時間管理の不可能性。『限りある時間の使い方』を読むと世界観が変わる!

今回のポイント

時間管理の罠。
そもそも管理できないものを、
ムリにコントロールしようとしていませんか?

『限りある時間の使い方』は良書です!

いま、『限りある時間の使い方』という
本を読んでいます。

 
 

仕事や勉強・家事など、
生きていると忙しさに追われ
ついグチりたくなることが出てきます。

特に、予定を詰めて仕事していると
「なんとかこの忙しさから抜け出せないか」
「忙しさを抜け出し、
 自分がやりたいことをする時間を作り出したい」

と考えてしまいがちです。

出来もしないことで嘆くな!

そんなときに
『限りある時間の使い方』を読むと、
自分の発想が切り替わります。

本書を一言でいうと、
「時間を管理する」という
出来もしないことを無理にしようとして
失敗する必要はない、ということです。

時間の有効活用の「落とし穴」

本書では時間管理や時間の有効活用は
必ずどこかで行き詰まる、
と指摘されます。

たとえば、です。

洗濯機ができて洗濯の負担は大きく減りましたが、
その分別の家事が求められるようになってきました。

eメールやビジネスチャットが発達した結果、
いままでよりも処理すべき内容が
飛躍的に増大しました。

時間を効率的に使うツールが広まるほど、
やるべきこともやっぱり増えていきます。

結果、やってもやっても
やるべきことが終わらない状態に陥ってしまうのです。

こういう時間管理のジレンマを見た上で
本書では

「そもそも時間を管理することの不可能性」

に気づくことが主張されます。

時間を効率的に使おうとしたり、
「もっと仕事をこなせば
 やがて自由な時間が生まれ、
 そこで自分のやりたいことができる!」
と考えたりするのは「幻想」なのです。

そもそも時間とは
管理しようができない以上、

「時間を効率的に使う」ことや
「もっといい時間の使い方があるんじゃないか」と悩むことは
意味がない発想なのですね。

対人関係でも「相手を変えることはそもそもできない」と気づくことが重要

対人関係においても
「相手はそもそも変えられない、と気づくこと」
が重視されます。

相手を変えることができないなら、
自分の考え方を変えるしかない。

それと同様に、
時間を管理することはそもそも「不可能」なのだと考え、
自分を効率的に使おう・
もっと効率化しようとすることに
「限界」に気づくのが大事なのですね。

処方箋:やりたいことに、少しでも取り組む!

さて、本書では
〈忙しすぎて
 自分の本当にやりたいことができない〉
ことへの対処法がいくつか紹介されます。

そのなかで私が印象的だったのは
大事なことをするために時間を作ることよりも
「少しでもいいから
大事なことを取り組む」
ことについての指摘です。

「(時間について)まず自分の取り分を確保しないと、
 どんどん他のことに時間を使ってしまい、
 本当に大事なことができなくなる。

 余った分を投資しようと思っていても、
 絶対に余らないのだ。

 本当にやりたいことがあるのなら
 (創作活動でも、恋愛でも、社会運動でも)、
 確実にそれをやり遂げるための唯一の方法は、
 いますぐに、それを実行することだ。

 (…)
 今やらなければ、時間はないのだ。

 ジェシカ・エイベルは何年ものあいだ、
 やることリストを整理したり、
 スケジュールを組み直したりして、
 なんとか創作の時間を確保しようと努めてきた。
 
 でも、すべて失敗に終わった。

 そしてようやく気づいたのだった。
 実行可能な選択肢はただひとつ、
 自分の取り分を主張することだ、と。

 それから彼女は毎日1〜2時間、
 ひたすら絵を描いた。

 大事な活動をいくつも犠牲にしたけれど、
 いちいち後悔すること早めた。

 「自分のための時間を日々少しずつでも確保しなければ、
 時間は手に入らない。

 いつか魔法のようにすべてが終わり、
 自由な時間がたっぷりできるなどということは
 絶対にない」
と彼女は言う」
 (Kindle版78−79ページ/262ページ)

ここで言っていること、
たいへん身につまされます。

「時間ができたらやりたいことしよう」
と思っていても、
時間なんてゼッタイにできないのです。

具体的には
「時間ができたら大学院進学の勉強をする」
「ヒマができたら大学院に行きたい」と思っていても、
そんな時間はゼッタイに作れません。

それよりも、まずは
「大学院の入試がどういうものか
 5分でいいから調べる」
「2時間でいいからフジモトの体験授業を受ける」
 (宣伝ですみません…)
のも有効なのですね。

「時間ができたら」を禁句にしよう!

「時間ができたら」を禁句にして、
ちょっとでもいいからやってみるのが

「いつかやってみたいこと」

を実現するためのカギです。

今回のポイント


時間管理の罠。
そもそも管理できないものを、
ムリにコントロールしようとしていませんか?

「いつかやってみたいこと」が全く楽しくないケースもある。

なお、「いつかやってみたいこと」って
やり始めると全く楽しくないことも多いです。

たとえばこと大学院進学に関して言っても、
楽しいことも多い反面、
日々課題に追われること・
読むべき本が膨大に出てくることなど
楽しくないことも多いです。

ちょっと取り組んでみると
「本当にこれを自分がやりたいのか」
分かるようになってきます。

「バーテンダーになりたい」という夢の例

たとえば学生時代の私は
「いつかバーテンダーになりたい」
「バーでみんなの居場所を作りたい」
と思っていました。

それを「将来の夢」と考えていました。

こういう話を周りにしていると

「フジモトさん、
 日替わりでバーテンダーを募集しているバーがあるんだけど
 バーテンをやってみない?」

と誘われたのです。

当時、ふつうに日々忙しかったのですが
日曜日夜だけバーテンダーを勤めることになりました。

半年ほどやってみてわかったのは
「たしかに楽しいけど、
 将来やりたいほどのことではない」
ということでした(笑)

これ、もし私が一念発起して

「仕事でお金をため、
 脱サラしてバーを開く!」

ようにしていたら本当に悲惨だったと思います。


(バー経営って、
 単にカクテルを作れたらいいわけではないのです)

なので、
ちょっとでいいから早速取り組んでみることが
ミスマッチを
防ぐ上でも大事なのですね。

時間に対する見方が変わる1冊。

本書『限りある時間の使い方』は
「タイムマネジメント」や「時短術」などに疲れたとき・
忙しすぎるときにちらっとでも読むと
物事の見方が変わる良書です。

本書を読んで私も
「そもそも管理しようができないものを
 無理して管理しようとする愚かさ」
に気づきました。

また、
「そもそも時間を効率的に使うことには
 限度があり、
 どこかで諦めないといけない」
ことにもいまさら気づきました。

今後の自分の時間の過ごし方を考える上でも
役立つ本ですよ!

ではまた!


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