AIが得意なこと・苦手なこと。池上彰「大岡山通信」を読んで思ったこと

池上彰さんの日経新聞への連載コラム
「大岡山通信」に興味深い記事がありました。

それはAIは過去に起きたことの解説は得意でも
これから起こること・これからどうしたらいいかという
未来予測は苦手であるということ。

これ、自分のキャリアを考える際にも
役立つ視点だなと思いました。

自分でリスクを負ってでも
「これをやる!」と決めること。

AI時代にこそ、
この姿勢が求められるのだと思います。


今回はこういうお話です。

「池上彰の大岡山通信」の興味深い記事

先日の日経新聞に
興味深い記事がありました。

それは「池上彰の大岡山通信」という
池上彰さんが書く連載コラム記事です。


東京工業大学(大岡山駅前にあります)の
特任教授として教えている池上彰さんが
若者向けに語っているコラム記事。


いま話題の対話型AIソフトである
ChatGPTを使ってみた感想が書かれています。

「私もチャットGPTを使ってある実験をしみてました。
 まず、尋ねてみたのは
 「なぜロシアはウクライナに侵攻したのですか」。

 すると見事な答えが返ってきました。
 これまでの専門家の発言や
 様々な解説などの情報をコンパクトにまとめ、
 答えを返してくれたのです。

 続いて、
 「どうしたら停戦にもちこめるか」
 「どうしたら戦争をやめられるか」

 と質問を投げかけてみました。

 残念ながら、
 これまでの情報をもとに
 未来への答えを見つけることは
 現時点では苦手のようです。

 つまり、ロシアに軍事侵攻を
 やめさせるという問いを考えられるのは
 人間なのです

 

2023年5月8日付け「日経新聞」 朝刊21面



この部分、
けっこう興味深く読みました。

ChatGPTにウクライナ侵攻について
質問してみるのが
池上さんらしいと思いましたし、

AIの回答が適切かどうかも
正しく判断できるのも
やはり池上さんらしいと思ったからです。

池上彰さんは
『知らないと恥をかく世界の大問題』
という現代の国際状況を解説するシリーズを
毎年出しています。


 

(今年も6月に新刊が発売予定です)

なので
自分の知識と照らし合わせて
正しさを判断できるのが
池上さんらしくて面白いな、
と思ったのです。

AIは未来予測が苦手な件。

さて、
この記事から言えるのは
AIはすでに起こったことの解説は得意でも、

「これからどうなるか」
「これからどうしたらいいか」

という未来の内容について
判断するのは苦手だということ。

これはウクライナ侵攻をどうやって解決するか
という内容だけではなく、
自分自身の今後の生き方についても
つながる発想のように思いました。

これから自分はどう生きるべきか。
転職をするか、それとも続けるのか。
進学するのか、しないのか。


これから起こること・
これから取り組むべきことは
AIに決めてもらうわけにはいきません。

結局 決断するのは
自分しかないわけです。

自分の「これから」を考えるのはけっこう大変。


…ただ、自分の「これから」を
どうするか考えるのって
いささか大変ですよね。


私はいま北大大学院に社会人として
入っていますが、
修士2年の先輩方の就職活動の様子が
目に飛び込んできます。


就職活動って、
かなり大変です。



実際に会社で働いたことがない状態で
「どの業界を自分が目指すか」
「どの会社を受けるか」
を考える必要があるからです。

これ、
けっこう精神的に
キツいものがあります。

同様に、
転職や大学院進学というキャリア選択も
決めるのに相当ストレスがかかってきます。

こういう精神的キツさやストレスがあっても
やらざるを得ないのが
人間のツラいところだなあ、と思っています。

(AIはこういう精神的葛藤を
 抱えることはないのです)

今回のポイント


自分の「これから」は自分で決めるしかない。
リスクをとって挑戦するなかで道が開ける!

他の選択肢を捨ててリスクを取る!

自分の「これから」については
結局 自分で決めるしかありません。

決めるというのは
他の選択肢を捨てることでもあります。


捨てるのは勇気がいりますが、
捨てることで「覚悟」を持つことが出来ます。



捨てるというリスクを取るからこそ、
逆にやる気が出てくるのです。

ストレスに負けずリスクを取るなかに人間としての偉大さが。

もし今後AIが発達すると
AIに自分のキャリアプランを
すべて決めてもらえる日も来るかもしれません。

AIに決めてもらえるようになると
かなりラクになるかもしれませんが、
その場合

「何が何でも
 自分はこのキャリアを目指す!」

という覚悟や熱心さが消えてしまうようにも
思うのです。

転職や大学院進学などは
場合によってはそれなりに
ストレスがかかる決断となります。



そのストレスに負けず
リスクをとって挑戦する中に
人間としての偉大さが現れるように思うのです。

…そういうことを
大学院の課題をこなしながら
考えていました。

働きながら進学するのは
それなりに大変ですが(リスクもあります)、
日々が充実しますのでおすすめですよ!


ではまた!