予算超過!どうなる、大阪万博?
「大阪万博の予算が
当初の計画を大幅に超過している…」
「だったら石川の復興を優先するべきでは…」
連日ニュースやYouTubeで
こういう投稿が多く上がっています。
当初予算から大幅に予算が増えている上、
開催までにパビリオン建設が間に合わない可能性も
出てきています。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2024/03/oosaka_banpaku.jpg)
予算が予想以上にかかり、
おまけに建設が間に合わないかもしれないというのは
困ったものですね…。
「大阪万博よりも
石川の復興支援に力を注ぐべき」
こういう意見ももっともだと思います。
ただ、大阪万博の予算オーバーについて、
算出の仕方が
ニュースソースによってまちまちなので
正直理解しづらいですね…。
大阪府・大阪市のパビリオン建設予算を言っているもの・
全インフラの総額を言っているものなどもあり
けっきょく全貌が見えないのです…。
(それが余計に問題を
分かりづらくしているところがあります)
パーキンソンの法則
ところであなたは
「パーキンソンの法則」を
聞いたことはありますでしょうか。
パーキンソンの法則とは
1958年にシリル・ノースコート・パーキンソンによって
提唱されたものです。
当時の行政組織を研究する中で
発見された法則であり、
次の2つの法則からできています。
第一法則「仕事の量は、完成のためにあたえられた時間を
すべて満たすまで膨張する」
◯第一の法則
「仕事の量は、完成のためにあたえられた時間を
すべて満たすまで膨張する」
例えば
「来週の金曜までに報告資料を作る」
ことを考えた場合、
本来ならば今週中や
来週月曜に終わるはずの業務であっても
来週の金曜まで結局完成しない、というのが
この法則です。
「じゃあ、次は余裕をもって
3週間後に締切を設定しよう」
と考えた場合も
やっぱり締切直前に完成することになってしまう…。
締切を伸ばしても
けっきょく締切直前になるのは変わらないのですね。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/04/calenda-1024x685.jpg)
仕事の締切を設定していると
なぜか締切ギリギリになる。
それを防ぐため
人員を増やして対応しても
やっぱり締切ギリギリになる…。
こういう状況は
誰しも経験があるのではないでしょうか。
いつでも締め切りギリギリ。それが手塚治虫
マンガの神様・手塚治虫さんは
「どんなに忙しくても
仕事を断るな」
とスタッフに言明していたと言います。
それは
「ボクは仕事が多くても少なくても
いつも締め切りギリギリだから」
ということに理由があるようです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2024/03/mangaka.jpg)
仕事が多くても少なくても
締切ギリギリになってしまうのが
人間の特性ですね。
第二の法則「支出額は収入額に達するまで膨張する」
◯第二の法則
「支出額は収入額に達するまで膨張する」
プロジェクトの予算を決める際
余裕を持って多めの予算を決めているのに
案の定それを使い切ってしまう、
というのがこの第二の法則です。
プライベートにおいてもこれは当てはまります。
例えば転職・昇進して収入が増えた際
最初は
「よし、増えた◯万円分毎月貯金しよう!」
と決意します。
ですが、結局増えた分を使い切ってしまい
貯金が全くできない状態が続いてしまいます。
大阪万博などのビッグプロジェクトにおいて
余裕をもった予算・時間を用意していても
たいていオーバーしてしまいます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/06/money4-1024x683.jpg)
それは
パーキンソンの法則が
働いているからだといえます。
当初の14.6倍!オペラハウスの建設予算
例えばオーストラリア・シドニーの名所
オペラハウス建設においても
パーキンソンの法則がバッチリ働いてしまいました。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2024/03/opera_house2.jpg)
世界文化遺産にも指定されている
このオペラハウスですが、
当初 建設期間4年・建設費用700万ドル(アメリカドル)で
作られる予定でした。
…ところが、フタを開ければ
建設期間14年(当初の3.5倍)・
建設費用1億200万ドル(当初の14.6倍)も
かかってしまったのです…!
☆オペラハウスについてこちらを参照しました。
https://hobea.or.jp/gallery/j-walk/no-170
オペラハウス建設のときは
当初の試算が甘かったことが
いまでは指摘されていますが、
ビッグプロジェクトであるほど
このパーキンソンの法則は
キチッと働いてしまうわけです。
ビッグプロジェクトこそパーキンソンの法則に注意を!
NASAのアポロ計画は当初
ジョン・F・ケネディ大統領が
1960年代中に人類を月に着陸させることを
目標に始めた計画です。
こちら、目標通り1960年代中にあたる
1969年7月20日、
実際に月面着陸を達成することができています。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2024/03/Apollo16LM.jpg)
(写真はwikiより)
アポロ計画では締切を守ることはできましたが、
予算と人材を果てしなく使い果たした
プロジェクトとなってしまいました。
このようにビッグプロジェクトにおいて、
パーキンソンの法則はバッチリ働いてしまいます。
パーキンソンの法則が働くのを知ったうえで
念入りな準備が必要とされるわけですね…。
☆パーキンソンの法則について
以下のサイトを参考にしました。
https://www.kaonavi.jp/dictionary/parkinsons-law/
https://toc-consulting.jp/column/parkinsonslaw_measures/
今回のポイント
プロジェクトにはパーキンソンの法則が働く…。
計画・予算の進捗確認を忘れずに!
パーキンソンの法則を考えて、マメな進捗確認を!
大阪万博に限らず、
プロジェクトを考える際
パーキンソンの法則を考えて
事前に準備することが必要不可欠になります。
締切を決めるだけでなく
進捗をマメに確認するのも必要ですし、
予算が増えないよう
ムダな支出を切る準備も必要です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/05/calender-1024x576.jpg)
ヘタに人員を増やすと
その分予算と時間も持っていかれるので
少数精鋭にしていくのも必要でしょう。
私のような ひとり企業でも
予算・時間がいつもギリギリになるのを防ぐため、
毎週・毎月の進捗確認が
必要だなあ、と思っているところです。
同様に、
大学院進学などの計画立ても
締め切りギリギリにならないよう
進捗確認をマメに(可能なら毎週)行うのを
おすすめしますよ!
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/07/kougi2-1024x768.jpg)
(うちのような塾に通塾するメリットは
進捗確認をイヤでも行えるところにあります。
確実に合格するためにも
ぜひご活用ください)
ではまた!
Digest!
2025年の大阪万博、予算オーバーや計画遅れが
問題となっています。
パーキンソンの法則において
計画や予算は常にギリギリになってしまうことが
指摘されていますが、
まさに大阪万博もそういう状態になっています。
だからこそ計画は進捗管理をしていくのが
必要不可欠です…。
個人の学習においても重要な発想ですね!