ゆでガエル現象のウソ。あなたが話している理論、本当に正しいですか?

藤本研一

Digest!
「熱湯に入れたカエルは飛び出すけど、
少しずつ温められた場合カエルは逃げることなく
茹で上がってしまう」

よくセミナーなどで聞く話ですが、
これ【ウソ】だそうです。

実際にはカエルを熱湯に入れると逃げられず死にますし、
少しずつ温められても熱くなれば飛び出るそうです(笑)

こういう「ゆでガエル現象」、実は事実ではないことを
知った上で使わないと思わぬ誤解が生じるかも知れませんね…!

ゆでガエル現象を知っていますか?



よくビジネス書に
「ゆでガエル現象」という説明がなされます。



どういうものかというと、
こういう内容です。


カエルを熱湯に入れたら
すぐ飛び出してきます。

反対に、冷たい水に入ったカエルを
下から少しずつ温めていくと
カエルは飛び出ることなく
茹で上がってしまう…。


こういう内容の説明です。


ビジネス書の場合は
変化が少しずつ起きている場合
気づけば手遅れの状態になってしまうことの例として
説明されています。

組織変革を放置していると
ついには組織が崩壊してしまうこともあります。

私も「ゆでガエル現象」を元に
なにかの場で説明したことがありますし、
人に話したこともあります。




なんと!ゆでガエル現象はウソだった!!!


ですが。


調べてみますと
「ゆでガエル現象」って
本当は【ウソ】らしいですね…。


実際にカエルを熱湯に入れると
飛び出ることなく
そのまま死んでしまうそうです…。

反対に、冷たい水に入れたカエルを
下から少しずつ温めていくと
熱くなったときにはちゃんと飛び出るそうです(笑)


(カエルもそんなにバカではないのです)

この「ゆでガエル現象」、
いうならば「エセ科学」とも言えるでしょう。


「ゆでガエル現象」は
組織変革の重要性をいうのに
よく使われる説明です。


便利な説明ではあるのですが、
「ゆでガエル現象」がウソだと
知ってしまったいま、
おいそれと使えなくなりました。

自分がふだん使っている「●●理論」や「●●の法則」、
本当に正しいか確認が必要だと痛感した次第です。

今回のポイント


聞きかじった「●●理論」や「●●の法則」、
本当に正しいですか?
一度確認する習慣を!


メラビアンの法則、正しく理解していますか?


ちなみにですが、
ビジネス書なりセミナーなりで話される内容には
ときおり「ゆでガエル現象」のようなウソも
混じっています。


有名な例だと「メラビアンの法則」が
当てはまるでしょう。

メラビアンの法則は
コミュニケーションについて説明する理論です。

よく言われるのは次の内容です。

・人のコミュニケーションの際、
 言語情報から伝わる内容は
 7%しかない

・聴覚情報は38%
 視覚情報は55%もの
 ウェイトを占めている

・だからこそ言語情報よりも
 聴覚・視覚情報でモノを伝えるべきだ



こういった説明です。


「メラビアンの法則」を用いて、
「言葉よりも見た目が大事!」
「ビジュアルをよくしよう!」
という説明がなされることがあります。



この、いわゆる「メラビアンの法則」は
心理学者アルバート・メラビアンの実験が
もとになっています。

もともとアルバート・メラビアンは
「言語情報・聴覚情報・視覚情報が一致していない時
 どの情報が優先されるか」
を研究で明らかにしました。


具体的にいえば、
「身だしなみは大事だ!」
と言っている人の服装がだらしない場合、
どういう思いになりますか?



「お前が言うな!」と
おそらくは反発するはずです(笑)。


それは、
言っている内容(言語情報・聴覚情報)よりも
服装(視覚情報)のほうが強く伝わるからです。



要するに、アルバート・メラビアンは
単に「言語情報が7%しか伝わらない」ことを
言ったわけではないのですね。

にもかかわらず
「メラビアンの法則」を
表面上なぞった本は大量に存在します。

その理論、本当に正しいですか?



「メラビアンの法則」に限らず、
世の中には一見正しそうで
実は間違っている「●●理論」や

「●●の法則」はたくさんあります。



人が言っている理論、
本当に正しいかを調べておかないと
バカにされることがあります。

特に論文やレポートなどをまとめる際
「どこかで聞いたことがある良さそうな理論」を
うろ覚えで書いてしまうと
あとで痛い思いをすることがあるのです。

なにか理論を書いたり説明したりする際は
「本当に正しいか?」
を確認するようにしてみましょう!

(私も気をつけます…!)



ではまた!


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