知ってトクする接続詞カタログ(1)「つまり」と「このように」は全く違う!

今回のポイント

接続詞を適当に使うと読み手に違和感が…。
「つまり」/「このように」の使い分けに注意を!

文章力を手っ取り早く高めるには「接続詞」に注目!

「文章力、
 手っ取り早く高めたい!」

 

そういう思いをお持ちの方、
多いかもしれません。

 

文章力を高める手っ取り早い方法。

それは「接続詞」を活用することにあります。

以前、「今日から使える文章の型2選」というテーマで
記事を書きましたね。

 

「文章の型」

この「文章の型」のポイントも
「接続詞」にありました。

つまり「なぜなら〜たとえば〜このように」という
一連の接続詞を用いることで
わかりやすい文章が書けるようになる、ということを
お伝えしたわけです。

 

 

「このように」以外を使う場合の注意点。

先日、この「なぜなら〜たとえば〜このように」という
一連の流れについてご質問を頂きました。

 

「最後の結論部分なんですけど、
 【このように】以外の接続詞を使っても大丈夫ですか?」

 

こういったご質問です。

 

 

結論から言えば
「このように」でなくても
全く問題ありません。

 

「このように」でなくても
「これらにより」「以上により」など
代替できる接続詞は数多いのです。

 

ただし。

 

 

接続詞によっては
あまり適切でない繋がりになるケースがあります。

 

 

今回からは
「結論部分に使う接続詞カタログ」というテーマで
何度かに分けてお届けしていきます。

 

 

入試の小論文だけではなくビジネス文書などにも
活用できる部分ですので
参考にしてみてくださいね!

 

知ってトクする!結論を示す接続詞カタログ!

まずは結論を示す接続詞の
一例を見てみましょう。

 

「一例」なのは
結論を示す接続詞って
数えだすと山のように種類があるからです。

【結論を示す接続詞の例】
●つまり
●このように
●したがって
●だから

 

この4つの違いを
それぞれ見てみましょう。

 

結論を示す接続詞の例
つまり  :直前の内容から結論づける
このように:前の広範囲の内容から結論づける
したがって:自然に結論が出てくる
だから  :筆者が主体的に判断する

 

 

今回の記事では上2つ、
「つまり」と「このように」の解説を行っていきます。 

 

 

接続詞「つまり」と「このように」は何が違うか?

 

「つまり」という接続詞も「このように」という接続詞も
文章でよく目にしますよね。

 

「つまり」と「このように」って
どう違うかわかりますでしょうか?

対象範囲が全く違う!

実は対象とする範囲が違っています。

 

 

接続詞「つまり」はあくまで
直前の内容の言い換えになります。

 

一方、「このように」は
もっと広い範囲の言い換え(要約・まとめ)になるのです。

 

 

…説明だけみても
何のことか分かりづらいですよね(笑)

 

 

では、私が適当に書いた
「文例」で確認してみましょう。

 

  【例1】
  私は先月、一人旅に出ることにした。
  旅に出る度、ワクワクする思いが湧いてくる。
  この高揚感こそ、旅の醍醐味だろう。
  行き先は大阪・兵庫・京都。
  つまり関西を旅行してきたわけだ。

 

 

最後の「つまり」に注目してください。

 

この「つまり」はある内容をまとめているのですが
何の内容をまとめているか、わかりますでしょうか?

 

そう、「大阪・兵庫・京都」ですね。

 

 

「つまり」の指す範囲はけっこう狭い!

ここを見るかぎり、
「つまり」という接続詞が示せる範囲は
けっこう狭いことに気付きます。

 

「つまり」が指し示すのは
あくまで直前の言葉に限られるのです。

 

 

この文例では
「大阪・兵庫・京都」を「関西」として
言い換えるのが「つまり」の役割となっていますね。

 

 

 

「つまり」を「このように」に置き換えると?

では、この文例の「つまり」を
「このように」に置き換えるとどうなるでしょうか?

 

違和感がないか確認しながら読んでみてください↓

 

  【例2】
  私は先月、一人旅に出ることにした。
  旅に出る度、ワクワクする思いが湧いてくる。
  この高揚感こそ、旅の醍醐味だろう。
  行き先は大阪・兵庫・京都。
  このように関西を旅行してきたわけだ。

 

最後の行の「つまり」を「このように」に
変えてみました。

 

読んでみると
先ほどと若干ニュアンスが違うのを
感じられますでしょうか?

 

「つまり」のときは
あくまで「大阪・兵庫・京都」を言い換えて
「関西」と言っているだけでした。

 

一方、「このように」をつかうと、
それ以前の行にあった

・先月 一人旅をしたこと
・旅に出る度、ワクワクする思いが湧いてくること
・高揚感が旅の醍醐味であること
・行き先が大阪・兵庫・京都であったこと

…という情報全てをひっくるめて
「このように」と示すことになるのです。

 

なので【例2】を読んでみますと

「なんだか、ここに【このように】という接続詞があると、
 ちょっと違う感じがするな…?」

違和感を覚える人も多いのですね。

 

接続詞1つ違うと大違い。

 

接続詞というのは
1つ違うだけで
指し示す対象・範囲が異なることもあります。

 

 

このようなことを意識した上で
「つまり」と「このように」を使い分ける必要があるのですね。

 

今回のポイント

 


接続詞を適当に使うと読み手に違和感が…。
「つまり」/「このように」の使い分けに注意を!

今回は「結論を示す接続詞のニュアンス」として
「つまり」「このように」をみてきました。

 

カタログを見ると
下2つ、つまり「したがって」と「だから」が残っていますね。

 

 

こちらの2つは明日の記事で解説しますので
こちらもご確認ください。

 

ではまた!

 

☆今回の内容は下記書籍を参考にしています。
 


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