大学院に行くだけで税理士になれた事実。受験科目免除特権は今でも魅力的な件。

藤本研一

Digest!
独立・開業資格として人気の税理士。
なんとかつては大学院を【2つ】出ることで
受験科目をすべて免除できました!

いまは制度改訂のため5つの科目中2〜3個の免除しか
できなくなっていますが、
それでも大学院進学をすることで
キャリア形成の見通しを立てやすくなります。

難関資格取得に大学院進学を活用するのは
いかがでしょうか?

税理士資格は社会人でも(比較的)取りやすい!

「いつか、独立・開業したい…!」

そういう思いを持つ方に
人気の資格が税理士資格です。

税務だけではなく
会計・経営のプロフェッショナルとして
企業のサポートを行える資格となっています。



この税理士資格、
5つの専門科目に合格すると
取得できます。



司法試験などのように
「1次試験合格後●年以内に
 2次試験に合格しないといけない」

などという規定がありません。


何年かけても構わないということで
社会人でも比較的勉強しやすいのです。

(ただ、大変ですけどね…)

1年に1科目ずつの合格を!


おすすめのパターンとして
「1年に1科目ずつ合格を目指す」
というものが提示されています。

「5年かければ受かる」ということではあるのですが
聞いてみるとこれもけっこう大変だと聞きます。

試験科目を【すべて】免除する裏技!

ただ。

こんな手間を掛けずに
楽に受かる方法がかつてはありました。

それが
大学院を【2つ出る】という方法です。


…こういうと大変そうですが、
「受かるかどうかわからない試験に
 毎年闇雲に挑み続ける」

よりは確実性があったのです。



「従来は、会計学を研究して修士号を取得した場合には
 会計学二科目が、財政学ないし税法を研究して
 修士号を取得した場合には税法三科目が、
 それぞれ免除されていた。

 それゆえ、
 四年間かけて二つの大学院で学び、
 会計学と財政学(場合によっては税法)を研究して
 修士号を取得すると、
 全科目試験免除となり、
 税理士になることができたのである。

 しかもここ数年、
 社会人学生が学びやすいように、
 夜間と土曜日だけで修士号が取得できる大学院が増えている。

 その結果、働きながら科目免除制度を活用して
 税理士になろうとする社会人が急増した。」

 (山本昌弘. 『キャリアアップの投資術 』. PHP研究所, 2003年, 130頁)

大学院を2つ出るのはたしかに大変ですが、
5つの試験にチャレンジし続けるよりは
確実性があったわけですね。



私の友人に
何度も何度も税理士試験に挑戦し
十数年越しで合格した方がいます。


その場合、
「大学院を2つ出る!」
という気合と覚悟があれば
無試験で税理士資格を得ることが
可能だったといえます。



制度改訂で使えなくなる…!

ところが。

せっかくのこの制度、
2002年に改訂されてしまいました。

その結果、
大学院進学で
ぜんぶの科目の免除をすることは不可能になりました。

いまでも大学院進学で科目の負担を【半分】にできる!

それでも
大学院進学によって
2〜3科目分の免除をすることは
現在でも可能です。


「現行の税理士試験科目免除制度は、
 従来ほど旨味のあるものではなくなってしまったものの、
 依然として五科目中最大三科目の免除を
 得ることが可能である。

 税理士試験は科目合格が認められているため、
 働きながら数年かけて
 合格科目を増やしていくことが可能である。

 もともと税理士試験受験者には、
 経済学部や商学部出身者が多く、
 彼らにとって難問は、三科目ある税法分野だった。

 しかも法人税法も所得税法も、
 どちらか一科目が必修であるにもかかわらず、
 そのどちらもが難関科目であった。

 新制度では、受験しなければならない一科目について
 規定が存在する訳ではない。

 それゆえ会計学二科目に合格した上で、
 大学院法学研究科で税法に関する修士論文を執筆しながら、
 マイナーな税法科目一科目を受験するという戦略が
 依然として有効であるといえる」


 (山本昌弘. 『キャリアアップの投資術 』. PHP研究所,
  2003年, 131頁)

大学院を活用することで
2科目または3科目の免除が
可能となります。


自力で税理士試験の
2〜3科目分の合格は必要ですが、

「どうしても残り科目が受からない…!」時や
フルタイムでの大学院での通学と並行して
他の税理士試験科目の対策を行うことができます。



すべてを自力合格するよりも
キャリアの見通しが立てやすくなるのです。



(でも、実は昔のほうが
 大学院を活用しやすかったのが
 悔やまれるところですね…)

大学院の活用で
公的資格取得も取りやすくなる!

この事実、
知っておくとトクしますね!

(でも以前のほうが圧倒的に有利だったのですが…)

今回のポイント


税理士・公認会計士を目指すなら
大学院進学を!
科目免除の特権をフル活用しよう!

大学院進学は公認会計士試験にも有利!

大学院進学は
税理士試験以外にも
公認会計士試験にも有利です。


公認会計士試験でも
1次試験の科目の一部免除が
可能となるのです。

これらは大学院のうち
会計大学院(アカウンティングスクール)と
呼ばれる大学院に進学すると
得られる特権です。



税理士や公認会計士の資格を
なんとしても取得したい時、
こういった大学院の活用も役立ちますよ!

大学院進学のメリットは科目免除だけじゃない!

大学院進学をするばあい、
単に科目免除が得られるだけではなく、
専門性をさらに高めることができるという
メリットもあります。


他にも大学院卒という肩書きが得られることや
教授・クラスメイト・OB OGという
人脈(人間関係)を得られることも
メリットだといえます。



なにより
大学院でアカデミックな知識を得ておくことは
税理士・公認会計士になったあとにも役立つのです。

(私もいま大学院に通っていて、
 アカデミックな思考の有効性を実感しています)


ぜひ今回の内容、あなたの
キャリア形成にお役立ていただけましたら幸いです。



ではまた!


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