ゆでガエル現象を知っていますか?
よくビジネス書に
「ゆでガエル現象」という説明がなされます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/10/animal_kaeru.png)
どういうものかというと、
こういう内容です。
カエルを熱湯に入れたら
すぐ飛び出してきます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/10/27732213_m.jpg)
反対に、冷たい水に入ったカエルを
下から少しずつ温めていくと
カエルは飛び出ることなく
茹で上がってしまう…。
こういう内容の説明です。
ビジネス書の場合は
変化が少しずつ起きている場合
気づけば手遅れの状態になってしまうことの例として
説明されています。
組織変革を放置していると
ついには組織が崩壊してしまうこともあります。
私も「ゆでガエル現象」を元に
なにかの場で説明したことがありますし、
人に話したこともあります。
なんと!ゆでガエル現象はウソだった!!!
ですが。
調べてみますと
「ゆでガエル現象」って
本当は【ウソ】らしいですね…。
実際にカエルを熱湯に入れると
飛び出ることなく
そのまま死んでしまうそうです…。
反対に、冷たい水に入れたカエルを
下から少しずつ温めていくと
熱くなったときにはちゃんと飛び出るそうです(笑)
(カエルもそんなにバカではないのです)
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/10/frog.jpg)
この「ゆでガエル現象」、
いうならば「エセ科学」とも言えるでしょう。
「ゆでガエル現象」は
組織変革の重要性をいうのに
よく使われる説明です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/05/boss_work-684x1024.jpg)
便利な説明ではあるのですが、
「ゆでガエル現象」がウソだと
知ってしまったいま、
おいそれと使えなくなりました。
自分がふだん使っている「●●理論」や「●●の法則」、
本当に正しいか確認が必要だと痛感した次第です。
今回のポイント
聞きかじった「●●理論」や「●●の法則」、
本当に正しいですか?
一度確認する習慣を!
メラビアンの法則、正しく理解していますか?
ちなみにですが、
ビジネス書なりセミナーなりで話される内容には
ときおり「ゆでガエル現象」のようなウソも
混じっています。
有名な例だと「メラビアンの法則」が
当てはまるでしょう。
メラビアンの法則は
コミュニケーションについて説明する理論です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/03/talk-1024x683.jpg)
よく言われるのは次の内容です。
・人のコミュニケーションの際、
言語情報から伝わる内容は
7%しかない
・聴覚情報は38%、
視覚情報は55%もの
ウェイトを占めている
・だからこそ言語情報よりも
聴覚・視覚情報でモノを伝えるべきだ
こういった説明です。
「メラビアンの法則」を用いて、
「言葉よりも見た目が大事!」
「ビジュアルをよくしよう!」
という説明がなされることがあります。
この、いわゆる「メラビアンの法則」は
心理学者アルバート・メラビアンの実験が
もとになっています。
もともとアルバート・メラビアンは
「言語情報・聴覚情報・視覚情報が一致していない時
どの情報が優先されるか」
を研究で明らかにしました。
具体的にいえば、
「身だしなみは大事だ!」
と言っている人の服装がだらしない場合、
どういう思いになりますか?
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2023/10/darasinai.jpg)
「お前が言うな!」と
おそらくは反発するはずです(笑)。
それは、
言っている内容(言語情報・聴覚情報)よりも
服装(視覚情報)のほうが強く伝わるからです。
要するに、アルバート・メラビアンは
単に「言語情報が7%しか伝わらない」ことを
言ったわけではないのですね。
にもかかわらず
「メラビアンの法則」を
表面上なぞった本は大量に存在します。
その理論、本当に正しいですか?
「メラビアンの法則」に限らず、
世の中には一見正しそうで
実は間違っている「●●理論」や
「●●の法則」はたくさんあります。
人が言っている理論、
本当に正しいかを調べておかないと
バカにされることがあります。
特に論文やレポートなどをまとめる際
「どこかで聞いたことがある良さそうな理論」を
うろ覚えで書いてしまうと
あとで痛い思いをすることがあるのです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/10/worry-1024x683.jpg)
なにか理論を書いたり説明したりする際は
「本当に正しいか?」
を確認するようにしてみましょう!
(私も気をつけます…!)
ではまた!
Digest!
「熱湯に入れたカエルは飛び出すけど、
少しずつ温められた場合カエルは逃げることなく
茹で上がってしまう」
よくセミナーなどで聞く話ですが、
これ【ウソ】だそうです。
実際にはカエルを熱湯に入れると逃げられず死にますし、
少しずつ温められても熱くなれば飛び出るそうです(笑)
こういう「ゆでガエル現象」、実は事実ではないことを
知った上で使わないと思わぬ誤解が生じるかも知れませんね…!