&計画遅れし続ける理由。パーキンソンの法則を知ったうえでの対応を!

藤本研一

Digest!
2025年の大阪万博、予算オーバーや計画遅れが
問題となっています。

パーキンソンの法則において
計画や予算は常にギリギリになってしまうことが
指摘されていますが、
まさに大阪万博もそういう状態になっています。

だからこそ計画は進捗管理をしていくのが
必要不可欠です…。

個人の学習においても重要な発想ですね!

予算超過!どうなる、大阪万博?

「大阪万博の予算が
 当初の計画を大幅に超過している…」

「だったら石川の復興を優先するべきでは…

連日ニュースやYouTubeで
こういう投稿が多く上がっています。


当初予算から大幅に予算が増えている上、
開催までにパビリオン建設が間に合わない可能性も
出てきています。



予算が予想以上にかかり、
おまけに建設が間に合わないかもしれないというのは
困ったものですね…。

「大阪万博よりも
 石川の復興支援に力を注ぐべき」


こういう意見ももっともだと思います。



ただ、大阪万博の予算オーバーについて、
算出の仕方が
ニュースソースによってまちまちなので
正直理解しづらいですね…。

大阪府・大阪市のパビリオン建設予算を言っているもの・
全インフラの総額を言っているものなどもあり
けっきょく全貌が見えないのです…。

(それが余計に問題を
 分かりづらくしているところがあります)

パーキンソンの法則

ところであなたは
「パーキンソンの法則」を
聞いたことはありますでしょうか。


パーキンソンの法則とは
1958年にシリル・ノースコート・パーキンソンによって
提唱されたものです。


当時の行政組織を研究する中で
発見された法則であり、
次の2つの法則からできています。


第一法則「仕事の量は、完成のためにあたえられた時間を
 すべて満たすまで膨張する」

◯第一の法則
「仕事の量は、完成のためにあたえられた時間を
 すべて満たすまで膨張する」

例えば
「来週の金曜までに報告資料を作る」
ことを考えた場合、

本来ならば今週中や
来週月曜に終わるはずの業務であっても
来週の金曜まで結局完成しない、というのが
この法則です。


「じゃあ、次は余裕をもって
 3週間後に締切を設定しよう」

と考えた場合も
やっぱり締切直前に完成することになってしまう…。

締切を伸ばしても
けっきょく締切直前になるのは変わらないのですね。

仕事の締切を設定していると
なぜか締切ギリギリになる。


それを防ぐため
人員を増やして対応しても
やっぱり締切ギリギリになる…。


こういう状況は
誰しも経験があるのではないでしょうか。

いつでも締め切りギリギリ。それが手塚治虫

マンガの神様・手塚治虫さんは
「どんなに忙しくても
 仕事を断るな」
とスタッフに言明していたと言います。

それは
「ボクは仕事が多くても少なくても
 いつも締め切りギリギリだから」

ということに理由があるようです。

仕事が多くても少なくても
締切ギリギリになってしまうのが
人間の特性ですね。


第二の法則「支出額は収入額に達するまで膨張する」

◯第二の法則
「支出額は収入額に達するまで膨張する」

プロジェクトの予算を決める際
余裕を持って多めの予算を決めているのに
案の定それを使い切ってしまう、
というのがこの第二の法則です。


プライベートにおいてもこれは当てはまります。


例えば転職・昇進して収入が増えた際
最初は

「よし、増えた◯万円分毎月貯金しよう!」

と決意します。

ですが、結局増えた分を使い切ってしまい
貯金が全くできない状態が続いてしまいます。


大阪万博などのビッグプロジェクトにおいて
余裕をもった予算・時間を用意していても
たいていオーバーしてしまいます。


それは
パーキンソンの法則が
働いているからだといえます。

当初の14.6倍!オペラハウスの建設予算

例えばオーストラリア・シドニーの名所
オペラハウス建設においても
パーキンソンの法則がバッチリ働いてしまいました。

世界文化遺産にも指定されている
このオペラハウスですが、
当初 建設期間4年・建設費用700万ドル(アメリカドル)で
作られる予定でした。


…ところが、フタを開ければ
建設期間14年(当初の3.5倍)・
建設費用1億200万ドル(当初の14.6倍)も
かかってしまったのです…!

 
  ☆オペラハウスについてこちらを参照しました。
   https://hobea.or.jp/gallery/j-walk/no-170


オペラハウス建設のときは
当初の試算が甘かったことが
いまでは指摘されていますが、

ビッグプロジェクトであるほど
このパーキンソンの法則は
キチッと働いてしまうわけです。

ビッグプロジェクトこそパーキンソンの法則に注意を!

NASAのアポロ計画は当初
ジョン・F・ケネディ大統領が
1960年代中に人類を月に着陸させることを
目標に始めた計画です。


こちら、目標通り1960年代中にあたる
1969年7月20日、
実際に月面着陸を達成することができています。



(写真はwikiより)

アポロ計画では締切を守ることはできましたが、
予算と人材を果てしなく使い果たした
プロジェクトとなってしまいました。



このようにビッグプロジェクトにおいて、
パーキンソンの法則はバッチリ働いてしまいます。


パーキンソンの法則が働くのを知ったうえで
念入りな準備が必要とされるわけですね…。


☆パーキンソンの法則について
 以下のサイトを参考にしました。

 https://www.kaonavi.jp/dictionary/parkinsons-law/
 https://toc-consulting.jp/column/parkinsonslaw_measures/



今回のポイント


プロジェクトにはパーキンソンの法則が働く…。
計画・予算の進捗確認を忘れずに!

パーキンソンの法則を考えて、マメな進捗確認を!

大阪万博に限らず、
プロジェクトを考える際
パーキンソンの法則を考えて
事前に準備することが必要不可欠になります。

締切を決めるだけでなく
進捗をマメに確認するのも必要ですし、

予算が増えないよう
ムダな支出を切る準備も必要です。

ヘタに人員を増やすと
その分予算と時間も持っていかれるので
少数精鋭にしていくのも必要でしょう。

私のような ひとり企業でも
予算・時間がいつもギリギリになるのを防ぐため、
毎週・毎月の進捗確認が
必要だなあ、と思っているところです。

同様に、
大学院進学などの計画立ても
締め切りギリギリにならないよう
進捗確認をマメに(可能なら毎週)行うのを
おすすめしますよ!

(うちのような塾に通塾するメリットは
 進捗確認をイヤでも行えるところにあります。
 確実に合格するためにも
 ぜひご活用ください)


ではまた!


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