勉強すると、話が合う人は減る。
それでも続けていると、
新たな出会いがある。
勉強すると友達が減る事実。
前から薄々感じていましたが…。
勉強すると
友達は減っていきます(笑)
正確に言えば、
勉強すればするほど
話が合う人がどんどん減っていくのです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2020/07/man-reading-a-book-2861798-767x1024.jpg)
…これは私が言っているのではなく、
作家・中谷彰宏さんの本にあることです。
僕の父親は、本が好きで、
ふだんからよく勉強しています。父親は、いつも「話し相手がいない」
と言っていました。
まわりの人たちは本を読んでいません。本について語り合いたいのに、
話し相手がいないのです。寂しいので、ますます本と語り合うようになります。
勉強すればするほど、
「これ面白いでしょう」という話が
通じる相手がいなくなるのです。
その孤独を乗り越える方法は、
レベルを下げてみんなに合わせることではありません。先生を持つことです。
先生は自分の前を走っていて、
自分の話が通じる存在です。北極星のように、
行くべき方角を指し示してくれます。
先生を持つことで、
唯一、話し相手がいない寂しさから抜け出せるのです。多くの話し相手を持ちたければ、
レベルを下げればいいのです。世の中には、レベルの低い人のほうが多いからです。
中谷彰宏,2017 ,『孤独が人生を豊かにする』あさ出版, Kindle版24-25ページ/156ページ.
レベルが高くなればなるほど、
そこにいる人たちは少なくなります。
勉強するとはノリが悪くなること。
ちょうど今読んでいる
『勉強の哲学』にも
同様の話が出てきます。
哲学者・千葉雅也さんが書いた『勉強の哲学』。
「勉強する」ことの意味を
哲学的に考察した1冊となっています。
意外と知られていない勉強の弊害。
この『勉強の哲学』の
最初に出てくるのは「勉強の弊害」です。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/04/book-1024x687.jpg)
勉強することで、
いまいる集団・現在の人間関係のなかで
「ノリが悪くなる」という状況が発生する、
という主張が描かれます。
千葉さんはこう書いています↓
「深く」勉強することは、
流れのなかで立ち止まることであり、
それは言ってみれば、
「ノリが悪くなる」ことなのです。深く勉強するというのは、
千葉雅也, 2017=2020,『勉強の哲学 増補版』,文集文庫, Kindle版12-13ページ/219ページ.
ノリが悪くなることである。
(…)これから説明するのは、
いままでに比べてノリが悪くなってしまう段階を通って
「新しいノリ」に変身するという、
時間がかかる「深い」勉強の方法です。
今いる人間関係の中で勉強ばかりしていると
「あいつは本ばっかり読んでキモい」と
言われることもあれば、
「アイツはよくわからないことを勉強している」と
後ろ指をさされることもあるかも知れません。
職場の中でも、
みんながみんな勉強に熱心なわけではないので、
読書したりセミナーに出たりして勉強していると
「アイツは付き合いが悪い」
と言われることもないわけではないかもしれません。
このように、
勉強することの「弊害」は
いまの人間関係が若干とも悪くなる、
というところにあるのです。
…私、こういう「勉強」の弊害は
薄々気づいてはいましたが、
ハッキリ言うタイプの本を読むと
「やっぱりそうなんだな…」
と気づくことが多いですね。
じゃあ、なんで勉強するのか?
では、なんで人は勉強するのでしょうか?
それは
勉強しないと見えない世界があったり、
勉強しないと会えない人がいたりするからです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/04/clibm-1-1024x683.jpg)
そして勉強していないとできない事・
勉強しているからこそ救える人が
出てくるからですね。
大学院を出ると「専門家」として扱われるようになる。
特に勉強して大学院を出るということは
世間的にその分野の「専門家」として
扱われるようになることでもあります。
「ふつうの人」とは違い、
「何らかの見識がある人」、
と思われることもあるでしょう。
ここに行き着くには
「いま」の人間関係の中で
「ノリが悪い」と思われる経験を
乗り越えないといけないのですね。
新しい自分に変身する!
でも、「ノリが悪くなる」だけで
終わるわけではありません。
勉強して自分が成長・変化することで
「新しいノリで生きる」ことも
できるようになるのです。
ニーチェの本には
勉強して本質を悟った人(ニーチェのいう「超人」)が
登場します。
この人物は山にこもった後、
「私は贈与したい、贈与したい」
と言いながら山を降りてきます。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/04/Go-down-the-mountain-1-819x1024.jpg)
山にこもっている点では
千葉さんの本で言う「ノリが悪い」存在に
なっているかも知れませんが、
最終的には
自分が得た専門性・知識を、
世の中に役立てたい(贈与したい)という思いを持って
やってくるのです。
これ、千葉さんの本で言う
「新しいノリ」を持つ人物に
成長・変身することになった、
といえるのではないでしょうか。
勉強するとは「生まれ変わる」こと
勉強するということは
その意味で「新しい自分に生まれ変わる」
ことでもあるのです。
新しい自分に生まれ変わるからこそ、
新たにできるようになること・
新たに関われるようになる人も増えるのですね。
今回のポイント
勉強すると、話が合う人は減る。
それでも続けていると、
新たな出会いがある。
私自身、日々仕事をしていて
自分の知識の不足・力不足を
実感することが多いです。
なので、コツコツ本を読んだり
話を聴いたりして勉強しているわけです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2022/01/pen_study-1024x683.jpg)
そうやって勉強しているからこそ、
できるようになること・
関われるようになる人が増えていくからですね。
「いま」関わっている人とノリは悪くなるが…。
…ただ、勉強していると
「いま」関わっている人とは
話が合わなくなる可能性は
大いにあります。
それでも
勉強しないと見えない世界がありますし、
勉強しないと会えない相手がいるものです。
![](https://school-edu.net/wp-content/uploads/2021/09/shine-1024x678.jpg)
そのために
若干傷つくことがあったとしても、
コツコツ勉強していったほうが
きっと楽しいと思いますよ。
ではまた!
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