P値の常識は「嘘」ばかり。 統計で「わかったつもり」になるのはキケン!




今回のポイント

やっぱり統計は難しい…。
「わかったつもり」にならず、
使いながらでいいので統計知識の上書きを!

注 今日の記事は多少マニアックなので
  興味のない方はそっと閉じて頂き
  別の記事をお読みください…!

統計データに欠かせない「P値」をめぐる誤解…。

Youtube動画を観ていたら
「仮説検定とP値の誤解」という、
統計学の基礎的内容についての講演動画がありました。

京大大学院医学研究科の
佐藤俊哉教授の一般向け講演会の動画です。

 

 ☆京都大学大学院医学研究科 聴講コース
   臨床研究者のための生物統計学
   「仮説検定とP値の誤解」佐藤 俊哉 医学研究科教授

P値ってなに?

SPSSやRなど
一般の統計ソフトを観ると
P値(P-Value)という数値が出てきます。

P値というのは集めたデータが
統計上有意であるか(偶然ではなく何らかの意味がある)否かを
判断するのに役立つ指標となっています。

P値は誤解されまくっている…!!

ただ、このP値という指標、
けっこう誤解されて使われているケースが
多いのです。

たとえばP値が0.05より小さいと

「このデータは偶然ではなく、
 統計上有意である」
「このデータが統計上有意でない確率は
 5%以下」

などと考えるケースが多いです。

私もこういう内容で
大学や大学院で統計について
学んだ記憶もありますし、

各種書籍をあれこれ読み漁って
ようやく理解できたように思っています。

…実はこれ、
「誤解」だったのだそうです…!

P値が小さいだけでは統計データの検定はできない…。

佐藤教授の講演動画内では
P値をめぐる「さまざまな誤解」が紹介されます。

たとえば次のものが「誤解」として説明されいます。

【P値をめぐるよくある誤解】

「P値は帰無仮説が正しい確率である」

例「帰無仮説を検定してP値が0.01であった場合、
  帰無仮説が正しい確率は1%」

例「P値が0.65であった場合は帰無仮説が正しい確率は
 65%」

統計的に有意であることは、
 科学的に重要な関係があることを意味する


こういったものが
説明されています。

こういう認識をしている人は多いんですけど、
全くの誤解だ、ということを佐藤教授は説明しています。

(さすがに「P値が0.65であった場合・・・」などの部分は
私も「これは嘘だろうな」と感じています

P値はあくまで多様な指標の1つに過ぎない。

この動画を観ていると、
P値というのはあくまでも
統計上の有意差を把握するための
多様な指標の1つであることが強調されます。


動画を観ていて、

「P値が小さければそれでいいわけではない」
「P値だけをみて統計上雄であるか判断するのは誤り」

ということがわかってきました。



大事なのは
P値だけをみるのではなく、
その他の統計上の指標なども含めてトータルに見ていくこと・
得られた数値データをフェアに示していくことなのですね。

誤解は入門書/専門サイトにも広まっている…。

…なお、ここに書かれたようなP値をめぐる「誤解」は
統計の入門書にもそのまま書かれていることもあります。

か、専門サイトでも間違って記載されているケースも
あります。

たとえば、パッと検索して見つけた
野村総研のサイトでも

「P値が小さい値(一般的には0.05未満)になれば、
 仮説通りにならない確率が低いと言えるため、
 想定した仮説は正しいと判断されます。」
 

野村総研サイト
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/p_value

と書かれています。

これ、佐藤教授の講演を聞く限り、
この定義は明らかに間違いなのです…。

野村総研という
「統計」データを駆使しているような企業のサイトでも
「誤解」に基づく説明がなされている点で
「誤解」の根強さを実感しています。

なので認識を改める必要がありますね…!

統計はめっちゃ難しい…。

…というか、
統計ってなんでこんなに難しいんでしょうね…。

統計学の専門家には
間違っても自分はなれないな…と感じた次第です。

今回のポイント


やっぱり統計は難しい…。
「わかったつもり」にならず、
使いながらでいいので統計知識の上書きを!


大学院で統計を使ってはいたものの…。

曲がりなりにも私、
大学院の頃統計学を使って
チームで研究を進めた記憶があります
(報告資料も中心になってまとめました)。

その時もP値について
「なんとなく」は理解していました。

でも、その理解だと
まだまだ浅い理解に過ぎなかったことを
反省しています。

だからこそ、
恒常的に統計学を学ぶ必要がありますね!

「わかったつもり」はキケン!統計をいま一度学び直す!

なお、困ったことに
統計学を専門としない教授やゼミ内では
ここに出ている「誤解」そのままの内容が
いまも教えられています。

(実際、「P値が0.05以下なら
 統計上有意と考えてよい」という説明を
 なんども聞いたことがあります)

なので統計学は「わかったつもり」にならずに
学び続ける必要があります。

…私もこの機会に再度統計学、
勉強し直そうと思います…!

ではまた!