一汁一菜で人生が変わる。土井善晴『一汁一菜でよいという提案』を読んでみて。




今回のポイント

読んだ内容は半信半疑でもいいから
とりあえず「やってみる」!
批判するのはその後から。

土井善晴『一汁一菜でよいという提案』を読んでいます

いま私は
『一汁一菜でよいという提案』
を読んでいます。

料理研究家として
長年テレビ番組「おかずのクッキング」に
出演するなどの活躍をなさってきた
土井善晴(どい・よしはる)さんの著作です。

Wikipedia様より引用

 

先日、北海道大学で行われた
土井善晴さんの講演会に参加したご縁から
読むようになりました。

 

(講演会では直接質問もすることができ、
 土井さんの人柄にふれることもできました)

 

一汁三菜ではなく「一汁一菜」を!

さて、
これまで日本の食卓においては
「一汁三菜が基本」と言われてきました。

 

ごはんと一緒に
メインディッシュとなる主菜と
副菜が2品、
それにお味噌汁というメニューが料理の基本。

そういう風潮が広まっていたのです。

実際、学校の「家庭科」の授業でもそう習いますし、
ちゃんとしたお店で和食メニューを頼むと
一汁三菜で出てきますね
(もっと品数が多いこともありますが)。

「一汁三菜」が料理を難しくしている!

…実はこの「一汁三菜」でないといけないという「強迫観念」が
料理を難しいものにしてしまっていることが
本書では指摘されます。

 

 

結果、家庭料理をちゃんと作れないという
「罪悪感」を抱く人が多数出てきてしまっているほか、

「料理なんてしなくてもいい」
と外食中心の生活になってしまっている人も
多数出てきています。

 

 

本書ではこういった風潮に対し、
「日本食の基本は【一汁一菜】にあった」ことから
「一汁一菜でよいという提案」をしているのですね。

 

 一汁一菜とは、ご飯を中心とした
 汁と菜(おかず)。
 その原点を「ご飯、味噌汁、漬物」とする
 食事の型です。

 ご飯は日本人の主食です。
 汁は、伝統的な日本の発酵食品の味噌を溶いた味噌汁。

 その具には、身近なや野菜や油揚げ、豆腐などをたくさん入れられます。

 それに漬物。
 車載の保存のために塩をして、
 発酵しておいしくなったのが漬物で、
 それは、いつもある作り置きおかずです。

土井善晴, 2016=2021, 『一汁一菜でよいという提案』新潮文庫, Kindle版11ページ/216ページ

本書はこの「一汁一菜」という
シンプルな献立の立て方が
日常生活をよりよく導いていってくれることが
提唱されます。

 

 

一汁三菜だとメニューに悩む…。

たとえば、
「一汁三菜」を目指す場合、
メイン食材は肉や魚となります。 

メインディッシュづくりだけではなく、
あと2品おかずを作る必要が出てきます。 

そうなると常に
「きょうのおかずは何を作ろう…?」
と日々悩み続けることになってしまいます。

 

結果、料理に不安が生じ、
安易に外食をしたり
外でお惣菜を買ってきたりして
その日の食事を「なんとか」乗り切ることになります。

 

家庭料理はもっと手軽であったはず。

 

これでも悪くはないのですが、
家庭料理というのは
本来そんなに気合いを入れるものではなかったはずですし、
もっと手軽なものであったはずではないか。

 

 

本書ではそう提案されます。

 

そして、「一汁三菜」の発想は
プロの料理人に求められる思想であり、
家庭料理はもっと手軽に
「一汁一菜」で構わないことが指摘されます。

 

 

もともと一汁三菜は「ハレ」の日の食卓を
基本とした発想であり、

そんなに毎日ハレの食事ばかり、
つまりご馳走ばかり用意する必要はない、
と提案されるのです。

 

反対に、ハレとケでいうところの
ケ、つまり日常の食卓は
季節の野菜などを取り入れた「一汁一菜」の
繰り返しで構わないのですね。

 

それに、味噌汁というのは
何を入れてもおいしいし、
まずく作りようがない、ことも描かれます。
 

 

適当な野菜を切って鍋に入れるだけでも
味噌汁を作ることはできるし、
そうやって味噌汁で日々の変化を作っていくことも
食卓の彩りにつながることが描かれます。
  

 

「一汁一菜でよい」

もともと日本人の食卓は
「一汁三菜」ではなく、
ご飯・お味噌汁・お漬物という
「一汁一菜」が長く行われてきた以上、
それでも全く問題ない。

 

こういうことを本書から私は学びました。

 

フジモトの食生活が変わる…?!

…土井さんの講演会と本書を読んで以来、
私の食生活がかなり変わりました。

 

いままでずっとインスタント味噌汁を使っていた私ですが、
事務所でも自宅でも
自分で味噌汁を作るようになりました。

 

ムリに「もう1品」を作ったり
買ってきたりしなくても

「一汁一菜でいいな」

と思って食事を作るようになりました。

 

すると食事の準備がラクになります。

楽になると結果的に
料理するのが楽しくなってきたのですね。

 

外食も減ってきました。

 

仕事でクタクタになって帰宅したとき、
「メインディッシュ」を作る気力はなくても
「一汁一菜」ならなんとか作ることが出来ます。

 

ご飯を炊くのは
お米を研いで炊飯器にセットするだけですし、
味噌汁を作るだけなら
5分ほどでも完成させることが出来るからです。
 

「一汁一菜」を元にするだけで
自炊の負担が大幅に減るのが実感できます。

 

おまけに、
油をそんなに使わない調理なので
栄養バランスも良くなります。

 

一汁一菜は「生き方」である

土井さんはこう書いています。

 一汁一菜とは、ただの「和食献立のすすめ」ではありません。

 一汁一菜という「システム」であり、
 「思想」であり、「美学」でり、
 日本人としての「生き方」だと思います。

土井善晴, 2016=2021, 『一汁一菜でよいという提案』新潮文庫, Kindle版11ページ/216ページ

 

実際に自分も「一汁一菜」で料理を「実践」していると、
これが一つの「思想」「美学」「生き方」に通じていくのが
少しずつ実感できるようになってきました。
 

『一汁一菜でよいという提案』が
20万部以上も売れている理由も
わかってきたのです。

今回のポイント


読んだ内容は半信半疑でもいいから
とりあえず「やってみる」!
批判するのはその後から。

タイトルからの誤解。

…実は私、
本書『一汁一菜でよいという提案』の存在を
知ってはいましたが、

タイトルから
「手抜き料理のすすめ」的な印象を受けたため
読まないまま、となっていました。

 

なんとなく
「一汁三菜」が日本の伝統であり、
それを崩すのはよくないのではないか、
と思っていたのですね。

 

ただ、読んでみると
「一汁三菜」は戦後に欧米風の食生活が広まる中で
成立してきた発想であることをはじめて知りました。
 

一汁三菜という「豪華」な料理ではなく、
もっとシンプルな「一汁一菜」の食生活を
日本人はずっと続けてきたことを知り、
自分の「伝統」イメージが変わってきたのです。

 

実践すると発想が変わる!

 

そして、実際に自分が
スーパーで味噌を買い、
自分で味噌汁を作ってみると、
土井さんの言っていることの意味が
よりリアルに実感できるようになってきました。 

 

 

読むだけでなく、「やってみる」!

本を読むとき
ただ「読んで終わり」だと
あまりにもったいないことです。

 

本書のような本なら
実際にやってみて、
その際に自分が感じた体験をもとに
判断していくのが重要なのだと思うのです。

 

やってみてイマイチだと思えば
それはそれで有意義な経験となります。

反対に、
やってみてしっくり来るなら
それで自分の今後の生き方も変わってくるようにも思うのです。

本を読むことよりも
読んで得た知識を「使ってみる」「実践してみる」ことが
大事だというのを
土井さんの本から改めて実感することができました。

なにか本を読む際は
「何か1つでも使えないか」考えて
実際に「やってみる」のを大事にしてみたいですね!

そうすると
さらに本の理解を深めることができるはずですよ!

ではまた!